5月・6月・7月

~~~ミルク色のコチカ~~~

奮闘記 -73-

2007年6月



なんちゃってオシッコスタイル


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6/7オシッコとウンチは仕分けるもの?
 6/5動かないものには気づかない? 6/8黄色いオスネコ 6/11ネコの耳が瞼をすぅっと
6/17オシッコしたよ〜? 6/22訃報 6/24当惑する私

6月2日(土)

隣のご主人が昨日面白いことあってさ、と切り出した。

早朝に通りを掃いていたら、
犬の散歩をさせてた女性が、きゃ〜!というので振り返ってみると、
クロキが犬にアタックしたらしかった。
クロキはしつこく犬に向っていき、
女性は歩きながら犬を抱いて高く掲げたのだけれど、
まだクロキは向ってくる。
ちょうど隣のご主人がいるとこまで来たので、
ご主人が箒でクロキを追っ払ったら、
コイツはまずい、とさすがのクロキも退散したのだそうだ。

チャコちゃんちのガレージから、
約一軒分もクロキは追ってきた。
徹底的にいけ好かない、と思うことがあるらしい。

いやあ、あのネコは凶暴だねえ。
とご主人は何も知らないようなので、
クロキが子供を産んで子育て・子離れが終わって後にまた懐妊し、
それで避妊されたから、少々ゆがんだ母性を持ってしまった顛末を簡単に話した。

だから、ちょっとかわいそうなんですよ、
というとご主人は、今までニヤニヤしていた顔を急に引き締めて、
あーそー、と深刻そうに納得した。

まあそれにしても、このご主人がいなかったら、
その女性はどうなっていただろう。
クロキはしつこいときには本当にしつこいのだから。



 *  *  *  * 


6月4日(月)

昼間。
隣のご主人が通りを掃いていたとき。
白いスポーツカータイプの車が徐行しながらきて、ご主人のそばに止まった。
髪の長い女性が出てきて、

こないだはありがとうございました。
もうあなたがいらっしゃらなかったらどうなっていたことか、と思って・・、
と興奮気味に話している。

なんでもクロキは女性の足にも飛び掛り、
女性は脛を噛まれたのだそうだ。
ほんっとにありがとうございました!!!
と何度も言い、口下手なご主人が、あ、あ、と頭を振るのを見ると、
女性は車に乗って行ってしまった。

ご主人は、私のところへ来て、
ほら、あの人だよ、わざわざ礼なんか言いに来たのかなあ、
とぼそぼそ言った。

彼女、よほど恐かったのだろうな。
かわいそうに脛を引噛まれて、
もうネコなんか大嫌いになったろうな。
クロキは本当は頭のいい優しいネコなのに。。



 *  *  *  * 


6月5日(火)

<動かないものには気づかない?>

朝の散歩。

チャコちゃんちの角を曲ってアパートの階段あたりにいると、
こないだタビーとけんかして怪我をしていた頭と背中が雉トラのオスネコが向こうから走ってきた。
なんで走っているのか。
こっちにこなければいいけれど、と思っていると、
私に気がついて、足を止めた。

コチカは、階段下のチェックが終わって、
ブロック塀の角から顔を出し、しきりにくんくんしている。
きっと不審者の匂いでもするのだろう。
でも、気づいていない。

コチカ、行こう、駐車場に行ってみよう、と促すと、
コチカはそうだ、駐車場だ、と思った様子で、
空気をくんくんしたまま歩き出した。

歩き出して、一旦後ろを振り返った。
振り返ったが、オスネコはさっき止まったばかりの格好でいる。
ま、まずい。。
と息を飲んだが、

驚いたことに、
コチカはオスネコの方向を見ているのに、気づかない。
頭と背中が薄い色の雉トラは、
残りの白い部分がコンクリートに溶け込んでいるかのように見える。
だから?
動かないでじっとしているから、視覚に入らないのだろうか。
動体視力はあんなにいいのに。。

通りの角を曲るときに私は後ろを振り返ったが、
頭と背中だけ雉トラのオスネコはもういなかった。
やれやれ。



 *  *  *  * 


6月7日(木)

<オシッコとウンチは仕分けるもの?>

朝の散歩。

ウリ坊が十字路のアパートの植え込みでトイレをしていたが、
コチカが不躾に近寄っていったせいかどうか、腰を上げ、砂を掻いた。
そしてちょっと離れたところで、また砂を掻き、またトイレスタイル。

これってコチカのせい?

オシッコとウンチを仕分けた?のかなあ。
健常なネコが両方したい場合はいったいどうするのでしょうか。

* * *

<黄色いオスネコ>

夜の散歩。

十字路のアパートに見慣れない黄色いネコ。
気色ばむコチカ。
膠着状態が続き、私はしばらく待たされ坊主。。

コチカがう〜むにゃむにゃ、と初めても、
黄色いネコは、ウンともスンとも言わないまま、じっと座っている。
薄暗がりに目が慣れてくると、かなり大きなネコである。

どうしようかな。
こんな状態でコチカを抱き上げたら噛み付いてくるだろうし。
コチカ〜、もう退屈だよ〜、と体にちょっと触ろうとしたら、
コチカが一歩踏み出した。

黄色いネコは動かない。
丸く座ったままコチカの動きをじっと見ている。
コチカは黄色いネコの後ろに行こうとしたのか、
脇を回りこんで数歩歩くと、
黄色いネコはすわっと腰を上げて逃げて行った。

首輪をしている。
きっと去勢してあるのだろう。
事なかれ主義(?)なネコでよかったよかった。。



 *  *  *  * 


6月8日(金)

夜の散歩。夫と。

なんとコチカは、
ウリ坊を追って、
隣の家の門柱を駆け上がり、上まで到達できたのだそうだ。
その門柱は、私の背丈よりも高いから、
160cm以上あるはずなのだけれど、
ごつごつした石なので爪が引っかかりやすいのかも知れないけれど、
そんな高さまで耐えて上がれるなんて、今までにはなかったと思う。
まだまだ筋肉は進化しているのだろうか。
これからも期待できるかも・・脱走防止を強化しなくては(笑)。


オヤジの足と踊るネコ


 *  *  *  * 


6月10日(日)

夜中に目を覚ますと、
私の枕に頭を乗せていたコチカも目を覚まし、
私と目と目を合わせ、しばらくぼんやり見合っていた。

やがて頭がはっきりして、
コチカも起きたのね、と私の頭が認識すると、
コチカはやおら起き上がって、
うーんとアーチ型を作って伸びをし、
くるりと向こうを向き、
私の頬を尻尾でぺんとはたき、丸くなった。
なにさ。
新調した枕カバーにお尻をぺっちゃりつけてほしくないので、
尻尾でお尻を覆い、枕カバーをガードした。
なんだかな。
なーんか頭にきたの、わかっていただけます?



 *  *  *  * 


6月11日(月)

<ネコの耳が瞼をすぅっと>

夜中。
夢の現の間で、
目がすぅっと暖かく感じられた。
この心地よさはなんだろう、
とよく動かない頭で考えてみたけれど、
もどかしいほどに思考できず、目が覚めた。
意識がはっきりしてみると、
鼻先をコチカの頬あたりにくっつけていた。
してみると、
さっき目が気持ちよかったのは、
上下の瞼の合わせ目を、
コチカの三角の耳の先っぽが、すぅっとなぞったらしかった。
目じりから目頭まで、
暖かいネコの耳がすうっとなぞったのである。
柔らかい綿花を巻いた綿棒などより、
ずっと優しく、しなやかな感触。。
あーもう1回やってー……なできごとでした。



 *  *  *  * 


6月12日(火)

昨日の夜、
夫がコチカの毛を梳いてやったので、
今朝はほっそりとして、
真っ白々なコチカである。
赤ん坊の頃うちに来たときには、
まさに『ミルク色のコチカ』という印象だったけれど、
最近はおやじになってきたので、
『そうめん色のコチカ』てな感じになってきた。
タイトル変えようかな???



 *  *  *  * 


6月14日(木)

雨のために外に出られない。
それを不服とするコチカは、ウンチの申告をちゃんとしない。
私のせいじゃないのにな。
運動不足にもなっていて、
おなかの中が予備軍ウンチでゴロゴロしているのだろう。
気分も悪いに違いない。
家のあっちこっち小さい目のウンチが転がっている。
早く梅雨にも終わってもらいたいけれど、まだ入ったばかりだし。。
7月過ぎるまではこの状態が続くのだろうな。
ああ。。



 *  *  *  * 


6月16日(土)

暑くなってきたせいか、
ご飯を朝になっても残すようになってきた。
もう毛を生やす必要もないし?
散歩に行くと、
ねこじゃらしの葉っぱはしょりしょりおいしそうに食べるのだけど。
そういえば私もトマトとか生野菜をよく食べるようになってきた。
それと同じかな。
またあんまり食べないのでどこか悪いのかな、
なんて心配しないといけない季節になってきた。
吐くようになるし。
やですね、みなさん。。



 *  *  *  * 


6月17日(日)

<オシッコしたよ〜?>

目下夫がオシッコさせ係だけれど、
コチカはオシッコさせてもらうと、
必ず私のところに来て、私の手を見、あ〜、と言う。
よしよしして〜、というのである。
私がどこにいても探してやってくる。

これがなにを意味するのか。

1.オシッコさせられるのは、コチカにとっては苦痛なので、慰めてほしいのか、
2.単なる報告か
3.他に何か思いつきます?

そういえば、ずっと昔に知人が飼っていたネコは、
排泄すると、したよー、と報告していた。
コチカもそのつもりなのかなあ。

でも、仕切りのカーテンを開け放した台所と居間の距離であっても、
言いにくる、というのは・・
だって見えてるのに。



 *  *  *  * 


6月19日(火)

夜の散歩。夫と。
帰ってきてご飯を黙々と食べて、
ウンチをちゃんと申告し、
ご飯を食べる私の足元に寝そべっていたが、
突然しゃくりあげ、食べたばかりのご飯を、もこっ、と吐いた。
コチカの体を触るとむぅっと暖かい。
熱があるとは思えないけれど、
気温が毛の間にこもってる感じ。
熱いんだよね。
かわいそうに。
毛皮脱ぐわけにいかないし。。



 *  *  *  * 


6月21日(木)

あぢ〜
今からこんなでどうするのでしょうか。
今年は去年よりもさらに暑くなりそうなのは、
素人にも感じられますよね。

今年は、動物用の冷たい座布団買おうかな。
それでないと死んじゃいますよね。
玄関の三和土や風呂場のタイルじゃ間に合わないと思う。
まさかこの温暖化が深刻になってきているときに、
人間が不在のときにネコのためにクーラーを入れとくわけにいかないし。
何匹もいるお宅だったらいざしらず。。
頭痛い問題ですね、ほんと。

* * *

ときどきコチカはかーっとなるのか、
いきなり階段下の柱に設置した爪とぎに飛びつき、
上まで上っていってしまう。
ばりばりばりばり!と激しい音を立てて、
驚いてそちらを見ると、えらく挑発的な目をしていて、
そのまま身体を折り曲げて、
窓の下の棚の上に、たん!と降りるのである。
おサルのコチカ、どうしたの???

まだいいけれど。
そんな元気があるのなら。。


毛繕い…なんか色っぽい(笑)


 *  *  *  * 


6月22日(金)

<訃報>

なんとチェリーんちのトラネコ:ラッキーと白い犬:まー君が、
今月2日と6日に天に昇っていた。。

ラッキーはここ最近腹水が溜まって1週間に1回は水を抜いていて、
最後にはもうほとんどご飯を食べなくなっていた。
1日の雷と大雨の日に出かけていて、
朝びしょ濡れになって道路に横たわっていたのだそうだ。

去年4月にどこかからクロキを追って流れてきて、
クロキを懐妊させ、アスカにも迫ってこちらには懲らしめられて大怪我を負った。
そこでチェリーんちの奥さんに助けられ、ようやく安泰な人生が送れる(人間からすれば)、
というところだったのに。
2006年4月24日
2006年4月26日
2006年5月4日:けんかの相手はアスカだった!アスカも大怪我。

でも死ぬ前の日にどこかへ行っていた、ということは、
ネコ本来の、昔に歩いた場所を訪ね歩く習性そのままに出かけていって、
そして途中で事切れず、家まで持ちこたえた、ということなのだろう。
よくがんばったね。
歯の様子からして2、3歳だったそうだ。

それにしても2、3歳にして波乱万丈の人生を送って、
さぞかし充実していたのでは、と思う。
子孫もちゃっかり残したしね^^\

* * *

一方、まー君は、昔に患って治ったらしいフィラリアが、
血管に詰まっていたことがわかり、それが原因だった。
まー君は13歳。

人間に虐待され、
縮こまっていたところをチェリーんちの奥さんに助けられ、
大事にされていたので、臆病な性格ながら、よく生きたのではと思う。
チェリーと散歩に行くとき、
チェリーんが私に飛びついてくるので、
つられてそばに寄ってくることもあったけれど、
結局私もまー君に触ったことはない。

最後にオシッコに行きたくて外へ出たものの、
玄関の前でオシッコをし、そのまま事切れたのだそうだ。
動物はみななんて行儀がいいのだろうと思う。

*

2匹とも苦しみから解放されて、やれやれ、と思っているところだろう。
なんだかいっぺんに2匹もいなくなってしまって、むしろ気の毒なのは奥さんだと思い、
またやってきますよ、奥さんとこだもん、
界隈に住む頭数はなぜかいつも一定だし……
と言おうとしたら、
今度は主人の母が来るの・・と言われたので、思わず絶句。。
怪我でリハビリ中の高齢のお義母さんなのだそうで、
それがわかっていたから、2匹とも早く逝ってくれたのかしら、
とか言われたので、ちょっと辛かった。。

チェリーはというと、
なにか淋しそうで、家の中でも奥さんの後をついて歩いているという。
最後にまー君が寝かされていた場所には、絶対に行きたがらないのだそうだ。
でも散歩のときには、相手の都合をみることもなく、自在に動けるので、
もう我が物顔で嬉々として歩いているのだそうだ。
今までまー君に気を使っていたのかと思うと、おかしい。



 *  *  *  * 


6月24日(日)

<当惑する私>

コチカのよしよしして〜と言ってくるときは、たいてい夕食時なのだけれど、
最近は、人間がお風呂に入った後にも言ってくる。

人がまだバスタオルを体に巻いているというのに、
居間から、ぁあ〜、ぁあ〜、と呼ぶのである。
行ってみると、居間の私の籐椅子の前に座り、
ここに来て、早くよしよしして〜、ともじもじする。

そばに近づいてみると、
立ち上がって歩いてきて、私の脛にすりすりしようとするのだけれど、
まだ水滴がついているので、私もだけれど、コチカもおっと・・と思うらしく、
ぎりぎりのところで避けて通っていく。

脛を拭き、今もう寝る用意してるんだから、もうちょっと待ってて、
ちゃちゃも一緒に2階に行って、寝よう、と言ったって、通じない。
ぁあ〜、ぁあ〜、を連発するので、
しかたなく立ったまま、よしよししてやる。
塩梅よかよかちゃーちゃ、などといいながら撫ぜていると、
ゴロリと気持ちよさそうに横になりながら、ときどきちらりと私を横目で見る。
本当に心からよしよししているのかどうか、確かめている、
という感じなので、ちゃんとしてますよ、と思いつつよしよしするのだけれど、
なんで体をさっさと拭いて早くパジャマを着たい、
というせわしないタイミングでよしよししてもらいたいのか、
私はさっぱり理解ができず、いささか当惑気味なのです。。



 *  *  *  * 


6月25日(月)

私が帰宅するのが遅く、
帰宅してからご飯を食べるとすぐ動きたくないので、
夜のコチカの散歩はとても遅い時間になってしまう。

コチカのピンクの肉球が、
ひんやりと湿っぽい地面をひたひたと歩いていく。
薄暗がりのわずかな光の中で、
肩をいからせて進んでいく白いネコの毛は、
蛍光塗料が発光するみたいに、少々浮き上がって見える。
体のまわりの空気が白っぽく煙ったようで、
コチカは本当に今生きているネコなのかな、なんて思ってしまう。
ふいに振り返ったら、口のピンクに避けた小さな女の妖怪が、
牙を見せて、しゃー、とか威嚇してくるんだったりして。
コチカの大きさなら、それもまたかわいいだろう。
でも、詰め将棋で奪った相手のフの駒が金に変るみたいに、
コチカの何倍ものエネルギーを持った白猫のお化けだったら。
キャット・フードも食べずに家の周りにいるハチュウルイばかり食べるんだったら。
それでもコチカはやはりコチカで、
夜中に甘えて、人の顔をべろリべろリと舐めるんだったら。
ざーりざーりざーりざーり。
本物のコチカは私の顔を舐めたりしないけれど、
強いエネルギーはいかなる方向にも発揮されるから、
甘え方もまたすごかったりして。

・・・。

なぞと考えていると、いきなりクロキがシャー!!!と飛び出してきて、
うちのかわいそうなコチカは、たじたじとしながらも手出しが全くできない。
まったく腰がひけて、な、情けなや。。
私のプチ恐ろしくひそやかな妄想も、これにてッチャンチャン、である。
ち。
あーん、コチカ。
もっと男らしくしようよ。



 *  *  *  * 


6月27日(水)

夜の散歩。

クロキとウリ坊がじゃれあっている。
警戒しながら眺めるコチカ。

クロキが植え込みの中に入っていったので、
コチカが歩き出すと、
門から、しゃーっ!とクロキが飛び出してきた。
そうやってコチカの行動を予測して、
攻撃パターンをデザインしてるのかと思うと小憎らしい。

チャコちゃんちの奥さんが出てきたので話を少しした。
クロキの子供の一匹:キイロちゃんが、戻ってこないそうだ。
ここしばらくおなかが大きかったので、
どこかで産んでるのかも、ということだった。

クロちゃんがいなくなり、
ラッキーとまー君が死に、
チビクロがどこかへ流れていった今、
界隈のネコの頭数は最近には珍しく激減したが、
これでまた元に戻るのだろうか。



 *  *  *  * 



6月28日(木)

暑くなってきた。
でも夜の散歩は、通りを吹きぬける風が心地よく、
私もぼうっとしているうちに、気がついたら1時間も経っていた。。

ガレージの点検に出てきたチャコちゃんの奥さんが、
私たちのいるうちの家の前まで歩いてくると、クロキとウリ坊がタッタカついてきた。
植え込みの下に寝そべるクロキ。
ウリ坊もクロキにじゃれに来たけれど、今日はクロキはその気はないらしかった。
ウリ坊を払って、ちょっと離れたところに座って奥さんを見ている。
ノラニャンとはいえ、すっかりチャコちゃんちのネコなのね。

しばらく話し、ではお休みなさい、と奥さんが行ってしまい、
クロキも行ってしまうと、
寝そべっていたコチカがgrrrrrrrrrrr!と立ち上がって、
クロキがいたあたりに行き、くんくん匂いを嗅ぎ出した。
最初はそれとなく、だんだんに真剣に、
最後にはクロキのおなかがあたっていただろう地面に、頬などをこすりつける。
なーんだかやんなっちゃうな、飢えた中年オヤジみたいで。。

コチカぁ。。とうんざりして呼んでみると、
はっとした感じで頭を上げ、私を見上げ、体をアーチ型にして、
細くなった4本足でその場をうろうろした。
別にさ、いいんだけどさ。。

もう帰ろ。
と促すと、あっさり庭のフェンスに沿って歩き出した。
やれやれ・・後はすんなりいくかな、と思いきや、
門の中に入ってから玄関前の木の下に座り込んでしまった。
空気が気持ちいいのだろう。
しかたないので、木の幹にリードを結わえ、私は中へ。
今夜は蚊も少ないし、ちょっとくらい外に出しておいても大丈夫よね。



 *  *  *  * 


6月29日(金)

ハルコチカさんという方からメイルをいただいた。
以前、交通事故で半身不随になり、オムツが必要で、
1日2回膀胱を圧迫して排尿させないと尿毒症になる、
というネコを預かって、友人と助け合って看護していた、
というそのネコがなんと、コチカという名前だったのだそうだ。
なので、コチカのページに来てくださった、というわけなのだけれど、

下半身不随になると、コチカという名前になるのかな、
なんて不思議な気持ちになってしまう。。
しかもコチカと名前をつけた後で、オスネコであることに気づいたのですって。
何もかも同じ^^\

半年以上も面倒を見てきたけれど、
諸条件からこれ以上続けられず、
里親さんにもらってもらったけれど連絡がとれないとのこと。
さぞかし気がかりなことだろうと思う。

でも、名前の付け方といい、
優しいハルコチカさんやご友人にお世話をされたことといい、
うちのコチカといくつか共通点はあるので、きっとラッキーなネコなのだろう。
いつ、交通事故に遭ったなどはわからないし、
大人になってからのことらしいので、少々不自由な生活になってしまったけれど、
コチカくんは、
今もうちのコチカと同じ空の下で、元気に生きている、
と信じていますよ、ハルコチカさん!



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