4月・5月・6月

~~~ミルク色のコチカ~~~

奮闘記 -84-

2008年5月


日に何回顔を洗うか



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5/10ネコの効能 5/17コチカとの生活 5/26けんかした 5/27懐かしのぽんぽんで遊ぶ 5/30ああ、コチカ、コチカ


5月8日(木)

あっと言う間に5月も1週間が過ぎました。
毛替わりの季節も収束に近づいているのでしょうか。
相変わらず空中には毛が舞い、
すりすりされると、ズボンの裾が真っ白になるほど細い毛がびっしりつきますが、
それでも古い毛が結構抜けたようで、ほっそりして見えます。
その上、トイレをさせる際に、毛を梳いているので、
新しい毛が憧れてしまいそうに真っ白。
よくこんなにきれいに生まれてきたものです。

さて、公園では新緑が美しく、
ベランダの鉢植えも生き生きと成長しています。
植物にとっては嬉しい季節の到来ですが、
動物にとっては暑さを心配しなくてはいけなくなってきます。
以前住んでいた木造の家でもあれだけ暑かったのだから、
今の鉄筋コンクリート固めの住居では想像を絶するものがありそうでです。
今年は、涼しくなる座布団を買ってあげようと話しています。



 *  *  *  * 


5月9日(金)

明け方、どういうわけか胸が苦しくなって、
ぜいぜいとしんどい息をしていたら、
コチカが心配して頬や首などをぺろぺろ舐めてくれていたのだそうな。
か、感激。。
私はそんなコチカのしてくれたことを覚えてないのだけど、
背中をさすっていてくれた夫は、
コチカにうーんとありがとうと言ってやった、と言っていた。
ますます感激。。



 *  *  *  * 


5月10日(土)

夜中。
がたん、ごろごろ、と物音がするので目を覚ますと、
コチカが慌てた様子でベッドによじ登っているところだった。
どうやらベッドから落っこちたらしい。
その拍子にベッド脇にあったゴミ箱が転がり、
落ちたことと同時に、その音でも驚いたのだろう。
真っ黒な目をまん丸にして、耳まで後ろに引き吊れている。
あーびっくりしたー、というところだろうか。
夢でも見ていて不用意に動いてしまったのか。
ネコもベッドから落ちるってこのこと?(笑)



 *  *  *  * 


5月11日(日)

<ネコの効能>

夫婦喧嘩は犬も食わない、というけれど、
結構仲裁に入ってくる、という話は聞く。
ではネコは?

コチカは、
人間二人が大きめの声でポンポンと立て続けにものを言っていると、
私のすぐそばに来て、
うわぁ〜、とか、うおぉ〜、とか不安そうな声で何か言う。
大丈夫よ、と言ってやると、
目を細めてだまる。
ほんとかよ、とでも言いたげ。
あるいは、
夫が焦り気味で探し物をしていても、
私のそばに座って、うおぉ〜、と言う。
大丈夫よ、と言っても、
夫が引き続きかりかり探し物をしていると、
とても不安そうに、夫の背中を目で追い、小さく、うおぉ〜を繰り返す。

ネコは家にいつく、というけれど、
いつもと同じ部屋の配置、同じ空気を好むのだとすれば、
人間のテンションが上がり、空気の色が濃くなるだけで、
なんだか不安になるのかも知れない。
コチカの気持ちを察して、
いつもコチカの安心な心のレベルで暮らしていたら、
人間も安泰でいられるような気がする。
これもネコの効能かも?



 *  *  *  * 


5月13日(火)

コチカはここ数日吐いていない。
もう毛替わりの季節も終わりなのだろうか。
育ったネコ草を買ってくると、
ちょっと食べたところで枯れてしまうので、
日にちをずらして種を蒔いて効率よく上げよう、
とカラスムギの種も買ってきたのに、
育てる間もなくいらなくなりそうである。
もっとも栄養価が高いので、
コチカが好きならやってみるけれど、
最近はまたカツオブシにハマッているらしいし。



 *  *  *  * 


5月15日(木)

暖かなので床暖房を朝から切っていて、
夕方5時半ごろ点くようにしているのだけれど、
陽が落ちてくる頃には、
床に寝ているネコにとっては寒く感じてくるのだろうか。
4時半を過ぎると必ずソファにやってくる。
私は最近はソファに座り、膝にPCを置いて書き物をしているのだけれど、
疲れたら寄りかかれるように、大きなクッションをすぐ脇に置いている。
コチカはそのクッションと私のわずかな隙間に横たわる。
手狭なので、私の左手はコチカの体を覆うことになるのだけれど、
コチカは私の手をぺろぺろ舐め、うっとりしたような目を私に向けてくる。
この親密感ったら。。
コチカの柔らかい毛とぬくもりと、
すっかり安心した目つきにどれだけ慰められることか。
それからコチカは自分の手などを舐め、眠る。
しばしPCの手を止め、そんな様子に私もうっとり。
アヒルのワルツ♪ではないけれど、
二人でいれば、何も足りないものはない、
と思える極上のひとときである。

* * *

何日ぶりかに嘔吐した。
8cmくらいの毛玉は、ティッシュでつまむとずしりと重かった。
毛玉というよりは、毛俵と言いたい感じ。



 *  *  *  * 


5月16日(金)

夕方、キャット・タワーから降りてきたコチカは、
にや〜、と困った様子でうろうろしだした。
キッチンの足元マットの上を引っかき、
これは私が阻止したが、
お水の器のそばを引っかき、後ろを向いた。
もしかしてウ○チ?
以前散歩をしているとき、急に砂を掻いて、自力ウ○チをしたっけ。
ど、どうしましょう、と思っていると、
和室の窓辺に行き、カーテンのそばを掻いているうちに、
自然にウ○チが出てしまった。
あらーちゃちゃ、ウ○チしたかったの?
と声をかけると、にゃっ、と小さく応えて、まわりを掻いている。
なんだか不憫で、
私がやるから大丈夫よ、大丈夫大丈夫、
と声をかけながら始末した。
コチカは「大丈夫」という言葉がわかるので、
ふーん、という感じで離れていった。
ここの家に来てから今までにこんなことあったのかなあ。



 *  *  *  * 


5月17日(土)

<コチカとの生活>

ご飯を食べたあとテーブルの下で寝ていたコチカは、
急に起き上がり、うろつき始めた。
誰に言うともなく、んぁ〜んぁ〜、と声を上げている。
珍しい鳴き方なので、何事かと思っていると、
キャット・タワーの駆け上り、4段目の台に座った。
どうということはないのね、と思った矢先、
グゲボッ、と聞えたので、うわっ、コチカ吐いた!
と叫ぶとちょうど立っていた夫がティッシュを持って飛んできた。
そうか気分が悪かったのか、とあたりをチェックしても、
どこにも吐しゃ物などない。
確かに嘔吐したような音を立てたのに。
きっと途中で我慢したんだよ、また吐くぞ、
とティッシュを持ってかまえる夫は、
あーおしっこしてぇ、と足はそわそわしている。
コチカがまだ舌をペロペロさせているので、
放っておけない気持ちだったのだろう。
でももうこれだけ時間経ったから平気なはず。
大丈夫なんじゃない?
と私がいうと、そうかなあ、とトイレに行った。
なんだか噴出すでもない程度におかしなひととき。
こんなそんながコチカとの生活なのである。



 *  *  *  * 


5月18日(日)

先にベッドに寝ていると、
コチカがうにゃ〜と言いつつ入ってきた。
彼は必ず声をかけるのである。
うとうとし始めていた私は、
うっすら目を開き、横を見ながら、おいで〜、と返事をした。
すると、
ベッドの下から鼻から上だけが見えた。
真っ黒まん丸な目が私を見据えている。
どうしたの?寝よ、と声をかけると、
何を思ったのかコチカは、
獲物を獲るときさながらに、
後ろ足をもじもじさせお尻を振っている。
え!まさか、と思いつつ眠くて寝返りを打つ元気もない。
うわーっ、と声だけが出たそのとき、
コチカがベッドに飛び乗り、
私の頬に鼻先1cmほど開けて止まった。
コチカの息がふっとかかった。
あーぺっくらした。
顔に飛び掛かられるかと思った(+o+;)。。



 *  *  *  * 


5月19日(月)

午前中、ご飯の残りを食べたのだろうか。
しゃくりあげもしないでがぼっと吐き戻した。
水分が足りなかったのか。

ときどき鼻をふがふがさせたり、
吐きそうになることがある。
どうしたのだろう。
大丈夫かなあ。



 *  *  *  * 


5月20日(火)

最近は朝方、コチカが私の肩に両手を乗せていることが多い。
寝返りを打とうとすると、彼は目を覚まして、手に力を込めて阻止する。
ちょっとばかり爪が出る。
痛いよ!


毛づくろいしている最中に呼んだら顔を上げた


 *  *  *  * 


5月22日(木)

明け方。
コチカの方を向いて横になっている私は、
なぜか腕を伸ばさないでいる。
コチカシーツにパジャマが触ると、
毛がついてしまうという心配があるからでもある。
コチカはその腕を枕にして、
曲がった腕にうまく頭を乗せたいのだけれど、
どうも思うようにいかないらしい。
今度はこれでいこう、と頭を動かしてみる。
どうやらいいようだ、と眠りに引き込まれそうになると、
がくんと頭が落ちてしまう。
どうにもバランスが悪いな、うーん・・
と思っているらしいコチカを夢うつつの中で感じながら、
腕を伸ばせば、コチカも私もぐっすり眠れるのに、
伸ばさないでいるのである。
最近はこういうことの繰り返しで、
目覚め前の貴重な時間を曖昧に過ごしているように思う。
ちょっともったいない。。



 *  *  *  * 


5月23日(金)

朝。
目を覚まして、
もう起きなくちゃ、と思ったり、
あくびをしたりしてもぞもぞしながら、
コチカを見ると、
ラッコが体をひねったような格好で横たわり、
頭を上げてこちらを見ている。
左手はたらんとおなかに置かれた幽霊手でかわいいのだけど、
軽く肘を曲げた腕を支えにして、
頭を持ち上げて人を見ている様子は、
タバコを吸い終わってすっかりリラックスしているおやじそのもの。
おとうさ〜ん、という感じ。
いい味出してるよ、コチカ。



 *  *  *  * 


5月25日(日)

5月はあと1週間もある。
嬉しい^o^/

外から帰ってくると、
コチカがお帰りお帰り〜と寄ってきて、
伸び上がって、私の手にすりすりしたりする。
帰宅直後は足のすねにすりすりするのでは物足りないらしく、
何度も何度も伸び上がってくる。
ボクにはぜ〜んぜんそんなことしない、と夫がいつも一言、いう。
毎日空間を共にする時間の長さかしらね。



 *  *  *  * 


5月26日(月)

けんかした>

最近、ベランダに出たがって困っている。
ここの住まいはペット可だけれど、
ベランダに出すのは禁止されている。
防音がしっかりしているので、
例えば犬が部屋で鳴いても全然聞えないが、
ベランダで鳴くと、聞える。
そうすると2、3日うちに掲示板に禁止事項が張り出されるのである。

洗濯物の出し入れ、植木への水やりの都度、
コチカはどんなにぐっすり寝ているようでも、
必ず起きてやってきて、窓のそばに座っている。
防音用のサッシは重く、
特に外から開ける時にはかなりの怪力でないと開かない。
だから5mmくらい開けておくのだが、
それがコチカには毒なのである。
窓の隙間に鼻を押し付け、必死で外の匂いを嗅ぐ。
どうかすると、サッシとサッシの隙間に爪をかけ、
重い窓を開けたりもする。
そりゃ出たいよね、と思うのだが、規則は規則だから。。

その出たい気持ちが高じて、
居間側の窓をも開けようとして、
カーテンを引っかくようになった。
私のお気に入りのカーテンはまだ新しくきれいなので、
絶対に傷つけてほしくない。
コチカ、カーテンはだめ!と強く言うのだが、
なかなかやめないコチカ。
とうとう私は業を煮やして、コチカに近づき、
顔をこちらに向けたコチカの鼻先を、ぺん、とはたいてしまった。
痛かったのだろう。
それに意外にもそんなことをされて驚きもしただろう。
にや〜、と切ない声を上げ、私の足首にそろそろと寄り、噛み付こうとした。
やめてよ、コチカが悪いんだよ。
カーテンしたらだめ!
と足を避けながら、私は声を荒げた。
コチカはどうしたらいいかわからない、といった感じで、
小さく、にゃ、といい、おろおろと座り、また立ち上がり、私の足元に近づいてくる。
今度は噛み付くのではなく、すりすりしにきたのだった。
私は自分のしたことに悲しくなってきた。
なんてかわいそうなことをしたのだろう。
声を和らげて、コチカのおなかをポンポンしながら、
カーテンはだめ、カーテンしたらだめ、とコチカが覚えられるように、
同じ言葉を繰り返した。
しばらくそんなことを繰り返していて、
コチカも気持ちが治まったのだろう、どこかに歩いていった。

夜になって、
夫におしっこをさせてもらった〜、と報告に来たとき、
よかったね、と撫ぜながら、
今日はごめんね、怒って、と言ってみた。
すると通じたのかどうか、
コチカははっとしたように足元にすりすりしてきた。
すりすりというよりは、ほとんど頭と首筋をもたせかけるようにしてくる。
こんなことは初めて。
コチカは本当に当惑し、困ってしまっていたのだ、
と思うとかわいそうで涙が出てきた。
ごめんねごめんねを繰り返し、
何度も撫ぜて、
でもカーテンはやめてね、も優しく繰り返した。
するとコチカは真っ黒目を向けて、私をじっと見て、
また足元に体重をかけるようにもたれてきた。
これで仲直りできたのかなあ。
わだかまりが残らないといいけど、とちょっと心配である。



 *  *  *  * 


5月27日(火)

<懐かしのぽんぽんで遊ぶ

夫がぽんぽんが糸で吊るされているおもちゃを買ってきた。
グレイのファーでできたぽんぽんで、
子供の頃、人間が留守の間にコチカがそれを見つけて飲み込んでしまい、
吐き戻したことのあるのと同じものだった。
懐かしー、と言いながら、夫はコチカと遊び始めた。

ハッスルハッスル!
大人になって重くなった体だけど、
なんのなんのぴょんぴょん飛び上がり、
うまく咥えると、
うー、と唸り、野生に戻りそうにもなった。

結構長い時間遊ぶと、疲れてしまったコチカは、
テーブルの下で、ふわぁぁ、と言って腰を下ろした。
コチカ今、よいしょ、って言ったの?



 *  *  *  * 


5月30日(金)

<ああ、コチカ、コチカ>

気分が落ち込んでいて、夕べから悲しい気分でいる。
朝、起きてみても気が晴れていない。
そんな私の気配をどのように感じているのだろう。

ソファに座ってぼーっと考え事をしていると、
キャット・タワーの1階で寝ていたコチカが、んにゃっ!と声を上げた。
驚いて見てみると、まん丸な目でこちらを見ている。
どうしたの、怖い夢でも見たの、と話しかけていると、
視線をはずし、そうなのかな、というような表情をした。

それから穴(?)から出てきて、私の両足の前に正座した。
そのまま私を見ているので、ぴょーん、っておいで、
と膝を叩くと、コチカは言われた通りにした。
しかしちょっと狭かったのでテーブルに背中をぶつけ、十分に飛び上がれず、
爪を立ててパンツの膝部分にぶら下がる格好になった。
余程何か心に引っかかるものでもあるのかな、
と、手を貸して登らせてやったが、ネコがそんなヘマをするとは珍しい。
驚いていた私は、膝上の皮膚に思い切り爪を立てられたけれど、痛みも感じなかった。

目の前に来たコチカは、しばらく私の顔を見ていたが、
横になり、毛づくろいを始めた。
やがて眠くなったのか、頭を私のおなかにおしつけていたが、
突然、コチカははっと頭を上げ、私を見た。
急に黒い目に見上げられて、私もびっくりして、
どうしたの、とコチカのおなかをそうっと撫ぜると、
コチカは私の手を、ざーらざーらざーらざーら・・と相当長いこと舐めてくれ、
また私の顔を見た。
大丈夫よ、ありがとう、と言ってみたが、実際、信じられない思いがした。
考え事をしていた私が、
ある思いに胸がずーんとした思いをしたタイミングで、
コチカは急に頭を上げて私を見たのである。
いったい私のおなかの辺りにどういう変化が起きて、
コチカに伝わったのだろう。

キャット・タワーの下で寝ているときにも、
私を取り巻く異様な空気がコチカの眠りを妨げて、
彼を夢の中から引っ張り出したのだろうか。

ネコと初めて暮らし始めて6年経つけれど、
まだまだ知らないこと、信じがたいことがいっぱいあるものである。
そして家族の一員としてこんなにも心配してくれるネコ・コチカが、
この上なくありがたい存在に思える。



 *  *  *  * 


5月31日(土)

ソファのおにぎり型クッションに寄っかかって、だらんと伸ばされている私の足首に、
コチカがくんくんしにきて・・・それがねずみのひげのように感じられて、
うひょ〜、ふわっ、ふわっ、えへえへ、などとふざけて笑っていると、
突然ゴン!と足の甲に頭突きをされた。
あ痛〜と頭を上げてコチカを見ると、真っ黒い目をしてこちらを見ている。
痛いよ、というと、またも、ゴン!と頭をぶつけ、ごろんっ、と勢いをつけて転がり、私を見る。
こら〜コチカぁバカにしとんのんかい、と声をかけると、
3度目をやって、パンツの裾に爪をかけて、後ろ足をびょんびょん蹴っている。
キャット・タワーの最下階の穴倉で寝ていたコチカが起きてきて、
急に私の足と遊びだしたのだった。
いったい何考えてるんだか。



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