10月・11月・12月

~~~ミルク色のコチカ~~~

奮闘記 -90-

2008年11月



眠る耳


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11/22ぞぞぞ2 11/233発っ! 11/27コチカさまと暮らす醍醐味


11月2日(日)

さすがのうちのリビングも肌寒くなってきた。
キャット・タワーの1階にいるのも寒いのか、
今日は日がな一日最上階のハウス・・なぜかタコツボとは言わない・・にいた。
この冬はどうやってしのぐのか。



 *  *  *  * 


11月3日(月)

秋の連休第1弾最後の今日、東京は薄曇りの静かな一日だった。
どこにも行かずにソファに座ってテレビなぞを見ていると、
さすがに足元が冷や冷やとしてくるので、床暖房をつけた。
そのせいか、コチカは朝はキャット・タワーの最上階いたけれど、
気がついたら、最下階のタコツボに寝ていた。
どうやらキャット・タワーの下は床暖房の端にかかっているらしい。
だとすると冬も、夏と同じ場所で過ごすことになるのかな。



 *  *  *  * 


11月4日(火)

明け方。
かけ布団の肩の辺りを引っかくので、
布団を上げてやると、のっそり入ってきて、
方向転換し、丸く収まった。
コチカが入ってきたことで、左の肩口が開き、
すーすーするからちょっと引き上げたら、
右肩にかかっていた布団がずれてしまったので、
また腕を動かして直した。
そうしたらコチカは、くるりと仰向けになって、
私の腕を両腕で捕まえ、噛み付いた。
動くなコノヤロウ、と言いたいのだろう、
なんと、こしゃくな!とむっときた。
コチカのお陰で肩が寒くなったんだのに!
とはいえ、ここで怒ってもコチカには通じず、
余計噛み付いてくるに決まっているので、
痛いからやめて、痛いのやだよ、肩が寒かったんだから仕方ないよ、
とやさし〜く言ってやった。
果たしてコチカは噛む力を弱めたけれど、
まだうちは夏の肌布団を着ているからいけないのであって、
分厚い冬の布団にしたら、こんな小競り合いはしなくてすむはず。
早く本格的な冬になーれ!



 *  *  *  * 


11月5日(水)


おしっこさせるの図


 *  *  *  * 


11月7日(金)

キャット・タワーの最上階のハウスにいるコチカを、
おしっこさせるのに無理やり引っ張り出した際、
支柱にねじで止めつけてあるハウスが、
ねじ部分で少々回ってしまい、定位置でなくなった。
そのせいで、
下の棚からハウスの入り口へ、
ひとっ飛びで行けていたものが行き辛くなった。

いつもと勝手の違う段差に、あれ、おかしいな、と思っただろう、
上の棚へ、下の棚へと数回繰り返してから、
ええい、ままよ、という感じで、
一直線には飛びつけないハウスの入り口に飛びついた。
なんとか体は入った。
しかし足が外に残ってしまい、おなかをぶつけたのだろうか、
後ろを振り返った際にウェッ、と声にならない声を出して、足を引き上げた。
そのとき下から見上げていた私と目が合った。
コンチキショウ、と聞えた。
ごめんねえ、気がつかなくて・・



 *  *  *  * 


11月9日(日)

ご飯を食べてしばらくすると、
うにゃ〜、にゃ〜、とうろうろし始めた。
どした?と声をかけても知らん顔して、歩き続ける。
あ、そうかと思い、
葉っぱはね、と言うと、
へ?立ち止まった。
葉っぱはもうないよ、と言うと、
へ?とこちらを向いたときと同じ目のままで動かない。
葉っぱもう枯れちゃったから。
猫草は量が多いのですぐにダメになってしまう。
スーパーに行ってもタイミングよく店頭にあるわけではない。
枯れちゃってまだ買ってないんだよ、ごめんね。
というと、ごめんね、と言ったタイミングで、
目の色が失せ、少しだけ視線が下を向いた。
そしてまた、うにゃ〜、と歩き始めたが、
さっきより声に力がこもっていない。
わかっちゃいるけどでも、うにゃ〜、なのである。
お気の毒様。。



 *  *  *  * 


11月10日(月)

朝。
夫婦の間でちょっとした諍いごとがあって、
私はぷりぷりしながらしゃべっていた。
すると、背後でうにゃ〜と聞えたと思ったら、かかとがちくちく痛い。
何か足回りに気配も感じるから、
足を動かさないように我慢しながら足元を見ると、
なんとコチカが、足首やかかとに噛み付こうとしていた。
彼は、人間がけんかしていると、力なく声を上げて、
不安そうにうろうろするのだけれど、
やめてー、と言うだけでは私が気づかないといけないので、
噛み付いてやめさせようとしたのだろう。
私を見上げるコチカの真剣な目を見ると、
こうしていてはいけない、という気持ちになって、
わかったわかった、大丈夫だよ、と声をかけ、
夫に向き直ったけれど、すっかり調子が狂ってしまっていて、
何か言う気がなくなってしまった。
犬と同じように、というか、ひょっとしたら犬よりも偉いかも知れない、
うちのコチカである。



 *  *  *  * 


11月12日(水)

夜中に一度は布団に入ってくるようになった。
でもまだ冬の布団が体に載っていたら重いだろうと思い、
脇の下にもぐりこんだコチカの背中くらいまで、
布団を上げておいてやる。
すると私が寒いのだけど。
でもコチカのふかふかの毛を腕の内側に感じて眠る方が、優先されてしまう。


ぺろっ


 *  *  *  * 


11月13日(木)

早い目の夕方。
ご飯〜ご飯〜とあまりに言うものだから、
通常より1時間以上も早いけれどご飯をやった。
そして5分と経たない内に吐き戻した。
こういうときって胃酸が足りてないのかなあ。



 *  *  *  * 


11月14日(金)

<新たな悟り>

夜中に何度か布団の中に入ってくる。
脇の下にもぐりこみ、方向転換して肩の下に両手を置くと、
そこは脂肪がたくさんついていて柔らかい。
だからつい、もみもみをしてしまうのだコチカは。
薄いパジャマを通して、柔肌に爪がちきちきと痛い。
コチカ、痛いよ、痛くないようにして、と布団を上げて懇願すると、
なんのこっちゃ、とまん丸の目を向け、
それでもいちおうわかるのか、手の位置をかえてくれる。
それがたまたま布がしわになって重なったところだと、ラッキーである。
もみもみが終わってしまえば、柔らかな毛を享受できて至福なのだけど、
夕べは3回ほども痛い思いをした。
何事も良し悪しは表裏一体なのだな。。



 *  *  *  * 


11月15日(土)

<ぞぞぞ>

猫は誰かと真正面で目が合うと、一旦目を閉じ、また開ける。
これはあなたには敵意がございません、
という意思表示なのだそうで、
だから人間も同じことをしてやると、
猫を少しばかり安心させることができる、
というのを聞いて以来やってみているのだけれど、
実際コチカは私と目が合うと、
目全体をぱちっと閉じ、また開く。
猫には猫の流儀があって、人間の私にもそれを適用していたのだ。
ずっと気づかずにいて、なんだか申し訳ない気持ちになったけれど、
そんなこと言われなければわからなかった。
外猫たちにも使えるし、そうすればみだりに疎まれることもないだろう。
いいことを教えてもらった、と思っていたけれど、
でも昨日ぱかりは、その事実を知らなければよかった、と思った。

布団に入って、もう眠り落ちようという頃、コチカが入ってきた。
私の枕の横に来て、猫の正座をきっちりして、
窓の辺りをきっとした目で見ているから、
またか誰か見えない者が?と視線を追っていると、
横に流れ、また戻ってきたコチカの視線がぴたりと止まり、
そこでなんと、目を閉じ、また開けたのだ!
今コチカ、相手と目が合ったの???
いつもと違って話がやけにリアルである。
思わず振り返ったが、もちろん私になぞ、な〜んにも、である。
足の先から頭のてっぺんまでぞーっと寒気が走った。
コチカ、教えて。
いったい誰がいたの?



 *  *  *  * 


11月16日(日)

ソファに座る私の膝の上に載ってきたコチカに、
トイレ行きたいからどいて、などと言うと、
両手をもじもじさせながら、
え、何、トイレ?いやだ・・という目を一度は向けるけれど、
ちょっと私が腰を浮かせて見せると、
ま、しょーがない、という感じでどいてくれる。
コチカが膝に載ってくるタイミングで、
私が引き続き座っていられるといいけれど、
案外、もうすぐ立とうと思っていることが多いような気がする。
不本意なのだけどな。。



 *  *  *  * 


11月17日(月)

<だんまりの業>

夜。
葉っぱー、葉っぱちょーだーい、と言いにきた。
ソファに座る私の横に猫の正座し、
挑戦するようなまん丸の目つきで私を見上げている。
ごめんね、葉っぱないのよ、売ってないのよ、と3度くらい言った。
ずっとまん丸の目のまま言葉を聞いていたコチカは、
私が言い終わっても動こうとしない。
他に言うことも、して上げられることもないので、
メイルの書きかけに戻った。
3行くらい書いたところで、コチカをちらっと見ると、
まださっきと同じ顔で見ている。
だまったままである。
私はどうしたらいいのかわからない。
コチカはぴくりともしない。
いったいどうなっちゃったの?
人間で言えば、言いたいことがあるのに、
言葉を失った状態なのだろうか。
う〜
この空気、なんとかして。。



 *  *  *  * 


11月18日(火)

<コチカ天下>

ご飯を少し食べた後、
うにゃ〜!
と激しい調子でソファの私のところに来た。
何事かと思って顔を見ると、
いきなり膝の上に飛び乗った。
なんだ、こうしたかったのね、と思いながら、
ちゅーして、よしよしして、しばらくじっとすると、
コチカは毛づくろいを始めた。
顔を拭い、胴体を舐め、座りなおして足の先を舐める。
一通り終わると、どっこいしょ、と猫の正座に座りなおし、
私の顔を見た、と思ったら、またいきなり、うにゃ〜!と言った。
いったい何なのさ!
とむっときたけれど、いいんだもんね。
コチカ様さまだからねー



 *  *  *  * 


11月20日(木)

しなければならないとわかっているのに、
オシッコさせられるのが嫌いなコチカ。
夫がトイレの用意を始めると、
どこでくつろいでいようとも、
体中にわずかに緊張が走るのが見て取れる。
そして今、準備がどこまで整ったのか、
夫はもうすぐここに来るのか、
耳をそばだてて伺うのだ。
つい最近まで、トイレの音が聞えただけで、
キャット・タワーに駆け上がったり、
寝そべっているコチカを抱き上げようとすると、
カーペットに爪を立てたりして抵抗したりしたから、
それに比べると、ずいぶん諦めがついたようだけど、
今でも一本くらい、爪を引っ掛けていたりするらしい。
まったく往生際が悪いんだから。


緊張した耳のままトイレに連れて行かれる


 *  *  *  * 


11月21日(金)

<お耳かゆい?>

夜。
テーブルの下に寝そべっていたコチカは、
突然、右耳を激しく動かし、掻こうとはしなかったが、
くるりと体を回し、せわしなく足や背中を舐めた。
まだ痒いかな?と伺うようにして、
また右耳をぴくぴくぴく!
そして、体のあちこちを舐める。
3、4回、同じことを繰り返して、
ようやく収まったようだけど、
そういえば、昨夜もやっていたような。
大丈夫かな。。



 *  *  *  * 


11月22日(土)

<ぞぞぞ2>

ソファに座る私の膝に正面から飛び乗ったコチカ。
左方向に向きを変えようとして、
むむ、と私の頭上に目をやった。
その目線が私の右肩の向うを回る。
そして、また頭上に戻ってくると、にゃー、と言った。
また右肩を回っていき、にゃー、を2回。
また頭上に戻ってきて、にゃー!と睨みすえたまま言う。
ぞぞ。
ねえ、今までにもそうやって、
私には見えない相手に物言ってたの?
いったい誰がいるのか、私は心底知りたい。
いつも同じ人?



 *  *  *  * 


11月23日(日)

<3発っ!>

ご飯を食べてから、キャット・タワーの最上階へ行ったコチカ。
人間もご飯を終わっているので、のんびりとテレビなぞを観ていると、

ポタッ!
ころころころ

とコチカの方角からある程度の硬さのあるものが落ち、
ころころ・・はソファに座る私の足近くに感じた。
夫が、こらぁ、と言いながらティッシュを持って探したが、見当たらない。
テレビを見たい気持ちもあるので、また後で、とくつろぎモードに戻った。
するとまたも、

ポタッ!

むむ、と音の方を見ると、
キャット・タワーの2段目で半分に割れている。
クリを割ったみたいに見える。
んもー、とティッシュを持って立ち上がる夫。
片割れも探し当て、トイレへ。
コチカ、いい加減にしなさい、と怒りの声をかけ、元に位置へ。
すると再度、

ポタッ!

コチカ!と今度は二人で声を荒げた。
何さ高いとこからっ!!!

ったくー、と夫がティッシュを持って立ち上がる。
最初ソファの下に転がったのも見つけた。
たまたま置いてあった私のトートバッグにぶつかって止まったらしい、という。
もうね・・
ミソクソ一緒なのですよ。
でもこうして一日が過ぎていき、なんということがなく明日がくるのである。
これでいいのだー



 *  *  *  * 


11月25日(火)

夜中に布団の中に入ってきたコチカは、
最初こそ脇の下にいるけれど、
そのうち頭をくるりと下にやる。
そして寝返りならぬ寝相直し(?)をしているうちに、
どんどん下にもぐっていってしまう。
昨日など、
私の眠りが浅いときだったのだろう。
おなかの横辺りでもぞ、と何かが動き、
そのままぬぉーっと上に上がってくるので一瞬驚いたが、
何のことはない、暑くなって浮上してきたコチカである。
私のわき腹は、そこだけかっかと熱くなっていた。
二人で体をくっつけあっていると、
体温が異常に上がりすぎるのである。
コチカは上等の毛皮をまとっているし。



 *  *  *  * 


11月27日(木)

<コチカさまと暮らす醍醐味>

朝起きてリビングに来ると、
最近はどういうわけかコチカはもうキャット・タワーに上っている。
私がおはよう、と声をかけると、にゃっ、と小さく答え、
いそいそと降りてきて、私の足元へくる。
すねにすりすりするので、おはようおはよう、と体をぽんぽんする。
朝の挨拶である。
それからソファに座ると、コチカが膝に載ってくる。
へへへ。
こうしてハッピーな一日が始まる。



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11月29日(土)

寝室のドアの廊下側にカーテンをつけた。
夜中に出入りするコチカのために、
ドアを開けたままにしておくので、
冷たい風が入ってくるのを防ぐためである。
要するにそのくらい寒くなってきたわけで、
最近コチカは必ず布団の中に入ってくる。
ご飯を食べに起きて行っても、
帰ってくると必ず、布団の襟口を引っかく。
夕べなど、気がついたら、
私は腕の中で丸くなっているコチカの上に覆いかぶさっていた。
それでも暑くなってこないのである。
ときどき起こされるのはちょっとナンだけれど、
私が寝返りを打つとコチカは目を覚まして迷惑そうにしているから、
お互い様である。
コチカのふかふかの毛皮を思う存分堪能できる季節も、
これからが本番。
5ヶ月は楽しめるかな。
ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉ。



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89 ⇔ 91