2月・3月・4月

~~~ミルク色のコチカ~~~

奮闘記 -82-

2008年3月



ヤなことは忘れて眠る!


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3/1いよいよ去勢
 3/2錠剤の飲ませ方 3/12上等の爪とぎ発見! 3/13鈴で遊ぶ
3/24なんだか変わってきたコチカ 3/26毛玉を吐いた 3/29今頃布団にもぐりこんできた 3/30ネコ草を買ってきた


3月1日(土)

<いよいよ去勢>

朝一番に夫に連れていかれた。

キャリーに入れる際、
コチカの背後から脇の下に手を入れ、
ぶら下げた状態で、私にご挨拶させた。
私はちゅー、と言って顔を近づけた。
普通なら、コチカは嫌がって顔を背けるのに、
昨日の10時から飲まず食わずなので、
力が入りきらないのかだらりとしたままで、私に鼻を押し付けられている。

夕方になって夫の携帯に無事終わりましたの電話が入った。
もう麻酔が切れかけて、しゃーしゃー言ってますけど、どうします?
といわれた。
それなら獣医さんにおしっこをさせてもらうのは無理なので、引き取りに行くことに。

最近は去勢手術くらいでは、縫わないのだそうだ。
たしかに、睾丸の片方に、中身をようやく取り出せるくらいの穴を開けるだけなので、
ちょっとした怪我だと思えば、大したことはないのだ。
だからエリザベスカラーもなし。
簡単でネコへの負担も少なくていい感じ。

夫は取り出した睾丸を見せてもらったらしいが、
うずらの卵みたいにしていたのだそうだ。
ふーん。
携帯でいいので写真を撮ってほしかったもの。

家に帰ってきたコチカは、ぐったりしていて、
私が帰宅して、玄関からただいま〜、と声を掛けても、
ぐぇー、とか低く冴えない声を上げるだけで、出てこない。
そりゃそうだよね。
麻酔疲れするだろうし、何より精神的に応えたろうし。
それでもご飯の時間になったら、ご飯〜、とねだり、
いつものと変わりなく食べていた。
やれやれ。
一件落着というところかな。
コチカ、ご苦労さま。



 *  *  *  * 


3月2日(日)

<錠剤の飲ませ方>

まだなんか元気はない。
病院へ。
経過は順調だとのこと。
抗生剤をもらった。
胃薬付である。

一日一回夜に飲ませる。

前に断尾をしたときには粉薬を水で溶き、
スポイトで吸わせて飲ませていたが、錠剤は久々のこと。
夫は初めて。
様子を見ながら指導。
正座して足を開き、股間にコチカのお尻と背中を固定し、
胸を軽く押さえて後頭部を人間のおなかに固定しつつ、
その手で口の端から指を入れ、大きく開けながら喉の奥に錠剤をつっこみ、口を閉じる。
後頭部を固定し始めたあたりから、口を閉じるまではすばやく。
ネコの爪が伸びてくる前にしないと、面倒である。



 *  *  *  * 


3月3日(月)

ひな祭りグッズがあれこれあるので、
今年は旧暦までやろう、ということで、
四の五のいいながら夫と飾りつけ。
そんな騒動もコチカはどこ吹く風。
なんかぐったり。
声の調子もふわっとしていて、
いつもの1割くらいはおなかに力が入らない感じ。
もうコチカのリンゴ追分は聞けないのだろうか(淋)。



 *  *  *  * 


3月5日(水)

だんだんいつものコチカに戻ってきた。
リンゴ追分でも出た。
やった!

友人にコチカが去勢をした話をすると、
声高くなった?と聞いてきたけれど、
んーなわけないじゃないですかねえ(笑)。

抗生剤のせいで胃腸が調子悪いのか、
キャット・フードが粉々になって器に残っている。
胃薬は飲んでいるのに。



 *  *  *  * 


3月6日(木)

来客。
1週間ぶりだからか、お客さんが居間に入ってきて、
あれ、コチカは?と探すと、
スピーカーの後ろ側に非難していた。

例によって5時くらいから、うぉ〜、とうろつきだす。
正座をして私ではなく、お客さんを見て、ぃや〜、と言ったりもする。
早く帰ってコールである。
こら、コチカ!
それでも、お客さんが手を差し出すと、
積極的に首を向け、よしよししてもらっている。
お客さんのすねにもすりすり。
コチカの心境も複雑なものらしい。

夜になって、嘔吐。
この部屋に来て初めてのこと。
抗生剤のせい?



 *  *  *  * 


3月7日(金)

食後、また嘔吐。
胃液が溜まりすぎるのかな。
あさって病院に行くのでそれまでの辛抱。

*
DVDから流れるピアノの音を、
曲げた両手を胸の下に入れた卵スタイル(?)で、
目を閉じて聴いている。
頭が下がってきて、
眠りそうにしているのに、耳は緊張しているのだ。
何回言っても不思議な気持ち。
猫が音楽を聴くなんて。



 *  *  *  * 


3月8日(土)

明け方。
妙に暖かくてくすぐったい感触に目を覚ましたら、
なんとコチカのお尻から尻尾にかけてが仰向けに寝た私の首の上に乗っている。
お尻の穴はぺちゃってしてない?
と思わず尻尾を持ち上げて確かめた。

いつもは自分のシーツの範囲内に寝ているコチカが、
私の陣地(?)にまでせり出して、というよりは、
ベッドの端に顔を置いて、私の体に対して垂直に寝るものだから、
そういうことになったのらしい。

ちょうどトイレに起きた夫に声をかけたら、
コチカの腰から下持ち上げて、方向を変えてくれたけど、
困るからね、そういう寝方したら!



 *  *  *  * 


3月10日(月)

昨日までおしっこの量がやけに少ないと心配していた夫だけど、
今日の朝になってようやく普通に戻ってほっとしていた。

昨日、病院に最後の検診に行った。
まったく問題なしで、
獣医さんは、これで去勢手術は終わり!と大宣言してくれたのだそうだ。
夫は、
コチカもそれ聞いて安心したんじゃない、
とか言ってるけれど、ありえるかな。
でも言葉のハラがわかるコチカだから、
案外わかったのかも。

なにせ、一見落着!



 *  *  *  * 


3月11日(火)

食欲が旺盛である。
定刻に上げたご飯も、12時を回るころにはほとんどなくなっている。
それでだろうか。
夜中もあまり居間の方にうろつきに行くこともなく、
朝は人間よりも遅く起きて来る。
しかし台所に入るや、人の顔を見上げ、ご飯〜、が始まる。
10粒ちょっともやると、満足するのだが。
これから毛が抜ける季節だというのに、おなかがすくのだろうか。



 *  *  *  * 


3月12日(水)

<上等の爪とぎ発見!>

新居に引っ越してキャット・タワーを設置して、
3ヶ月半にして、ようやくコチカはキャット・タワーの爪とぎに気がついた。

朝、ソファに座った私の足に飛び乗ってきて、
しばらくよしよしされていたコチカは、
急にあれ?という目をして、キャット・タワーを眺めだした。
まん丸な目でじっと見つめていると思ったら、
おもむろに膝から降りていって、
キャット・タワーの下の方の麻縄を巻きつけた爪とぎに両手をかけ、
ばりばりと派手な音を立てて、爪を研いだ。
感触が新しかったのだろう。
一旦やめて、またやってみて、またやめて、
3回目にはさらに力を込めてばりばりやった。
挙句に、前の家でもやっていたように、
思い切り力を込めて、それを反動にして、
いきなり飛び出すようにして廊下に走っていった。

面白いもの。
ネコが、素材を目で見ただけで、あれは爪を研ぐのにいいかも、
と思うのかと思うと、感心してしまう。

それにしても、よかったねえ、気づいて。
コチカは、縦型の爪とぎがほしかったのである。
切り売りの絨毯は敷いてあって、そこでは一日数回していたけれど、
やはり立ったままでやりたかった。
前の家の爪とぎがほとんど立ったまま用だったし。

あちこちの壁で爪を研いで、
さんざん人間からクレームをつけられたが、
それでも平面の壁には壁紙が張ってあるだけなので、
全然気持ち良くなかったはずだけれど、
今度は硬く巻きつけられた麻縄なので、
さぞかし爪がよく引っかかって気分いいだろうと思う。

これでようやく壁を引っかくこともなくなるだろうと思うと、ほっ、である。。



 *  *  *  * 


3月13日(木)

<鈴で遊ぶ>

いつのころからか、
太めの糸のついた直径1.2cmくらいの鈴が、
しばらく前から床に転がっていた。
それを見つけたコチカが、やったー!とばかり遊ぶようになった。
ずっとそんなことしたことなかったので、
大人のネコでも遊ぶのねー、なんて思ったが、
結構集中して遊んでいる。
たまに糸が爪に引っかかるのが、思いがけず面白いらしい。




 *  *  *  * 


3月15日(土)

去勢をしてからというもの、
夕方に窓のサッシの隙間に鼻をくっつけて、うぉ〜、
しばらくうろついて、うぉ〜、
ということがなくなった。
まったくないわけではないけれど、
以前よりも時間が短いし、
なにより全身全霊を込めて、
外〜、という感じではなくなった。
やはり前は、
外=オスネコによってかきたてられる性欲が、
肩をいからせてのうぉ〜、に結びついていたのだろうか。
以前のような激しさがなくなって、
コチカらしさが半減みたいで寂しくも思うけれど、
でもコチカの辛さがなくなったのかと思うと、
やはりこれでよかったのだ、と思う。



 *  *  *  * 


3月16日(日)

午後3時ごろ、胃液を吐いた。
キャット・タワーの上層部に上らせようと、
夫がまたたびの粉を振ったのだけど、
それが効きすぎたのだろうか。
そんなことある?

それにしてもこんな時間からコチカのおなかは空っぽなのだ。
ご飯の時間まであと4、5時間は待たなければならないのに。
でも何時にシフトしても変わらないだろうし、これでいいんだろうな。
人間も見習うべきって?


そろそろネコ草をあげないと。


 *  *  *  * 


3月17日(月)

最近コチカは私の方に顔を向けて寝ていることがある。
以前はそういうことがなくて、
私の顔をわざわざ避けて、背を向けて寝ていたのに。
これは絶対だった。

なのに最近では、夜中に目を覚ましたら、
ひしゃげた三角顔にワニ目を薄く開けてじっとこちらを見ているから、
どきっとすることがある。
去勢すると、こんな風に変わってくるのだろうか。
それとも全然関係なく、たまたまこうであるだけなのだろうか。



 *  *  *  * 


3月19日(水)

夜中に頬が熱いと思ったら、
コチカがこちらを向いて横になっていて、
なんと足の裏をぺったり私の顔に押し付けていたのだった。
今までは絶対そんなことしなかったのに!
そして私がコチカ、やめてよ、と言っているのに、
薄目を開けたまま、知らん顔をしているのだ。
信じられない。。



 *  *  *  * 


3月20日(木)

徐々にではあるけれど、キャット・タワーを活用するようになってきた。
犬の遠吠えが聞えたときには、2段目の板に飛び乗った。
3段目には左右に板があるが、その一枚に上がってみた。
すると目の前に同じ高さの板があるので、そろそろと手を伸ばして乗ってみた。

さっきは1段目の台から、3段目の爪とぎに気づき、両手を伸ばして研いだ。
その際に3段目の板をくんくんし、登れそうだと思ったのか、
片手を伸ばし、片足を爪とぎにかけた。
なんとか力を込めてがんばったが、今日のところは諦めた。
ソファにいる私と目が合うと、うにゃ〜ん、と走りよって、
私の隣に飛び乗り、私の顔をじっと見た。
残念だったねと言ってほしいのかがんばったね、と言ってほしいのか、
ちょっと迷ってから、がんばったね、と言って撫ぜてやった。
ちゅー、と言ったら、おでこにちゅーをさせた。
次回には助走をつけたりして飛びつけば、うまくいくだろう。
そうやって退屈な部屋の中での楽しみを見つけていってくれたらと思う。



 *  *  *  * 


3月21日(金)

襖が3枚収まっている壁に飛びついて、ずずずず、と落ちてきた。
コチカー!!!と夫と私。
一枚目の襖と壁には、無残にも鋭いネコの爪あとが。。
興奮して走り回ると、つい前の家を思い出し、柱に登りたくなるらしい。

キャット・タワーもある程度上れる長さがあるのだけれど、
途中に休憩用の板があるので、今ひとつ一発では登り切れない。
でもときどき爪を研ぐついでに上を見上げて考え、ちょっと登ってみたりする。
しかし体が重くて引っ掛けた爪と腕力だけではきびしいものがあるのだ。
助走をつければいけるかも知れないが、そのためにはソファーが邪魔である。
いや、あってもなんとかなるに違いない。
明日にはどうにか。。
・・・と日夜思慮を重ねるコチカなのである。



 *  *  *  * 


3月22日(土)

遅く帰宅したので慌ててご飯の用意。
コチカは夢中でパクついたが、しばらくしてから吐き戻した。
おなかすきすぎたのかな。
ごめんね。



 *  *  *  * 


3月23日(日)

またたびの粉を振ってやった日からキャット・タワーでくつろぐことが多くなった。


またたびでラリるコチカ


 *  *  *  * 


3月24日(月)

<なんだか変わってきたコチカ>

左の二の腕見て仰天した。
引っかき傷でいっぱいなのである。
これは夜中にコチカがつけた爪あとだろうけれど、
いつの間にこんなに。。

傷になるほどなのに眠っていて気づかないのもどうかと思うけれど、
前はこんなことなかった。
私には背を向けて寝ていたし、
私の腕や肩に手を置いて寝るなんてことは、
1年に1回くらいあったかも知れないくらいである。

去勢してから、あれ?と思うことが多い。
どういうことだろう。
ある意味、霊性が低下したのだろうか。

去勢する前は、コチカは嫌なことは絶対に嫌だった。
人間にも甘えにくるときには来たけれど、
不用意に爪を立てたりしてくることはなかった。
人間にくっつきすぎない距離感を保っていたし、
まして寝ているときに顔をつき合わせている、ということは、
憎らしいくらいに避けていた。

最近は、ちゅー、を無気力でさせることも多いし、
私の手をやたらぺろぺろ舐める。
コチカが持っていた凛とした気迫がなくなり、
肉体を覆っている何かが緩んできているような気がする。

去勢はなるべく避けたいと思っていたけれど、
こういう精神性を変化を恐れていたのかもしれない。。



 *  *  *  * 


3月25日(火)

昨日は寝る段になって、
コチカが興奮し出して走り回っているので、
夫がゴムで吊り下げたポンポンのおもちゃで遊んでやっていた。
久々にかなり長く続いたようだ。

キャット・タワーの麻縄の爪とぎはすこぶる快適なようで、
全身に力を込めて爪を研げるので、
すると体に力がみなぎってきて、暴れたくなるらしい。

人がテレビを見てどうでもいい時間を過ごしているときならいいのに、
そういうときには、コチカも寝そべっていて、
人がお風呂に入ったり寝る準備でごそごそしていると、
自分も落ち着かず、うろうろしたり、爪を研いでみたりして、挙句の果てに興奮しだす。

勢い、人間の寝る時刻も遅くなる。
あーあ、またこんな時間になっちゃった、と言いながらベッドに入ってきた。
先に寝ていた私は、知らんこっちゃ、と思いながら黙っていた。
コチカ、いっぱい運動できたらしいよ、と満足げ。
普段家にいなくてコチカと接しない夫こそ充実した気分だったらしいので、まあいいのだけれど。



 *  *  *  * 


3月26日(水)

<毛玉を吐いた>

午後7時ごろ毛玉を吐いた。
胃の動きがどうであればあんなにうまくまとまるのだろう、
と思うような、直径8mm、長さ4cmくらいの棒状のできあがり。
キャット・フードはヒルズのヘアボールコントロールなのだけど、
効き目は不十分ということなのだろうか。
もっとも夜8時半ごろから食べ始めて朝までには食べ終わり、
空腹が続くそれからの日中に口に入った毛は、
どうにもコントロールされそうになさそう。
コチカが夜中にどの程度毛づくろいをしているのか知らないから、
なんともいえないけれど。。
それともこの程度、抑えられているということだろうか。



 *  *  *  * 


3月27日(木)

また毛玉を吐いた。
今度はご飯を食べてしばらく経ってからなので、
ご飯と毛玉を吐いた。
空腹にまかせてがっついて食べたので、
結構大量に吐いている。
毛玉は昨日と同じくらい。
これが2日分なのだろうか。
これからしばらくこうかあ。



 *  *  *  * 


3月29日(土)

<今頃布団にもぐりこんできた>

さして寒くもないのに、というより、
ここの家に越してきてからは寝室も前の家ほど寒すぎないので、
寝る際にコチカが脇の下に入って眠ることはなかった。
ところが昨日は、私がうとうとし始めた頃に、
襟元を引っかくのでなにかと思ったら、
布団の開け口をじっと見つめているので、
布団を開けてやったら、
わき腹の横まできて腰を下ろした。
後頭部を下にして丸くなるには狭くていつまでももぞもぞしているので、
頭を撫ぜようとしたら、コチカはカプッと手を噛んだ。
そのままうとうとし始めるので私も再び夢の扉に手をかけそうになる。
布団も被せられないので、肩が寒い。
でも、あーもう眠ってしまう。。
いつまでそうしていたか知らないけれど、
いったいどうしちゃったのかな、コチカは。



 *  *  *  * 


3月30日(日)

ソファに座る私の膝に飛び乗って来て、
ちょっと考えてから降りて隣に座った。
クッションがコチカにとっては不都合な置き方がしてある。
コチカはしかたく私に背を向けて、空いている場所に両手を折って座った。
しばらくして私はソファを立った。
コチカは寝てるのかな、と思いながら背中を見ていたら、
中途半端に立ち上がったまま、
後ろ向きのままもぞもぞと私のいたところにやってきて、陣取った。
おかしなネコ〜

* * *

<ネコ草を買ってきた>

ネコ草を買ってきた。
直径20cmばかりの鉢に青々と細い葉っぱが突き立っている。
コチカに見せたら、むしゃぶりつくように食べ始めた。
おいしそう〜
久しぶりだもんね。
ご飯前だし、放っておいたらいつまでも食べそうなので適当なところでやめさせた。
しばらくすると、しゃくりあげたので、
夫が慌ててティッシュを持ってコチカの背後から口に手をやったら、
いざ吐く、というところで、顎を持ち上げてしまったので、吐けなかったらしい。
それ以上はしゃくりあげることもなかったから、吐く予定ではなかったのかも知れないが、
いつものご飯の時間を過ぎてもまだソファで寝ている。
ご飯も器に入れてやって声もかけたのに。
大丈夫かなあ。



 *  *  *  * 


4月1日(火)

今日になって気づいたのだが、
去勢したばかりのコチカの睾丸が丸く膨らんできた。
ふっくらとしてまるで元の睾丸があるかのようなので、
ばい菌でも入ったのかと慌てて動物病院に連れていったら、
つかんだ尻尾をぎゅっと上げて、
じっと眺めつつしばし2つのボールをコロコロと触っていた獣医さんは、
信じられない、という目をして私を見た。
これは睾丸です。
ええっ!!!と私。
血気盛んだったオスネコにはたまにあるそうなのだ。
もちろん滅多にないことだという。
一度念のために検査させてください、と言われた。
でももしも病気でもないのなら痛い思いをさせて検査をするのもなんである。
夫と一度相談しますから、と言って帰ってきたが、ついため息が出た。
いろいろなことがあるものである。



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