08/12月・1月・2月

~~~ミルク色のコチカ~~~

奮闘記 -92-

2009年1月

今年もどうぞよろしくお願いいたします。


* ミルク色のコチカ・トップへ *

1/10落ちそうで落ちないおざぶ 1/29寂しんぼコチカ 1/31セラピスト、コチカ

1月6日(火)

お正月の間、母が来ていたので、
居間に籐の椅子を出していた。
母が帰ってもそのまま置いていたら、
コチカが座るようになり、すっかり気に入った様子。


得意の顔くっつけ寝


 *  *  *  * 


1月7日(水)

コチカにご飯をやろうとして、キャット・フードの袋に軽量カップを入れて出したら、
ばらばらばらと7粒ほどこぼしてしまった。
結構広範囲に散らばっている。
拾ったら指先がねろねろになるだろうな。。
ヤだな、と思いながらコチカを見ると、
今の音は何?と床をキョロキョロしている。
しめしめと思い、ことさらのろのろとカツオブシなぞを用意した。
すると案の定コチカは粒を探し始め、見事7粒全部食べた。
やったー
オリエンテーリングやってるみたいで楽しかったでしょう?
って、そんなわけないよね(笑)。



 *  *  *  * 


1月8日(木)

コチカが座布団などの上に乗ると、
あー汚れる・・と絶望的な気分になったものだけれど、
最近は、全然である。
思えば、前は散歩に出ていたので、体が汚れていたのね。
そうよねえ。
コンクリートの上でゴロンゴロンやってたんだものねえ。


あ、こっち見てる♥と思っていると・・・touch!


 *  *  *  * 


1月10日(土)

<落ちそうで落ちないおざぶ>

コチカが丸くなっている籐椅子の上に置いてあった薄手の座布団が、
おとといくらいから落ちそうになっている。
コチカが椅子から降りるときに、少々落ち、上がるときに、また戻り・・としていて、
決定的に床には落ちそうもないので、放っておいてある。
見るたびに気になるといえばそうなのだけど。

実を言えば、この薄い座布団は、
布自体に気が記憶させてある代物で、座っているだけで相当の気を受けられるというもの。
何にもしなくてもエネルギーの高い猫には必要ないのだけど、
たまたま置いてあったところにコチカが座ってしまったので、
たまにはいいかと知らん顔していたのだ。

表面がつるつるしているので、ずれやすくはある。
ちょっと直してやればいいのだけど、
だったら取り去ってすぐ隣にあるムートンの座布団にしてやったらと思う。
しかしなぜかやらない。
その手間が面倒だと思ってるわけでもないのに、
そしてどうなるのか、なんとなく見ている。
夫もやろうとしない。
日常の怠慢というか。


誰か直したら?


 *  *  *  * 


1月11日(日)


ドアの向こうでは掃除機が唸り声を上げています。
そしてそれからどうなるのか心配で心配でならないコチカ。


 *  *  *  * 


1月13日(火)

12月末にちょっとした心配ごとがあって、
コチカが膝の上に乗ってきて慰めてくれたとき以来だろうか。
コチカはしょっちゅう膝に乗りに来る。
前は1日に夕方の1回くらいだったのが、
お水を飲みに行ったりする行き帰りに、ちょっと寄っていくようになり、
ちょっとだけいて降りていくときもあれば、そのまま一眠りしていくこともある。

幼い子供が病気になって、
いつもよりも親が子供のそばにいることが多いと、
しばらくの間、子供が前よりも甘えがちになるとはあるけれど、
動物との間でも同様なことが起こるのだろうか。
あのときコチカとは、言葉では言い尽くせない、
微妙でありながら濃厚な通じ合いがあったという気がする。
それをコチカも感じていたのだろうか。
それでより互いの空間が縮まったのかもしれない。

コチカがうちに来る前まで、私は動物とは一生暮らさないタイプの人だった。
だから今だにコチカがいなかったら、
動物との心の通い合いを実感することなく生きていたはずである。
まったくコチカとの出会いには感謝せずにいられない。



 *  *  *  * 


1月15日(水)

12日だったろうか。
外出から帰ってきたら、ソファに置いてある、
大きなお握り型のクッションの上でくつろいでいた。
あーら珍しい、と思ったけれど、
あの日以来、コチカはそこで過ごすようになった。
このクッションは私が寄っかかるために置いているものだけれど、
コチカはついぞ感心を示したことがなかった。
私の膝に載ったときに、手を伸ばしてみて、按配よさそう、と思ったのかな。
クッションの上には枕も置いてあり、私は午後に15分ばかりうたた寝をする。
そんなとき、コチカは目のまん前で丸くなっている。
目の前で。
むふふふふ(*^m^*)



 *  *  *  * 


1月16日(金)

人間二人が夕食を済ませて話をしていると、
コチカが何か言いにきた。
私の顔も見るけれど、主に夫の顔を見て何かを訴えている。
夫に言っているということは、ウ○チか、ご飯か、鈴か。
話の腰を折られたくないので、
夫が床に座り、よしよししてやったが、
コチカは相変わらず、何か言い続けている。
お尻を確かめたけれどウ○チはなく、
ご飯はもうすでにやってあるし、では鈴らしい。
ざっと見渡したところ、見当たらないので、
自分で探しな、と言って、夫はまたテーブルについた。

コチカはしばらくうろうろしていたが、
ベランダの窓のあたりで、カーペットを引っかき始めた。
夢中でやっている。
コチカの体がすぐそばにあるベンジャミンの鉢植えに触ると、
枯葉がはらはらと2、3枚コチカの上に落ちてきた。
うわっとばかり飛び上がったけれど、
物を確かめると大したことないので、また作業に没頭した。
ずいぶん熱心だなと思っていると、いきなり部屋の真ん中に飛び出した。
何かがきらきら光っている。
金のモールを見つけたのだった。
モールの針金部分がカーペットの繊維にでも絡まっていたのだろう。
ようやく取ることに成功したのだ。
偉い偉い、と褒めてやりたい気持ちもしたけれど、
それから部屋中を駆け回り、ハッスルすること20分ほど。
落ち着かず、なんだか消化に悪い食後だった。



 *  *  *  * 


1月17日(土)

遅く起きた人間がリビングに来ると、
すでにコチカはソファの上の巨大クッションの上でくつろいでいた。
珍しく、おはようも言わずに、ぼーっと人間を見ている。
人間が朝の紅茶を済ませても、そんな様子は変わらず、
のっそり床に下りてきても、眠そうな目でぼっさりと座ったまま。
どうしたの?具合でも悪いの?
などと声をかけてみたけれど、表情ひとつ変えない。
雨降りでもないのに、と少々心配になった。
しかしそのあとコチカはおもむろに立ち上がり、うろうろし始めた。
本棚の下、スピーカーとテレビラックの間などを、丁寧に覗いて歩いている。
昨日、部屋の端っこに行ってみたらモールを見つけたことを思い出したのだろうか。
ぶーっと無愛想な顔をして、そんなことを考えていたのかと思うと、なんか笑える。



 *  *  *  * 


1月18日(日)

コチカは今日も部屋の端を探し物して歩いている。
鈴、あるいはモールがさっと見当たらないときには、
部屋の端を探せ、とコチカにきっちりインプットされたことは間違いない。
動物が、
生き抜くための食料でもなく、
脳ミソの快楽のためのアイテムを探すなんて、
文化的だと思いません?



 *  *  *  * 


1月20日(火)

おととい、コチカはソファの上のクッションに載らなかった。
籐椅子から飛乗ろうとしたけれど、安定が悪そうなのでやめ、
私の膝の上から乗ってみたら、
なんとクッションが落ちそうになったので、あわてて飛び降りた。
以来、警戒して乗ろうとしなかったのだ。
ああ、クッション・・と思っているだろうコチカ。
私は抱っこしてクッションの窪みに乗せてやった。
それで無事いつもの惰眠をむさぼることができたようだけど、
なんだか窪み方が深く、コチカは足を伸ばすことができないようだった。
ぽっこり窪みに収まって、ずっと丸まった状態でいる。
それを不都合に感じたのだろう。
昨日は1日キャット・タワーのタコツボで眠っていた。
そして今日も。
私の膝に来たとき、ここに寝たら?とクッションをぽんぽんと叩いたら、
きやあー、と細い声で言った。
いやだー、と言ったのだと思う。
ち。
コチカがすぐそばで寝てると嬉しいのに。。



 *  *  *  * 


1月21日(水)

風の便りに以前住んでいた界隈の様子を聞いた。
驚いたことに、みいちゃんがまだ健在だという。
ひとつ上の姉妹:アスカが2006年11月に19歳でで他界し、
あれから2年たってるわけだから、みいちゃんは20歳である!!!
あの頃にもう片目が見えづらそうだったし、
白髪も目だっていたのに。
人が近づくと、来るなー寄るなー、と鳴いていた、
あの警戒心の強さが生きる秘訣だったのかな。
チェリーちゃんの奥さん好物をもらって、親切にしてもらってたし。
それにしても、のらニャンで20歳ってすごい。。

アスカとみいちゃん→こんな
アスカ最晩年→よく生きました



 *  *  *  * 


1日23日(金)


こんな風にすっぽりクッションに収まってしまうのには食傷したのかな。
今日もコチカはタコツボの中。
つまんない。。


 *  *  *  * 


1月26日(月)

もう1月も終わり?
こないだお正月が来たばかりなのに。
何かの間違いによって月日が早送りされてるんじゃ。。

夕方。
区切りをつけようと、PCの蓋を閉じ、テーブルを前に押し出した。
そこへちょうどやってきたコチカは、当然のように膝の上に飛び乗ってきた。
わー、コチカ、トイレに行こうとしてたんだよ。。
もうすぐ区切りだからと、トイレに行きたいのをこらえていたのだ。
でもまあいいか。
ちょっとくらいなら。
と定例通りよしよしして、コチカは腕を折ってくつろぎのポーズに入った。
私もまあ大丈夫そうだった。
と思ったのもつかの間。
やっぱりだめ!!!
ちゃちゃ、おしっこしたいの、どいて、降りて、お願い!
コチカは、え?何?という目を向けたまま全然降りようとしない。
こういうときには、全然わかってくれないのだ。
私はパニックになりそうだった。
お願いお願い、ちゃちゃぁ、と体を持ち上げて下に降ろそうとするが、
クッションに両手を突っ張って抵抗する。
ええい、ままよ、と後ろ足だけを持って、私の膝からずり降ろした。
体重でもってずるずると落ちていく。
もう床に腰が着く、というところで、クッションから手を離し、飛び降りた。
やれやれ、と私は立ち上がる。
しかし納得がいかないコチカは、
え、なんで、いつもの時間じゃん、どうして、何故いけないの?
と足にまとわりついてくる。
おしっこしたいんだってば、後でまたおいでよ、どいてどいて、足踏むよ、危ない、わ〜〜〜〜〜〜〜〜
ともみ合いながら、トイレにたどり着いた。
よかったよかった今の家で。
古い木造建築の前の家だったら、一部始終は通りに筒抜けだったろう。
人通りの多い夕方である。
明日には何を言われるかわからない。

トイレを済ませ、ほっとしながら戻ってくると、
コチカはソファの前できびしい顔で待ち構えていた。
座った私が、膝を叩き、来る?というと、
当たり前にぴょーんと乗ってきた。
待っててくれてありがとう、といいながらよしよしすると、
コチカは頭を少し傾け、ちゅー、をいつもなら2回のところを5回もさせた。
柔らかな毛並み。
なんという幸福感。
トイレは無事済ませたし、コチカは膝の上にいるし。。
生きてるってステキ(*^_^*)..



 *  *  *  * 


1月29日(木)

<寂しんぼコチカ>

昨夜のこと。
お風呂に入っていると、コチカが脱衣所に入ってきて、
ふにゃ〜、あ〜、と腑抜けたような寂しげな声を上げている。
もうすぐ出るから待ってて、などと声をかけ、
ようやく風呂場から出ようとドアを開けると、
コチカは声と同じような、ふにゃっとした風情で座っていた。
私の顔を見上げて、あ、と言い、足元にすりすりしに来ようとして、肌が濡れているのを見てやめた。
ぼっさり座っているコチカの体は、心臓の鼓動が起きる都度にわずかに揺れている。

いったいどうしちゃったの、とそそくさと体を拭き、
バスローブを羽織って脱衣所を出て、リビングのソファに座ると、
コチカが膝の上に乗ってきた。
手に頭をこすりつけてくるので、ひと撫ですると、
まだ水気の残る手に、猫の首筋の毛がべったりとついた。
それからはいつものパターンの繰り返しだけれど、今夜はなんだかしつこい。
コチカが私の手を舐める、私の手が撫ぜる、コチカが舐める、私が撫ぜる、
をいつもの3倍くらいやると、ようやく落ち着いたらしく、コチカは両手を折っておとなしくなった。

それにしても。
コチカは鈴で遊びたかったのに、どうしても見つからなかったのだろうか。
それとも他の理由で、人間のようにふと寂しくなったのだろうか。
変だねえ、と話しかけながら、
毛を取らなくちゃ、と手を見ると、あれ、ない!
あんなにびっしりついていた毛が、すっかり消えている。
コチカ、全部舐めちゃったの?
大丈夫かな、と心配になったけれど、
いつももっとたくさん、自分の体から直接舐めてるんだもんね。
いやはや。。
改めて、猫ってすごーい。



 *  *  *  * 


1月31日(土)

<セラピスト、コチカ>

夕べから夫と冷戦状態にあった。
朝起きてきても互いに言葉少なで、
お昼を食べていても気まずく面白くない。
ご飯が終わって片付け、テーブルに戻り、ため息をついていると、
コチカがそうっとやってきて、私の顔が見える位置で座った。
視線を落としたままぼっさり座っている。
感心もなく眺めていると、コチカが目を上げた。
静かながらも、ちょっとした何かを含んだ目をしている。
もしかして慰めに来てくれたのかな。
心の中で、わーコチカコチカ、と叫んだ。
ソファに移動すると、当たり前に膝に乗ってきた。
さしてよしよしもしていないのに、
コチカは背中を私のおなかに押し付けるようにして横になった。
この丸い重み。
ちゃちゃ・・
おなかをそうっと撫ぜると、コチカは両手を思い切り伸ばし、
隣のクッションに突っ張り、長期滞在の構えを取った。
私は嬉しくて、コチカを触りながら、クッションの上の枕に頭を置いた。
おなが暖かくて気持ちいい。
コチカと二人、うとうとしたようだった。

ねえ、お茶どうする?コーヒー?という夫の声で目が覚めた。
冷戦は張っていても、お茶の時間はお茶の時間なのだ。
私は、うん、コーヒーと答えた。
体を起こしてみると、わずかな間に深く眠ったようだ。
時間が巻かれ、そのせいか、私は気分が落ち着いていた。
夫がコーヒーを淹れ、ソファの前のテーブルに持ってきてくれた。
予定していたケーキが出されると、コチカは鼻をくんくんさせていたが、
床の上に着地点を決めると、ぴょーんと降りていった。
いつものように、お役目、ごめーん!と聞えた。
ありがとうね、コチカ。

* * *

その1時間半ほど後。
タコツボで寝ていたコチカは、のっそり出てくると、クッションの下で止まった。
そして上を見上げ、すわっと飛び乗った。
やったー、コチカが来た!
クッションの座りが不安定で落ちてしまうといけないので、
私は肘で支えてやった。
タコツボからダイレクトに来たということは、
クッションへ行こう、とはっきりした意思があってのことだろうか。
嬉しくて、えへへへへ、と笑えてくる。
当のコチカは、
クッションの上に置いてあった、私の寒いとき用のストールをくんくんし、
こりゃ按配よさそうだ、ともみもみし始めた。
わー、それはダメぇ!と慌てて取り上げたけれど、
わーい。
とにかく、コチカがまたクッションに来た。
コチカがどこから飛び乗っても大丈夫なように、
あまり窪み過ぎないように、ちゃんと見張っておかなくっちゃ(*^_^*)。



 *  *  *  * 







91 ⇔ 93