4月1日(月)
キャット・フードをアイムスに変えたら、ウンチの量が減った。やれやれ。
* * *
遊びから戻り、居間に入ってくるときに、
たいてい、あ〜、と言いながら入ってくるが、たまにだまって来ることがある。
そんなとき、あ〜は?
と言ってやると、あ〜という。
私がまねする、あ〜を、自分が言うのと同じだ、と解釈してるのが、面白い。
だんだん人間語の語彙も増えてきた。
彼の名前、ごはん、ナンコツ、おいで、行くよ!、「あ〜」は?、まだ(と首を振る)、痛い!
そんなもんかな???
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4月2日(火)
コチカの眉毛に、くるくるっと巻いたのや、途中から太くなってまた細くなっているのがある。
環境ホルモンのせいだろうか。
なんかやな感じ。
* * *
ちょっと前に、夫がお風呂場の空っぽのバスタブに、入れてやった。
お湯が入っていると思って、にやお!っとびびったけれど、入ってみたら、
いつまでも遊んでいたそうだ。
それ以来、ちょくちょく入っては、暴れている。
何をしているのだろうと、覗くと、さっとやめて、隠れるのだ。
なるべくバスタブの底の端っこで身をかがめ、見えないようにするのがおかしい。
こちらからは、耳を倒したコチカの目だけが、ぽぽっと見えるのだ。
* * * *
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4月3日(水)
鼠のカツラのついた、七転び八起きでを与えてみた。
以前、まだよく歩けなかった頃にいただいたときには、
兎の毛でできた鼠を見て、多分その臭いのせいなのだろうけど、
野生の本能がくすぐられたらしく、
grrrrrrrrrrrrrrrrr、huuuuuuと唸って、咥え、あちこちに運び、
結果、
急に運動神経のネットワークが活発に働き出したらしく、
本格的に歩けるようになってきたのである。
以来、コチカのお気に入りのおもちゃになり、
毛皮が取れてしまっても、ずっとベッドの脇に置いてあって、
毛皮が被せてあった、プラスチックの芯をときどき噛んだりしていた。
もうすっかり元気な猫になって大きくなった今、与えたらどうなるだろう、やってみたら、
臭いを嗅いで、興奮し、10分もたたないうちに、鼠のカツラをとってしまった。
力がついたものである。
それとも、これは剥がせるものだ、ということを学習済みなので、剥いでしまったのか。
ドブネズミくらいの大きさで、強力な接着剤でくっつけてあるのなら、いいのかしらん。
なにしろ、あっという間のできごとで、びっくり、というか、ちぇっ、というか。。
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4月4日(木)
またトイレを掻いて、座ってみている。
後足の爪も割合使えるようになってきたので、
筋肉もまた成長しているのだろうか。
尻尾がもう少し動くようになればいいのかな。
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4月5日(金)
昨日に引き続き強風。
こんな日はさすがに窓の外にも出たがらない。
ずっと自分のベッドで寝ていたらしい。
尻尾をいろいろと刺激してみる。
後脚はもう完全にかかとが上げて歩いてはいるが。
お尻の筋肉がまだ窪んでいる。本当ならどのように見えるもの?
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4月7日(日)
人間は車で出かけたけれど、良いお天気なので、コチカはお留守番。
ときどき、ニボシではだまされないときがある。
ちょっと口をつけるものの、途中で玄関に飛んでくるのだ。
ニボシの次の段階を考えたりしないのが、猫だと信じていたけれど、
あなどっていたことになるのだろうか。
でも、暖かくなったので、お風呂場や洗面所にも出入り自由だし、
階段の下の窓を開けるようにしたので、棚に座って庭を眺めたりもできるのだ。
車の中で、揺れ過ぎだってばニャオ〜っと、不平を言ってるよりは、
全然健康的だと思うのだけど、どうなのだろう。
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4月8日(月)
夜。
廊下の縁側、階段の下の窓やお風呂場の窓、
要するに庭に面した西側全部の窓を、なにやら言いながら、行ったり来たりしている。
どうしたのだろう。
懐中伝統で照らして見てみるが、別に他の猫がいるわけでもないらしい。
何かの信号が送られてくるのだろうか。
外に出してあげられれば。。
・・・と思うだけで、ドキドキしてくる。
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コチカ連れてきて。
4月9日(火)
<友人トラ>
ゴミを出しに行ったら、いつかの黄色いトラ猫が筋向いの家の角で座っている。
いつもこんなところにいたっけ?
兄弟のミケがやってきて、うちの玄関の前の家の門のところに座った。
トラはずっと私を見ている。
カメラを持ってきて、写真を撮っても、ずっと見てる。
コチカは?と聞いてるような気がしてならなくなってきた。
コチカをだっこして連れてくると、鼻挨拶をした。
驚いたことに、トラは舌を出している。
鼻だけ突き合わせるのかと思っていたら、違った。
トラは、ちょっと離れてから、振りかえった。
コチカを誘っているようだったが、コチカは私に尻尾をつかまれている。
コチカも行きたそうにはしていなかったので、今のうちに、と思い、
連れて帰った。
コチカは事の次第がよくわかってないうちに、連れ戻されたようだった。
居間で普通に毛繕いなんかをしてる。
それとも、心の内では複雑にいろいろ考えてるのかしらん。
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4月10日(水)
朝、玄関マットを居間に持ってきて、むしってあった。
やましい思いがあったからだろう、
私より先に起きていって、ご飯の用意をしてあげる夫に、
いつもは嬉々としてついていくのに、なんだかためらいがち。
居間に入ってみて、そういうことか、と夫がコチカを取り押さえると、
こらっとつねる前から、あっあっ、と声を上げたそうな。
いけないとわかっているのに、なんでするのか。
遅い午前にもまた。
発情しているのと、関係があるのか。
* * *
毛をもしゃもしゃしてみたら、すごく抜けた。
もう驚くほど。
紡いだら、バービーちゃんのセーターくらいできたかも。
* * * *
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4月11日(木)
夜寝るとき、なんか興奮気味で私の手を相手に一人でレスリング。
夢の世界へと遠ざかる意識の中で、そういえば、昨日の朝、手がチカチカ痛かったのは、
コチカがレスリングをしていたからだ、とうっすら納得。
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4月12日(金) ピアノ録音のために、高杉さんと木本くんがうちへ。
遊んでくれようとする高杉さんに、コチカは人見知り。
男の人は恐いのだ。
でも興味はある。ちょっと離れたところからじっと見ているコチカ。
* * *
お客さんが帰ったあと、部屋に帰ってみると、こわーい顔でこちらを見た。
そばに座るとすっくと立ちあがり、私の手でレスリング。
猛烈に猛った。
なんかいつもと違う。
体の動きが速く、噛み方が乱暴で、ひどく痛い思いをした。
いつもはこんはことはないのに。
男性二人とずっと一緒にいた、ということが気に入らなかったのだろうか。
中学生の頃、遊びにきていた男子生徒が帰った後に居間に戻ると、
いつになく晩酌で深酒をし、酔っ払っていた父を思い出す。
同じようなものだろうか。まさかね。
* * * *
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4月13日(土)
無駄毛取り用のブラシを購入。
四角い板に、ステンレスのゲジゲジの足みたいなのがいっぱいついてるやつ。
ハードとソフトがあり、ハードは毛の先っちょに地肌を守るための丸い球がつけられているが、
こういうのって、取れやすいのですよね。ソフトにしてみた。
* * *
ご飯が済んで、まったりしているところを襲撃。
最初は何それ何それ???という感じでくんくん臭いを嗅いでいたが、すぐ慣れた。
うひょ〜。いっぱい抜けた。気持ちいいほど。
そのあと試しにだっこしてみると、なるほど、つく毛の量が減っていた。
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4月14日(日)
朝10時半に人間が起床するまで、コチカも寝ていた。珍し〜
暖かくなってから、ずっと毛布の上で寝ている。
人間が動いても被害が少ないように、足元を選んでいるのは、感心なこと。
* * *
2人の人間はそれぞれがそれぞれにしている。
西側の縁側に座っているコチカ。
大家さんが出てきて、あら、チータン、あんたも退屈そうだねえ、と声が聞こえる。
あんたも、って大家さんもお閑なんですか?
* * *
夕方、西風が心地よい寝室でヨガをしていると、
何やってんの?と不思議そうな顔でやってくるコチカ。
必ず、人がいるところに来るのが面白い。
* * *
夜、人間がお散歩に出るのに、
こんな時間に不安がらせるのもなんだから、ということでコチカを抱っこして連れていった。
*
お尻の穴に決して人間の肌が触らないように、尻尾を前にし、
脚を折りたたんで片方の手で掴み、コチカの両手をもう片方の腕に乗せるようにすると、
かなり安定した様子で抱っこされている。
* * *
途中、コチカと同じくらいの年の猫に遭遇。
コチカを下ろしてみた。
ホルシュタイン柄の猫は、そばへ寄ってきたが、コチカは興味なし。
黄色っぽい首輪をつけた猫とは、互いに寄り合い、鼻挨拶したものの、
その猫は、遠巻きに眺めるだけで、寄りつかなくなった。
人間がいるからかと思ったが、人間の方には1度も目をくれなかった。
いったい、どのようなコミュニケーションがなされるのだろう。
* * * *
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4月15日(月)
風の強い日。
しかしからりと晴れている。
こういう日はハイになって家中を飛びまわりそうなものだけれど、
ものうげな様子で、もそもそしてるか、寝ている。
私にもなにかよそよそしい。
今日はこんなかと思っていると、夕方以降はやたらとそばに寄ってきた。
結構精神的にムラがあるもの。
* * *
毛をときどき梳いてみる。
だんだんとれる量が減ってきた。
どはいえ、まだまだたくさんとれる。
どうなるのか、取っといてみようと思う。
* * * *
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4月16日(火)
バスタブに入り、じっと上の方を凝視している。
視線の先には黒いアリ。
もう暖かいので、偵察隊の1匹が徘徊しているのだ。
コチカの近くにやってくると、手を出してみている。
アリは幸い(?)、爪の間をかいくぐり、無事な様子。
暖かいとはいえ、ステンレスのバスタブは冷たいだろうに、
忘れた頃に見に行ってみると、まだ追っかけてるのだ。
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4月17日(水) ピアノ録音のために、高杉さんと木本くんが再びうちへ。
コチカは高杉さんのことを覚えていて、もう恐がらず、
首筋とか撫ぜてもらった。
* * *
お風呂を洗おうとお湯を出したら、ストンとバスタブに下りた。
あろうことか、排水溝の栓がしてあって、お湯が溜まり始めている。
えらいこっちゃ!とお風呂のふたに飛び上がろうとしたが、
慌てふためいているものだから、壁側に飛びつき、つるりと落ちた。
腰から下がべちゃっとお湯に浸かり、うへ〜!
別の側のバスタブに飛びついて、なんとか脱出。
あ〜びっくりした〜!!!
しばらくドキドキしているコチカ。
撫ぜてあげようと、近づいてもびくっと逃げる。
気の毒なこと。
* * *
一週間くらい前から、尿道口に黒いかさぶた(?)のようなものがつくようになった。
おしっこさせるときに、ティッシュでとってやるのだが、少しばかり痛むようだ。
1日2回のおしっこだと、夜、ほんのわずかだが、毛に尿が滲んでいることがあるが、
かぶれてでもいるのだろうか。
キップ・パイロール(軟膏)を塗り、1日3回排尿させることにした。
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4月18日(木)
ハエ。
きりきり舞いのコチカ。
ちょっとちょっと、うちの猫バカにしないでくれる?
* * * *
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4月19日(金)
やたらと猛るコチカ。
ときどきこういう日がある。
人間の手でレスリングをしていても、楽しんでいるというよりは、
怒りを発散させてる感じ。なぜ?
うにゃ〜Grrrrrrと鳴き、何度も窓へ庭を見にいく。
小さな声でぶつぶつ文句言うみたいに鳴いたり。
何かイライラしてるようだ。
* * *
コチカが破いた居間の襖紙に、千代紙をくっつけてアレンジ。
ちょっとは見栄えがよくなった。
夫と頭を付き合わせての共同作業だったのだが、
いつの間にかコチカも間に入って、一緒になってじっと見ている。
手伝えば?
* * *
新聞を溜めておく、紙袋に入って遊んでいると思ったら、
急に音が激しくなったので、見にいくと、
怒られると思ったか、玄関の方へ走り出した。
体のどこかに袋がぶらさがっている。
7cmほどの新聞が入っていた袋は途中で置かれ、
袋の手に下げるひも部分が破かれて、ない。
重たかったでしょう、コチカ!
ひも部分が、首にかかり、取れなくなってしまったのだった。
サンドイッチ・マンみたいに袋の切れ端を首に下げ、
玄関の三和土でそれと格闘している。
あら〜と見たら、引きつった顔でこちらを見た。
気の毒だけどおかしいので、カメラを持ってきたが、暗くて撮れず。
夫が、やれやれと首からはずしてやり、
まだまだ使える袋にガムテープで貼り合わせた。
あ〜笑った笑った。
* * * *
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←タッチ
新しい橋の上で
4月20−22日 One of 飼い主 was 不在。
4月23日(火)
夜。ただいま〜。
外からチチ!と呼ぶと、チリリリ、と玄関に向かう音が聞こえる。
わくわくの一瞬である。
足にまとわりつく。狭い廊下を二人でもつれあいながら台所へ。削り節。
居間に座ってもなんとなくべたべた。
なるべく体をくっつけるようにして、毛繕いしたり。
身につまされるな、やっぱり。
* * *
また台所マットのふさを抜いている。
どういう周期でするのだろう。
* * *
夜。
2日間替えることのなかったコチカ用シーツを避け、毛布の上に直接陣取っている。
憎たらしいくらいに、きれい好きなのだ。
夫に、シーツを毎日取り替えないといけないことを、話すのを忘れていた。
* * * *
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4月24日(水)
私が具合が悪く、ふとんの中でぐたぐた。
コチカは枕元で座って見ている。
目が合うと小さな声でアーと言う。
コチカが出ていったところで、私は眠ってしまった。
次に目を覚ましたら、コチカはまた座っていた。
* * * *
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4月26日(金)
なんとなくそばにいる。
寝ていて起きると、わざわざ私の足に手をのばし、うーんとのびをする。
ついでにモミモミともむ。
子供の頃の名残か。
何も手に触らないでのびをするときは、この動作をしない。
柔らかいものが手に触れると、母親を思い出すのだろうか。
もむ力は結構強く、爪も立てているので、痛いのだが、なんとなく我慢してしまう。
* * * *
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4月27日(土)
夜中に具合が悪い、と下に降りて行った夫の、めくったままの布団のところに行き、
匂いを嗅いで、じっと見ている。
人間の病気を不安に思うのか、最近はもうずっと毛布の上で寝ていたのに、
珍しくふとんの中に入ってきて、寝た。
* * *
なんとダニが私の手のひらを歩いている。
コチカが来て以来、目にするダニなので、
ノミ忌避剤「プロテクト」を背中に付ける。
効能はノミの忌避なのだけど、ダニにも効くというが、本当か。
天然ハーブでできていると能書きに書かれているが、
甘い匂いが強烈。
病院で買ってくるものの方がまだよいようだ。
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4月28日(日)
玄関マット。そこら中まっ赤。んも〜
良いお天気なので、家の中を走り回っている。
なんの用事のあるのやら。
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4月30日(火)
昨日の夜、
再び毛布の上に直に乗ってみた。
コチカは自分のシーツが置かれたところ以外、乗ることがほとんどなかったのだ。
フリースよりもふかふかした毛布の感触に、思わず、モミモミ。
おっぱいに吸いついた赤ん坊が、母乳の出を促すためにする行動だと思うのだが、
しばらくの間、やめない。モミモミ。
こんなに大きくなっても、まだするものなのですね。
やりたいだけやって、さあ、寝ようと横になった場所が、私のすねの上。
しばらくは私も我慢していたけれど、そんなものが長く持つわけない。
気の毒だけど、寝返りを打った。
コチカはずずず、と自分のシーツにすべり落ちた。
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日経新聞の、雨濡れ防止用のビニール袋に入って遊ぶ。
袋に入ると、体にビニールがまとわりつく。
そのままじっとすることしばし。
見ていると、胎児が羊膜に包まれているみたい。
人間の子供が、押し入れなどの狭くて暗いところを好むのと同じなのか。
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