8月・9月・10月

~~~ミルク色のコチカ~~~


日課牧歌 -112-

2010年9月



どんな気分なんだか


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9/3秋、コチカの受難 9/8 9/10コチカの体内季節時計 9/15コチカに恐れ入る 9/16場所取り合戦始まり
9/17コチカ効果は期待できる? 9/18おしっこタイム 9/24ネコにアロマは危険か


9月1日(水)

ようやく8月が終わった。
今年の8月はあまりに暑かったので、
8月半ばから早く終われ早く終われと思っていたが、
そう思うとなかなか終わらないもので、
でもそのお陰で最後の週末は、
おまけのようなひそかな喜びはあったけれど。
とにかく晴れて9月。
ずっと引きずっていた4月の気分も、
夏の入道雲と共に消え失せ、
心身ともにすっかり9月の気分。
ちゃちゃ、9月だよ、秋だよ!
運動もいっぱいしようね!



 *  *  *  * 


9月2日(木)

葉っぱをもらったあと、
夫によしよししてもらっていたら、嘔吐した。
うわ、すっげえ毛玉!というので見に行くと、
食べた葉っぱに寄りそうようにして、
9−10cmはあろうかと思うような、
しっかり極太に撚られた毛玉が出ていた。
こんなのが胃の中にあったら苦しいよなあ、と夫。
そういえば昨日もご飯を食べた後で吐いた。
でも毛玉は出ていなかった。
でもあんな太い毛玉が1日でなったわけではないだろうに。
うまく吐けなかったのかな。
毛玉ってどういうタイミングで出てくるのだろう。



 *  *  *  * 


9月3日(金)

<秋、コチカの受難>

夏が過ぎて疲れが出始めたかのように太陽は、
朝もしっかり昇り切らないで、
リビングの真ん中辺りにまで、
伸びきったアサリかタコみたいに陽足を伸ばす。
お陰で夏以上に部屋の温度が上がり、
窓際にあるコチカのキャット・タワーはまるで直撃されていて、
最上階のハウスなどは、熱がこもって相当に暑いらしい。
起きて人間より早く寝室から出てくるコチカは、
暑い〜、いるところがない〜、と頭にきている様子。
こればかりは人間のせいではない、とわかっているのか、
私ら人間には何も言わず、ひとりで怒っているのが笑える。
キャット・タワーを見上げて、
うにゃ〜、にゃあぁと恨めしそうに目をつむる。
陽の光を反射して発光してるみたいな白い顔に、
細いスリットみたいな瞳が、なんとも面妖である。
間違えて朝に出てきてしまった妖怪みたいで、
からかいたくなるのだけど、実際問題、あまりに暑くてものも言いたくないのだ。



 *  *  *  * 


9月5日(日)

夜中。
横向きの私の頬に、
温かいものが触り、うーんと押し付けられて、
乾いた感触をさせながら、するりと落ちていった。
薄眼を開くと、コチカのピンクの肉球が目の前にあった。
私と向かい合うように横になっているコチカが、
私の頬を壁代わりに押して、伸びをしたのだな、
とほのぼのとした気持ちになった。

どれだけ後かわからないが、同じことがまたあった。
温かいのが触り、また来た、と思ったら、
うーんと押し付けられ、今度はちかちかちか、と嫌な危なさを感じ、
痛ててててて、と思わず足を手でつかんだ。
爪はまずいでしょう、爪は!



 *  *  *  * 


9月6日(月)

コチカ、物申す。


「                 」
↑何が入ると思います?


 *  *  *  * 


9月7日(火)

夕方。
コチカがご飯を食べている時、
物を取りに別の部屋に行っていた。
戻ってくると、コチカはキャット・タワーの最上階ハウスから、
そろそろとした動きで降りようとしているところだった。
奇妙な様子だとは思ったけれど、さして気にもかけないでいたが、
コチカは4段目の棚の端に座り、にゃあぁ!と言う。
なんで端に座っているのか、と見に行くと、
なんとコチカは最上階からゲボったのである。
ご飯を食べた後お水も飲んだのか、
結構派手にやらかしている。
ハウスの出入り口にも吐いてしまっていて、
それに触りたくないので、そろそろと注意深く避けて、
降りようとしていたのだろう。
あちこちが汚いので、きれいにして!と私に言っていたのである。
言う通り、きれいにしてやったが、
それにしても、棚の端に座って困っているネコの様子、
人間臭くてかわいかった。



 *  *  *  * 


9月8日(水)

<蚊>

2、3日前から部屋の中に1匹だけいた蚊を、
夫がとうとうやっつけた。
昼間は和室のお札が並べてある鴨居に止まっていて、
夕方になると、私の回りをまいまいしにきていた。
神様のお札のそばにいたので、何か殺す気なれず、
また、蚊は動物の皮膚に停まって血を吸う際に、
血液が凝固させないための液体を注入するのだそうで、
それが人にとっては、動脈硬化を防ぐありがたい物質だと聞いたこともあって、
叩こうとする手にも気がこもり切らず、
結局毎回逃していたのである。
この蚊、大変な知恵者で、払った瞬間にはらりと落ちるので、
あ、死んだんだと思っても、またヴ〜んと飛び立っていったりする。
蚊が死んだふりするなんて聞いたことなかったけれど、
そんなこんなで、ま、いいかと共生する気持ちになっていたのだ。
ただ、コチカがやられたらしく、
左の眼の上がほんのり赤く、お公家さん状態だった。
ネコにとって、蚊にさされた痒みは相当なものらしく、
掻き毟るので、それは困るなと思っていたが、
今日、夫がその心配をなくしてくれた。
夫は勝利の歓喜に満ちていたが(大げさ^^;)、
私は、ほっとしながらも、ちょっと複雑な気分だった。
今年は蚊が少ないらしく、家の中で見たのはあれが3匹目だった。
あともう一回くらいは、仲良くしてみてもいいかな。
コチカさえ刺さなければ。



 *  *  *  * 


9月10日(金)

<体内季節時計>

コチカがソファにきた。
しばらく床に座って逡巡した後、
ぴょんと飛び乗って、私の膝の上でくつろぎ、
それから膝を降りた後に、周りを見渡した。
あいにく書籍や紙類が置いてあって、
コチカが居やすいようにはなっていかなったので、
こりゃだめだ、と降りて行ったが、
もうそろそろここへくるべきなのだ、
とコチカは判断しているのだろう。
きっとコチカの体内季節時計では、
設定表示が「秋」になっているに違いない。



 *  *  *  * 


9月11日(土)

夕方。
買ってきたものについて、
夫と頭を突き合わせて四の五の言っていると、
あーっ、あーっ、あーっ、あーっ、と、
警告音のような声を発しながらコチカがやってきた。
私の足元に来て、ぎん!とした目で見上げる。
コチカも相談に乗ってくれる?と言うと、
伸びあがって、私の足に手をかけた。
人間が狭い間隔で身を寄せ合って話し合っていると、
疎外された気分になるのだろうか。
別にコチカの存在を忘れてたわけじゃないけれど、
声をかけるわけにもいかないし。
そうそうに夫との話し合いを止め、
こっちおいで、とソファに座り膝を叩くと、
さっと軽い身のこなしで飛び乗りに来た。
一緒に話せるといいのにね。



 *  *  *  * 


9月12日(日)


痒いところに手が届いて余裕のコチカ


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9月13日(月)

ここ数日、コチカの顔がきれいでない。
かといってどこがどうともいえないのだが、
毛並みがぼそぼそしている感じで、
いつも思う、きれいなネコ、の印象が薄くなっている。
季節の変わり目の体調の変化のせいだろうか。
人間もなんだか調子悪いし。。



 *  *  *  * 


9月15日(水)

<コチカに恐れ入る>

大河ドラマの篤姫の録画が残っていたので観ていたところ、
しっとりする場面にさしかかり、じんわりした気分いたら、
ちょうど膝の上に横向きに座っていたコチカが、首を回し、じっと私を見た。
思わず、泣いてないよ、と言ってしまったが、
コチカは人間の心の動きに本当に敏感なネコだと思う。
私をずっと見ていたわけでもないのに、
私の心の動きが、どのように足の筋肉に伝わっているのだろう。

夜、帰宅した夫がどっと疲れていたりすると、
私はそのネガティヴなエネルギーをもろに受けてしまい、
一時的ではあるが、急に眠くなったり、
疲れを感じたり、気分が不安定になったりする。
そんなときにもコチカはじっと私に目をやり、
声をかけてきたり、膝の上に載りに来て、
目を見開いて、にゃー、にゃー、と言ってくれる。
そうすると私も自分の状態に気付き、
深呼吸をしたり、肩の力を抜いたりする。
コチカが私に、しっかりしろ、との注意を促してくれるのだ。
コチカに言われなければ、
私は寝るまでの間、受けた負のエネルギーを払しょくできないでいるはずである。
ありがたいもありがたいが、
この小さな動物の感受性には心底感服してしまう。



 *  *  *  * 


9月16日(木)

<場所取り合戦始まり>

室内の温度は28度。
地獄のような暑さに比べたら、極楽そのものだけれど、
湿度が高いので、エアコンを除湿モードにしてかけている。
するとネコとしては薄ら涼しく感じるのか、コチカがソファにきた。
私がPCに向かっていると、私と背もたれの間にそろそろと入っていき、
左手にある枕と私の間のスペースを、くんくんと調査。
やがて動きが止まった気配なので、
コチカ、そこダメだから、と体を向けると、
コチカはわかっていたように、
はっ、とばかり頭を下にし、ひっくり返って、
私の手を両手両足でつかみ、噛みついた。
そういえば去年も、こうした場所取りバトルをやったのだった。
枕は、私が疲れた時に一時的にごろりとなるためのものである。
そこにコチカがいると、大変に困るので、
ここは悪いけれど、阻止しなければならない。
でもコチカはこの狭いスペースが好きなのだ。
ダメだもんね。
私は容赦なく、コチカがどくまでダメを続け、
コチカの体を起こし、追い払った。
コチカの冬季の居場所が決まるまで、
何回かやるのである、これを。


最近お気に入りの絵ハガキ


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9月17日(金)

<コチカ効果は期待できる?>

長過ぎた酷暑が今頃になって効いてきたのか、
ここ数日体がだるくて何もする気が起きない。
これはもうぐずぐず我慢しているよりは、
昼寝をしてしまえ、とソファに思い切り横になって眠った。
気がつくと、おなかの上にコチカが載っていた。
なんだか嬉しく思い、今しばらくこのままで、と思ったが、
喉がひどく乾いていたので、起きてお水を飲んだ。
するとコチカは私の膝の上に座り直した。
これもまたいいや、と私は本を取り出し、読みだした。
2、30分も経ったころ、コチカが降りて行ったので、
私はトイレに行った。
そしてぎょっとした。
コチカが座っていた太ももの辺りが、ぐっしょり濡れていたのだ。
その濡れ方といったら!
自分が具合でも悪くなったのか、と目を凝らして見てみたら、
なんのことはない、汗だった。
でも汗だとはいえこんなに?
コチカが載っていて、暑いとは思ったが、
慣れているせいだろうか、コチカの生体の温かみだと思っていたが、
それはこんなにも発汗させるものだったのか。
いや〜びっくりした(@o@;)・・が、
こういうことって痩せるのに役に立たないのしらん。
ちょっとばかり期待してしまう(笑)。



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9月18日(土)

<おしっこタイム>

おてぃっことぅーるよ、とこのように引きずり出される。




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9月20日(月・祝)

夜中。
背中に触るものがあるので、
こりゃ非常にまずい事態が起きているのかもと思い、
夫の側にそろそろと体を起こし、
そちら側に思い切り体をずらしてから、
ブツがあるらしいあたりを見てみたが、
あれれ、何もない。
どうやらコチカの尻尾を踏んでいただけらしく、
私が体勢を整える間に、
コチカも体の向きを替え、
尻尾は向こうに行ったらしい。
ったく、人騒がせなんだから!



 *  *  *  * 


9月22日(水)

昨日の午後、
キャット・タワーの最上階のハウスにいたコチカは、
いきなり飛び出てきたと思ったら、
しゃくりあげて何度か嘔吐した。
ほとんど泡と、朝に食べたらしいキャットフードがわずかに出てるだけ。
コチカはびっくりしたらしく、4段目の棚の上で、
だらしなく座ったまま、放心している。
自分でも突然のことだったのだろうか。

そして今日、ご飯を食べた直後に、吐き戻した。
しゃくりあげもせず、一回吐いただけ。。
今回は、毛玉が出ていた。
これだったんだね、禍のもとは。



 *  *  *  * 


9月23日(木)

<ネコにアロマは危険か>

入浴後、自家製のローションをつけて寝た。
8種類のエッセンシャルオイルを使った、
化学的な添加物フリーの私オリジナルレシピのローションである。
妙に懐かしく、気持ちの落ち着く香で、
良い気分で眠りに就いた。
夜中に目覚めたとき、コチカを触ると、ペロペロ舐めてくれた。
ネコが嫌いな匂いではないのだな、と安心したが、
その後コチカは出て行き、ご飯を食べたようだが、
いきなり走り出し、しばらくリビングで盛り上がっていた。
そして寝室に戻り、定位置についた後、
鼻息が荒いことに気が着いた。
コチカのおなかを見ると、動悸が速い。
どしたのコチカ?
コチカは目をあいたままでいる。
そんな状態が10分位も続いただろうか。
まさかエッセンシャルオイルのせいかと気になってきて、
私は起き出してリビングに行き、ネットで調べた。

なるほどアロマは、犬は大丈夫だが、
ネコやそれより体の小さな動物には危険、
という記事が結構あった。
ティートリーで死んでしまった、という例も外国にある。
英語の文献なので、夜中にちゃんと読む気はしなかったが、
どうやらトリートメント(治療)のために希釈したオイルを塗った場合に、
問題が起きたらしい。

しかし香を嗅ぐこともダメなのだろうか。
インドなどの寺院や信仰心の篤い家庭では、
毎日香木の煙を嗅いでいるだろうし、
欧米諸国では、香水の使い方が、日本の比ではない。
ヨーロッパでは、
駅などの空間のしきりがない公共施設でも、
かなり強烈な香水の匂いがする。
基本の香は、イランイランやネロリである。
巨大な空間でもそんなであるから、
区切られた家の中では恒久的に香水の匂いが充満している。
そんな環境の中にいるネコたちだが、
香水が原因で問題が起きたとは聞いたことがないので、
日本人がアロマを芳香浴に使う程度には大丈夫だろう、と私は踏んでいる。

コチカが好きかも知れない香でも、
舐めさせないように気をつけようと思う。



 *  *  *  * 


9月25日(土)

酷暑の夏が終わり、呼吸がようやく楽になったら、
てきめんにおなかが空きやすくなったらしいネコがいる。
コチカは、午後7時前くらいになると、
もう、ご飯〜、と言ってくるようになった。
それからあと1時間くらいは、なだめすかして、
まだよ、と繰り返すのだが、
敵も濃厚な迫力で迫ってくる。
この先時間が繰り上がることも考えられるので、
今から気持ちを保つ努力をしなくてはならない。
負けるなよ、私!



 *  *  *  * 


9月26日(日)

早朝に、ご飯〜と言いながら寝室に戻ってきた。
夏の間は食が細るので、
キャットフードに書かれている適用量よりも、少なめだったが、
普通に戻さなければ、夢の中から引きずり出される羽目になる。
夕方も、5時ごろから、ご飯〜が始まった。
秋だ秋だ〜!



 *  *  *  * 


9月28日(月)

秋だ、わ〜い、
とただ嬉しがってはいられないくらい、涼しくなった。
急に水道水も冷たくなり、洗い物をするのにガスをつけたが、
このガス料金、8月9月は、仰天の2800円だった。
こんな数字は見たことないので、目を疑ったが、
リラックスするためにシャワーではなくお風呂に毎日お湯を入れ、
当然毎日食事もガスコンロを使って作っているのに、
水温が高いとこんなにもガス代がかからないのだ。
思えばエコな夏ではあった???

さて、朝の日差しが暑くて、居場所を求めてうろうろしていたコチカも、
今度は薄ら寒くない場所を探しているようだ。
昨夜はとうとう、私の腕の中で眠った。
脇の下に入ってきて、様子見らしく、
顔を上げて耳をピーンとしたままじっとしている。
それから徐々に腕を折り曲げ、
しばらくここにいるもんね、
という体勢を取り、
今日はずいぶん長くいるんだな、
と思う頃に、頭をシーツに付け、
くるんと丸くなってすっかり眠ってしまった。
夜中に目が覚めたら、コチカはいつもの定位置にいたが、
連日のように、季節が移り変わるのを実感している。
動物がいると、こういう精神的な豊かさを享受できる。
ありがたいものである。



 *  *  *  * 


9月30日(木)

食欲の秋だけにおなかが空いて空いて、
5時くらいからご飯の器の周辺をうろうろうろうろ。
私の所に来て、にゃあ・・と言ってみたり、
膝の上に来てもすぐに降りていったり。
7時を過ぎてくると、
私の行くところ行くところへにゃあにゃあ言ってついて歩く。
足元を小さな固まりが熱くなってくっついてくる。
しまいには吹き出しそうになったが、8時を死守した。
疲れる。。



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