2011/2月・3月・4月

~~~ミルク色のコチカ~~~


日課牧歌 -118-

2011年3月

膝の上に来ようかどうしようか迷ってるコチカ


* ミルク色のコチカ・トップへ *

3/10神出鬼没? 3/11東日本大震災 3/16被災地で動物たちが救われ始めた! 3/27気ぃ使った夜


3月1日(火)

悩ましい季節がやってきた。
ベランダの植木に薄緑色の葉が芽吹き、
マーガレットにはいっぱい蕾ができている。
そんな植物たちのざわめきが聞こえるような聞こえないような・・
でもコチカには手に取るように聞こえているのだろう。
時々ふらりと窓辺に寄って、じっと外を眺めている。
そしてふと振り向いたときに、
コチカを眺めている私と目が合うと、
うにゃん、と言ってすりすりしにくる。
それから、外行こう、外行きたい〜、
と窓と私を交互に見ながら訴えるのである。
ね。
昔の家なら散歩に出られたのにね。。


もみもみ・・


 *  *  *  * 


3月3日(木)

玄関のチャイムが鳴り、私が出ていくと、
なぜか穴倉から出てきて、待っているコチカ。
どしたの?と目を覗きこむと、
ほい来た!とばかり戦闘態勢に入る。
私は人間だから家の中で走ったりしたくない。
遊ばないよ、とつれなく座ってしまうが、
どうも落ち着かないらしいコチカを、
放っておいたらだめよねえ。。



 *  *  *  * 


3月4日(金)

午前中、穴倉にいるはずのコチカがいない。
ざっと探したけれど、どこにも見当たらない。
こんな狭い部屋であんな目につき易いものが、
なんで見えないんだ、と本気で探したら、
ソファ脇の本箱と植木とキャット・タワーに囲まれた狭い空間にいた。
ここじゃ目にはつかない。
どこか具合でも悪いのかとぎょっとした。
なんでそんな中途半端なところに?
まあ、ネコ的温度的に、ちょうどよかったのだろうけど。


思わずコチカ!と呼んだら生きていた・・


 *  *  *  * 


3月6日(日)

昨日、ご飯を食べた後に吐いた。
ここ2、3日吐いても出なかった毛玉が大量に出た。
掃除をしてもしても毛が舞うので、毛を梳いた。
その前に爪も切った。


爪を切られ、



毛を梳かれた


なので人間は掃除をする。



耳も目も掃除機の行方を追っている


 *  *  *  * 


3月7日(月)

東京は朝から午後過ぎまで、雪が降った。
部屋に陽が射さず、相当に寒かった。
そのせいで午前中いっぱい、
コチカは私の膝の上にいた。
私が家事をするときだけ降りて行き、
戻るときっちり膝に上がってくる。
そこまで長時間載っていると、
持ち重みならぬ載り重みしてくるというか、
重いし、熱いし、もっちり柔らかな漬けもの石みたいだった。

雪宿り?に来ているらしい小鳥がうるさくさえずっている。
それが何か言葉を言っているようなのだ。
わかりづらいが、言葉として聞こうと思えば聞けなくもない。
どんな鳥なのだろう。
見に行きたかったが、コチカはどかないし。。



 *  *  *  * 


3月8日(火)

どうにも春・・である。
コチカは風呂場に行って、うにゃうにゃ呟いている。
以前の家の風呂場を思い出すのだろう。
窓を大きく開け放してあって、庭の緑の匂いが濃かった。
私だって懐かしく、恋しい。
うにゃうにゃ言う声の代わりにぴちゃぴちゃという音が聞こえてくる。
バスタブの底にわずかに溜まっている昨日の残り湯を舐めているのである。
やめてそれ・・



 *  *  *  * 


3月10日(木)

<神出鬼没?>

花粉症の夫はときどき思い切りくしゃみをする。
そのタイミングでそばにコチカがいると、
びっくりしてソファやベッドの下にもぐってしまう。
夫のくしゃみは2、3発続くので、
その余韻が完全に消えるまでコチカは出てこない。
そのうち人間はコチカのことなど忘れてしまう。
すっかり忘れたころに、
コチカは足元からぬっと白い手を伸ばして出てくる。
夜など、足元が暗いと白っぽい床がぬるっと動いたように錯覚し、
人間はうわっと声を上げる。
きっちりと仕返しをするのだコチカは。



 *  *  *  * 


3月11日(金)

<東日本大震災>

午後2時46分、東北地方沖を震源とする大地震が起きた。
M8.8で、国内最大規模だという。
東京のここも震度5強の地震が2度起き、
その後も弱い余震が続いている。
最初の揺れで、
コチカが・・夫のくしゃみには弱いがちょっとやそっとの天変地異に動じなかったコチカが・・が、
キャット・タワー最下階の穴倉から出てきて、
うぎゃおぉぉぉ〜、と叫んだので、
こりゃ相当すごいのかも、と震えあがりそうになった。
しかし動揺していたら余計怖いので、
気持ちを確かに持とうと心を引き締めた私は、
涼しい顔で、おいで、とソファに座り、膝を叩いた。
すぐさまやってきたコチカは、
何度も首筋を私の手首にこすりつけた。
興味深いことに、これは普段しないやり方だった。
やはり異常さを感じたのだろう。

しかし大丈夫、大丈夫、とコチカの背中を撫ぜていられたお陰で、
2度の揺れも余震もなんとか乗り切った。
携帯もつながらず、公衆電話から家の電話にかけてきた夫は、
指定避難所に避難したとのことだった。
幸い、うちでは不安定な台の上に置いてあったビンが倒れ(でも飛んだ!)、
天井まで本棚が伸びている、書庫にしている部屋が、
何かがつかえてドアが開かない程度で、
大したことはなかったが、久々に怖い思いをした。
以前の木造の家なら、どうなっていただろう。

今配達に来た宅配の方が、
ここの家が2階でよかった、と開口一番言った。
どのマンションもエレベーターが動いておらず、
携帯で連絡もできないし、
30階なんかにどうやって行くんだ・・と悲鳴を上げていた。

点けっぱなしのテレビの報道番組では、
CGかと思うような映像が流れている。
被災された人々が辛い思いをする時間ができるだけ短いことを祈るばかりである。
テレビを見ていると気分が滅入ってくる。
その軽く興奮気味で不安定な気持ちは、
ネガティヴな波動を産み出すばかりでいいことはひとつもないはず。
ホ・オポノポノで消してしまおう。



 *  *  *  * 


3月14日(月)

募金する以外になにも支援ができないので、
毎時ジャストに、
被災地にエネルギーを送ろうと思う。
このページを見てくださった方も、お送りいただけたらと思います。

エネルギーを送るとは今回の場合・・

まず静かな所に座り、深呼吸を2、3回した後、

1.福島の原子炉が冷えるイメージ
2.被災された人々の苦悩が最小限で済むよう、こうなったら、こうだったらいいな、という自分なりの思い

・・を強い気持ちで脳裏に描いたり、送ったりすることです。
言葉で「こうなりますように」と願うより、パワフルです。

・2に関しては、自分が人を抱きしめているイメージ、
・人が温まってほっとしている様子や、笑っているイメージ、
・物資が運ばれて、十分な配給をしているイメージ、
・復旧作業が快適に進んでいるイメージ、
・亡くなった方々の魂が、温かい光で包まれているイメージ、
・さまざまなものを押し流す津波に、きらきらした光の粉が降り注ぐイメージ
 (すべて浄化されて今後有効なエネルギーに変わるよう)、

・身体の不調を訴えている人を見かけたら、
 その方の頭上から光や星が降り注ぎ、悪いものが洗い流されていくイメージ、
 血液が体中で快調に流れているイメージ、
・避難所の人々を天使が大きな羽で抱きかかえるイメージ
・原発で普及作業に励まれる人々が、やったーと笑顔を浮かべているイメージ、

・管首相、枝野さんをはじめ政府の方々に関して、
 彼らの疲れが身体から流れ出していくイメージ、
 良い知らせが発表されて、テレビの前でほっとしている自分のイメージ、

・いわき市での風評被害が吹き払われるイメージ、
 いわき市の人々が、やれやれと笑っているイメージ、など

・できる方は、ピンクかグリーンの光のイメージ(愛)、を送られると良いです。

ネガティヴなイメージが湧いてきてしまったら、
ただちに目を開いて消したり、
キャンセル!とつぶやいたり、
ホ・オポノポノをして消してください。

多くの人々の集合意識は大きな力を持つので、微力ながらも確かな力になることを信じています。
祈りを送ると、なにかほっとしますね。
全ての人は全ての人に通じていますから、あなたがほっとできたら、誰かの心をほっとさせることに繋がります。
どうぞご賛同ください。



 *  *  *  * 


3月16日(水)

<被災地で動物たちが救われ始めた!>

あれから毎日なにか落ち着かないままである。
たぶん日本中、世界中がそうなのだろう。

昨日から計画停電が始まっていて、昨日は朝だった。
困らないように準備万端にして待ったが、停電はなかった。
そして今夜も6時20分からの予定だったので、
それまでにご飯も済ませ、ろうそくを用意し、
さあいつでも来い、という気合で待っていたが、
気づいたらずっとテレビを見ている。
どうやらうちの周辺の狭い地域だけがはずされているらしかった。
街の中心を外れていて電力使用量が少ないことと、
幹線道路があって、大きな交差点があることが理由らしい。

何日かぶりににバラエティ番組が鳴っている。
6時半くらいから今9時ごろまで、コチカはずっと私の膝の上にいた。
道理で足がしびれ、背中まで熱い。。
動物はこんな風に人を温めることができるし、
柔らかな毛を撫ぜると、何の理由もなく慰められる。

被災地で、動物はどうしているのだろうと気になるが、
たまに避難所で人と一緒になってストーヴに当たっていたりするのを見ると、
ほっとする。
人と一緒にいる動物を見ると、子供や赤ん坊の笑顔を見るのと同じくらい、
癒される。
人と動物の微笑ましい温かな関係が瞬時にフィードバックされるからかもしれない。
そんな人を救う動物たちが被災地で救出され始めたらしい。
危険を顧みずに、被災地に入って行かれた人々に感謝し、心から応援します。
マースくんの育ての親、ムートンさんのページをご覧ください。
→マース君とミーシャとヒメの部屋(3/16)



 *  *  *  * 


3月17日(木)

電力節約のため、エアコンとパネルヒーターを点けず、
床暖房(ガス)だけでも十分温かい・・というつもりでいたら、
朝夫が点け忘れたのか、点いていなかった。
道理でコチカがずっと私の膝にいたわけである。
だから私も温かくて、床暖房が点いていないことにも気がつかなかった。
やっぱり一家に一匹ネコだな、などと思っていると、
ソファに座るお尻の辺りに震動がきた。
まだ関東は余震が続いている。
またか、と天井の明りのペンダントを見る。
しかし何も揺れていない。
あれれ?とソファ周辺に意識を集中させると、
なんのことはない、コチカが私の手首を、舐めているのだった。
しかも力いっぱいざーりざーりと。
なんでそんなに力任せに舐めてるの?
それにしても、そんなことでこんなに震動の来るものだった?
余震か、眩暈か、舐められてるのか、
見極めが必要になってきた。
ざけんじゃねーなめんなよ!である(笑)。



 *  *  *  * 


3月18日(金)

昨日、ガソリン不足のためにバスを長時間待っていて、
すっかり凍えて帰ってきた夫が、
早く落ち着いて温まりたいと焦るせいか、大変な勢いがついていて、
うがいをしたり家着に着替えをするのに、どたばた大騒動をしている中、
動線に当たる中途半端な位置にぼんやりと座っているコチカを、
踏みそうになった。
避けようとしたときに、コチカも歩き出したので、
ちょうど足を置く場所にコチカが来てしまったのである。
それをまた避けようとしたから、すごく危ない体勢になった。
もとより勢いがついている。
うわ〜危なかぞ、コチカ!!!、と夫は思わず大声で叫んだ。
驚いただろうコチカは、キャット・タワーの爪とぎに手をかけながら、
夫を見上げて、うぇ〜〜、とうらぶれたような、間延びした低い声で言った。
こんな声も初めて。
ごめーん、とも、
なにさ、バカ、とも、
オレが悪いのかよ、とも取れる。
なんて言ったのだろうコチカは、と考えながら、
大慌ての夫と、どこ吹く風のコチカとの対比が可笑しくて、
大笑いしてしまった。
思えば久しぶりに大きく息を吐きながら笑った。
笑うってなんて気持ちいいのだろう。
被災地の人々が少しでも早く、大声で笑えるようになってほしい。



 *  *  *  * 


3月19日(土)

2度に渡る震度5強の揺れと、
交通網がマヒし、夫が15kmの道のりを6時間かけて徒歩で帰宅し、
信じがたい映像の連続に、テレビにくぎ付けになっていたあの日から1週間。
もう1週間と言うべきか、まだ1週間と言うべきか。

開店時刻と同時くらいにスーパーにかけつけ、
ようやくヨーグルトとミルクが買えた。
水戸の工場が被害に遭っているので、納豆はなかった。
夕方また強い揺れがきた。
あれだけ大きな地盤変動があったのだから、
そのひずみを直そうとして、地球がくしゃみをするようなもの、
と言ったスペシャリストの言葉が気に入ったのと、納得できるのとで、
少々の揺れは、余震なので大丈夫、と思うことにしているが、
それでもぞーっと髪が逆立つ。
しかし怖くはあるがめげてはいられない。
いっしょにエネルギーを送ってくださっている人々も増えてきた。
気持ちを強く持って、祈りを届けたい。
新しく思いついたイメージを書き足しました。
どうぞ参考にしてください→

PS:同時に送る祈りは人数が増えるだけ大きくなります。
めいめいに思いついた時にいつでも送っていただいて、
午前・午後の10時には、気持ちを1つにして、せーので送りませんか。
覚えていたら、で結構です。
OK!な方、メイルをいただけると(いただかなくとももちろん)嬉しいです。



 *  *  *  * 


3月21日(月・祝)

ガソリンも使いたくないし、
特に行くところもないしというので、
この3日間の連休はずっと家にいた。
近くの神社に行こうと言っていたが、雨だし。
夫が家にいると、当然人間はよくしゃべりあう。
コチカはそれがうるさいらしく、
キャット・タワーのタコつぼから、う〜、などと、
控え目な苦情を漏らしてくる。
いたずらに掃除はするし、テレビの音はいつまでもうるさいし、
と言いたいのかもしれない。
4時ごろに一回膝の上に来て、
また戻っていき、6時にはご飯〜、と言う。
コチカにとってちょっとうるさいものの、
平日と変わらない日々だったが、
人間にとっても同じだった。
ガソリン不足で休業中だった界隈のネットスーパーも、営業を再開した。
事態は好転してきている。
静かな気持ちで祈っていれば、
なにもかもこの調子でよくなっていくだろう。



 *  *  *  * 


3月22日(火)

大きな地震が起きたら、コチカをどのように連れ出して、
避難所ではどうやって過ごすか、
何回頭の中でシュミレーションしただろう。

東京の公的施設で、避難民の受け入れが始まった。
そこで動物愛護団体のNPOが支援を行っている。
人間と同じ場所にいられない犬を車の中に入れていて、
それが負担になってきたので、
一時的に預かれる家を探したり、もう手放す、という家族のために、
受け入れ先を探すという。

今まで当たり前に続いていた家族としての繋がりも、
人間に対するのとは違う格別の世話が必要である、
ということがこうした災害時には問題として浮上する。
一緒にいられない負担も、ちゃんとした世話をしてやれない、
と思う負担も、同じくらい大きなものだろう。

被災地は海辺の町がほとんどだから、
小魚をおやつとして暮らしていた外ネコもたくさんいると思う。
もちろん家にいたネコも犬もいるだろう。
動物独特のカンで、天変地異を予測して、
山へ逃げた外ネコはいるかもしれなくても、
大概は人間と共に暮らしていたから、
被害に遭うにも人間と同じような状況だったに違いない。

人間と一緒に暮らしていると言っても、
それがペットになるとして生まれた宿命として自然なのだったら、
今回の想定外の文字通りの天災の犠牲になるのも、
妙に納得できる。
動物は転生が早いと言うから、またさっさと生まれ変わって、
戻ってくるだろうし。

だったら人間だって大宇宙に抱かれる自然な存在なのだから、
犠牲になるのもまた自然、
と言えそうなものだけれど、到底そうは言いがたい。
だったらその動物側と人間側との線引きはどこでするのか。
そこを考えるとさっぱり思考が止まってしまうが、
でも実際はどこかで線が引かれている。

折角一緒に助かった命ではあるが、
一時期、あるいはこれを機会に、会えなくなってしまうのも、
また致し方ないことだと思う。
辛いことではあるけれど。



 *  *  *  * 


3月24日(木)

ソファの背もたれに後頭部が当たるくらいに沈み込んでテレビを観ていたら、
コチカがやってきて、なだらかな傾斜を作っている胸に載ってきた。
テレビの方を向いて腰を下ろす。
私の顔の右半分に、コチカの尻尾が乗っかった。
うっとうしいので避けたが、尻尾の付け根から、にが〜い匂いがする。
ヤ〜な感じ。。




 *  *  *  * 


3月25日(金)

トイレに入っていたら、コチカがやってきた。
う〜、と私に手をかけ伸びをする。
はいはい、もうすぐ出るから、などと言いながら、
立ちあがり、下着を上げ、レギンスを上げかけたところで、
ゴム部分が少々ねじれていたので、
一旦手を離して持ち替えて上げ直そうとしたそのタイミングで、
コチカがまたう〜、と言いながら手をかけた。
ちょうど手が離れたところだったので、
爪を引っ掛けたコチカの体重で、
レギンスはコチカもろとも下がってしまった。
その際に、コチカは私の膝で顎をぶつけた。
痛くはなかったろうが、不意打ちだったことと、
若干頭に衝撃があったらしいことで、
ふに〜、と情けない声を出して、出て行った。
下を見れば、なんともマ抜けな光景である。
こっちがふに〜だよ、まったく。。



 *  *  *  * 


3月26日(土)

ぜひご賛同を!
Natural Dog Style『災害時の愛玩動物同伴可能の避難所の確保と増加及び、愛玩動物入居可能の仮設住宅の確保と増加と建設を求める署名』松本秀樹さん



 *  *  *  * 


3月27日(日)

<気ぃ使った夜>

世のサラリーマンは皆そうだと言うがうちの夫もまた漏れず、
どんなに楽しく過ごした日曜日の夜には必ず、
あー明日仕事行きたくない病が始まってしまう。
んも〜、だからも〜、やんなっちゃうな〜、とブーたれる。
それをパートナーはのらりくらりとかわすわけだけれど、
ときにはかわす側の精神も怪しくなってきて、
うまくかわせないときがある。
一発触発の危機を現実化させてしまうのだ。
昨日も異様な雰囲気になってしまった。

折悪しく、コチカのオシッコをさせる時刻。
敏感に険悪な空気を読みとるコチカ。
私が気分を害しているのなら、膝に載って慰めてくれようとする。
しかし夫の場合は、怖いと言う方向に走ってしまう。
夫が近付いただけで、すすすすすと逃げる。
あーコチカ、逃げた。
と失望、落胆するする夫に、
コチカ心配し過ぎてどうしたらいいかわかんないだよ、と伝える。

夫がそうかと黙っている間に、
コチカを膝に呼び寄せ、大丈夫だから、
と落ち着いた声で言いながら、背中を撫ぜ、
夫にはキャット・タワーの一回周辺をきれいにするように言う。
言われる通り、夫はハンディクリーナーで毛を吸い取る。
ね、ほら、きれいにしてくれてるでしょ、
コチカきれいなの好きだもんね、
○〜○○、ありがとう、ってね、
○〜○○、優しいね〜、
よかったね〜、
などと良い言霊を盛り込んだ言葉を注意深く選んで羅列する。
何度も。
ネコだから、一回じゃ効いていかないので。
夫にはこれ聞こえよがしに。

夫もコチカもそれでなんとなく気持ちが軟化し始める。
空気が和んだところで、夫がコチカを呼び、抱き上げる。
夫の声もまだ硬いが、それでもコチカは連れられて行った。
しばらくするとコチカトイレの方向から、
ふっ!!!とコチカを叱責(?)するのが聞こえた。
ちょっと経ってから、コチカが走って戻ってきて、私の膝に載った。
夫はコチカをなだめようと、よしよししていたら、
コチカが爪を立てたので、ふっ、と息を吹きかけてやったのだと言う。
コチカは緊張してるのだから、さっさとオシッコさせればいいのに。
まあ、オシッコはできたようなので、だまっていたけれど。
あーもー世話焼かす〜(+o+;)。



 *  *  *  * 


3月28日(月)

お昼にキムチを食べた。
久しぶりに食べるおいしいキムチで、ちょっと食べ過ぎた。

やれやれとソファに座ると、
お昼だと言うのに珍しくコチカがやってきた。
膝を叩く間もなく、ぴょーん、と飛び乗ってきて、
私に顔を近づけると、え!と言う感じで目を大きく見開き、
私を見据えながら頭を引いた。
え?どしたの。
コチカはしばらく私を見ていたけれど、
こらいかん、といった表情で、
私の太ももに手をかけ、その場に沈み込むように座った。
れれれ。
におう?
そんなに強烈?
ごめんね。
でもコチカ、ニンニク嫌いだった?
また新しい発見である(笑)。



 *  *  *  * 


3月30日(水)

なんのせいか、もうすぐ新月だからか、
だるくて眠くてなんにもする気がしない。
ちょっと気を許すと目を閉じたつもりもないのに、
首ががくっとなってしまい、PCの画面を見ると、
キーを数個ずつずらしたらしいわけのわからない文字が、ずらずら並んでいる。
うんざり。。
でろでろどろどろの気分である。
どうしちゃったんだ私?

日が傾きかけたころ、とうとう横になってしまった。
コチカがうにゃーと言いながらソファにやってきて、
横になった骨盤の上に手を置いたりやめたりしている。
乗りたいのだけど、意外に高いことと、
その山の向こうの足場が悪そうなので、
困っているらしく、にゃ、にゃ、と言っている。
ご飯の前には膝の上でちょっとくつろぐ習慣なので、
膝、膝〜と言ってるのだろう、と思うが、身体を起こす気力がない。

そのうちに諦め、お尻の向こうで丸くなったのがわかった。
お尻がじわじわと暖かくなってくる。
いよいよ眠気の濃度が増して、眠り込んでしまった。
うにゃ〜!!!の声に目を覚ますと、区内の空に5時半のメロディが流れていた。
何さコチカ、まだご飯でもないじゃん、と言いながら起きない私。
薄暗い中でどうしようもないでろでろ人間と困ったネコがくっつき合っている。
一人じゃないだけいいかな。
今日はしようがない、明日はちゃんとするからね、勘弁して、コチカ。


穴倉から窺うコチカ


 *  *  *  * 







117 ⇔ 119