2002年12月

~~~ミルク色のコチカ~~~


奮闘記 -19- 




昔シリーズ:去年(02)の11月下旬:どこででもすぐ眠るコチカ


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12月1日(日)

夜中の4時半ごろ。
ぎゃ〜。ふわ〜っ!!!と庭で猫たちの雄たけびが。
コチカはふとんから飛び出して、出動。

うぎゃ〜っと新たな声が加わるので見に行くと、
コチカではなく、別の猫が加わり3匹になった模様。
コチカは階段下の棚から食い入るように見てるだけ。




 *  *  *  * 




12月2日(月)

来客。
ミニチュア・ダックスを飼っている若い女性。
にこやかに話しかけるその友人に、コチカはいちいち面倒くさそうに返事をする。
夕方で、ご飯のほしいコチカはご機嫌斜めだったのだ。

眉をしかめて、ご飯ちょーだい…としつこく訴えるコチカは、見ていて結構面白く映る。
大事な話をしている最中にも何度も中断して、コチカを観察してしまう。
少々お邪魔虫ではあるのよ、コチカ。

それにしても、人間の言葉にこんなに返事を返すコチカも初めて。

* * *

夜。
玄関から縁側にかけて、猫のオシッコの臭い。
昨日の影響でコチカがマーキングしたのか、ついに!
と思ったけれど、その形跡はない。
縁側の窓を開けると、臭いは庭から来ている。
ノラのしわざらしい。




 *  *  *  * 




12月3日(火)

寝室ではこのところウンチの粗相をしていない。
ようやく慣れたのかな。

* * *

夜、夫が帰宅してお風呂に入ったりして寝室へ行くまでの間、
コチカは居間の自分のベッドで丸くなっているが、
人間に動く様子があると、必ず頭を上げてこちらを伺う。
寝てんじゃないのね。




 *  *  *  * 




12月4日(水)

東京は雨模様の寒い日。
ようやく冬らしい日になったけれど、この季節に窓開けっ放しは寒すぎ。
開けているのは階段下の庭に面した窓、縁側、2階の南側の部屋の東側の窓。
なんで開けてるかというと、
寒空にもかかわらず、コチカが窓際に座って世情の様子を伺っているから。
でも今日は雨なので、窓を閉める。
さすがのコチカも座布団などの暖かい物を求めて丸くなっている。
でも去年はずっと開けっぱなしだった。今年はどうするんだろう。




 *  *  *  * 




12月5日(木)

寝室ではウンチをしなくなったな、と油断していたら、ウンチ。
現行犯逮捕。

* * *

洗濯物を干す時間でさえ、コチカはもちろんふとんの中で寝ている。
コチカにとっては遅い夜明けの頃なのだから。
眠っているコチカを見ていると眠気が誘われる。
少々具合が悪いこともあって、
コチカを避けつつ掛け布団の上に突っ伏したらそのまま眠ってしまった。

気がつくと、背中が非常に重く温かい。
コチカが腰のあたりに乗って座っているらしかった。
一点集中型カイロ。
要するに、巨大なアンカを乗せているみたいに気持ちがよい。
布団の上に寝ているわけで、布団をかぶっているわけではないのに、
腰という体の中心に生き物が乗っているだけで、体全体が寒くないもの。
なんだか妙に安心して、止めておいた夢の続きを再び見に、ぐぅ〜

* * *

帰宅してから。
コチカはご機嫌で出迎える。
カツオブシをあげて、着替えてから、居間に座ってPCを開ける。
コチカは横に座りにくる。
私のすぐ横には可動式のオイル・ヒーターがあって、
コチカはそれと私の間に座るのが好きなのだ。
だから座布団の端をコチカ分、空けといてやる。

あ、きたきたと思い、顔を見ると、目を細めてよしよしして〜の表情。
リクエストに応えて顔に手をやろうとすると、
コチカは右手で私の手首をとらえ、手を軽くかむ。
優しい時間の始まり。
顔から首筋にかけて撫ぜ下ろす。
横腹に手が向かうとき、セーターから出た手首がコチカの毛に触るのが心地よい。
何度も何度も撫ぜ下ろす。
コチカはうっとりと目を細めている。
心がほっと和む。
コチカと私の至福の時間である。
こんなこと、動物飼わなければわからなかったこと。

しばらく続けたので休み方々PCに目をやっていると、
コチカはひじの下に頭をくっつけ、もぐりこむように顔を出す。
もっとして〜のサインである。
また撫ぜ撫ぜ。
もうそろそろいいかな、という頃に、コチカは本日何回かめのご飯を食べにき、
そのまま窓の外の点検に行く。

コチカのいたところには、こすられて落ちた毛がいっぱい落ちている。
だからそこには私はしばらく座らない。
不自然な座り方のままだけど、コチカの気配を感じられ、それだけで暖かい気持ちになるから。




 *  *  *  * 




12月6日(金)

昨日の夜、いないな、と思っていたら、
玄関付近の下駄箱の上で探検をしていた。
見ると、埃やら蜘蛛の巣やらが体についている。
あーあ。
そのままふとんに入ってくるんだな、と思うとうんざり。
見なかったことにしよーっと^^\

* * *

ピアノの部屋にいると、必ず部屋の窓の向こうの本箱の上に来るようになった。
ドアを開けてやると、降りてきて部屋に入ってくる。
そしてエアコンの真下のソファに座り、毛づくろいするのだ。
いいな。ピアノの部屋に猫。
どういうわけか贅沢な感じがするのですね。

* * *

居間にいて眠いときには、
コチカはなるべくオイル・ヒーターのそばにいる。
ヒーターのフィンとフィンの間に顔を突っ込むようにしているのだ。

学生の頃、貧乏苦学生だった友人が、小さな電熱器を顔のまん前に置いて、
鼻先さえ温かければ、あったまった気になるんだ、と言っていたのを思い出すけど、一緒か。

それにしても、鼻、乾かないのかしら。
この間、枝毛になったひげを見つけたのだけれど。




 *  *  *  * 




12月7日(土)

午前中に一旦起きたものの、具合が悪いので再び寝室に(飼い主の話)。
布団に入ると、コチカがまた来たの?という顔をする。
わーあったかくて幸せ。
毛がすごそうだけど、無視無視。
起きてから考えよう。

しばらくすると、苦い臭いがただよってきた。胆汁らしい臭いである。
簡単に言えば、コチカのウンチが出かかっているのだ。
触ってみると、お尻の出口に固いものが。
下に行きたくない私、ウンチぎウンチって言わんばよっ!
(ウンチだったらウンチって言うのよ!:なぜかコチカには九州弁で話すのです)と
言い含めて、寝る。

ときどきお尻を確認する。まだ大丈夫。
4時半になってコチカがようやく起きだした。
ご飯〜だかウンチ〜だか言って、起こしに来る。
仕方がないので起きる。
ご飯の時間にはまだまだ遠い。
ウンチはさせてやった。
なのに、しばらくしたら、居間の物見やぐらの上で不穏な表情。
立ち上がって見てみると、黒く丸いものが。
コチカはヤバッ!とばかり上の鴨居渡しに飛び乗ろうとするが、
間一髪早く私が取り押さえて、御用。
やっぱり、出ちゃうのかな。ウンチ。


少しでも暖かいともう眠い


 *  *  *  * 




12月8日(日)

東京もあまりに寒く、とうとうホット・カーペットを出した。
コチカは体全体がくっつけられるように、縦に長くなって寝ている。
鼻先が尖っているので、まるでプラナリア。

* * *

人間が外出から帰宅すると、
キャット・フードを入れてあった小さな籠がどういわけか棚から落ちていて、
キャット・フードの袋が噛み噛みにされていた。

Hill'sのダイエタリー・フード。
コチカの体重は4kgなので1日60gのキャット・フードを与えている。
それじゃ、少ないのかな?




 *  *  *  * 




12月9日(月)

東京では夕べから振っていた雨が雪に変わり、冷たくなった。
今夜コチカは早々と布団に入りにくるだろう、と思っていたら、さにあらず。
5時半に目を覚ましたとき、いなかった。
トイレに行こうと下に下りていくと、
台所の方からコチカがやってきて、柱に手をかけながらうーんとのびをしている。

寝室に戻り、しばらくしたら、やってきた。
布団の中に入っても、つーんと毛が冷たい。
何してたんだか。

* * *

起きる時間になったら、もうコチカはいなかった。
夫が降りて行って、わっ!とか言っている。
開けっ放しにしてある風呂場の窓の網戸がはずされて、開いていたのだ。
あとは防犯用の桟があるだけ。
コチカがやったに違いないが、外に降りていかなくてよかった!
きっと冷たそうで、恐くて降りられなかったに違いないけれど。

いつもはガムテープで開かないようにしてあるのだが、
昨日、人間がお風呂に入ったとき、窓の外をよく見ようと、
ガムテープを剥がし、開けて外を見、で、そのままにしておいた。

コチカは、枝を伸ばしたつつじの葉っぱが網戸にくっついているのに触りたくて、
手を伸ばしたのだろう。
そして爪が引かかって引かかって、
それを取ろうとしているうちに、開いてしまった、と推測する。

*

私が下に下りていくと、怒った顔をしてにゃーっ!と言う。
言ってから空っぽのご飯皿を見る。

おなかがすいているのだ。
昨日買ってきて台所の隅に置いておいたお米の袋に歯を立て、噛み噛みにしている。
隙間からお米がばらばらと落ちて。
あーあもう。
夜中も寝ないで雪見してたら、そりゃおなかもすくだろう。

空腹だと思いっきり不良になるうちの猫。
ちょっとばっかりキャット・フードをあげた。

* * *

お風呂は、もう窓自体を閉めておいたら、コチカはアオーアオーとつまらなそう。
仕方ないので、もう一度水気を取って、網戸をガムテープで固定しなおした。
この寒いのに開けとくなんて、馬鹿馬鹿しいと思いながらも、どうもコチカのいいなりになってしまう。




 *  *  *  * 




12月10日(火)

風呂場の網戸に顔をこすりつけたのだろう。鼻先を真っ黒にして、泥棒猫みたい。
朝からおなかすいた〜とにゃーにゃー言う。
仕方なく夫がキャット・フードを上げたのだが、いつもの量の半分くらいやってしまった。
でもお昼過ぎまでに全部食べた。
夜中に窓際に座って外なんか見ているから、エネルギー使うんだろうな。

* * *

夜。
ホット・カーペットで眠っていたコチカが、
グガガガガと息を吸ったような音というか声をたてたと思ったら、
静かになってしまったので見ると、仰向けになって目を開けたまま寝ている。
おなかがわずかに動いているものの、いつもこんなにゆっくりだったかしらん、と急に不安になった。
思わず、コチカ、と呼びかけてみたが、反応なし。
ど、どーしたの!!!と抱き起こしてみると、瞳が正気にかえって私を見、何?という表情になった。
続いて、両手を顔を覆い、ぎゅぎゅっと力を込めていつもの伸びの代わり。

要するに熟睡していたわけでした、コチカは。
あーびっくりした〜
起こしちゃってごめんね。




 *  *  *  * 




12月11日(水)

夜明け。
ウンチ〜と告げるお利口コチカなのだけど、いかんせん寒くてふとんから出たくない私は、
コチカのお尻を指で触って確かめて、あろうことか、手に触る直腸のブツを中に押し込み、
コチカをふとんの中に招きいれ、抱き込んで眠りなおしたのである。

目覚めてから思い出し、なんちゅうーことをしたんだ、と我ながら呆れ返ってしまったけれど、
だってうち、寒いんだもん。。

寝室の引き戸を開けると、階段を挟んだ部屋の東側は開けてあってまるで外の空気と同じだし、
階段を降りていくと、やっぱりコチカのために窓が開けてあって、
庭は暗くても白い雪は発光したように目に見えるのだ。
カーディガンを羽織っていたって素足で降りていく真冬の日本家屋は、
スミモテワタルモイトツキヅキシと中学生のときに覚えた「冬はつとめて」の章が思い出されるくらい冷たい。
恐らくは清少納言の時代の寒さと変わらないのじゃなかろうか。

でも。。
そういう非人道的なことはやめよう…と反省した冬の朝でした。トホホ

* * *

爪を切る。

* * *

雪もやみ、今日はいいお天気。
太陽の熱に溶かされて、屋根からひさしから、どさっ!と音を立てて雪の塊が落ちる。
その度に、寝そべっていても、ハッとばかりに顔を上げ、
調査に行かなければならないコチカ。

居間の東側の窓はいつも開けない。
でもそちらの方向から音は聞こえるので、きっっときびしい顔をし、速やかに開けなさい!と鳴く。
開けたところで網戸があってどうせ見えないし、寒いだけだから、いやーだよーだ。

* * *

雪も降らないし、もうあまり面白いことはない。
寝てホット・カーペットの上で平べったくなって寝てばっかのコチカ。




 *  *  *  * 




12月12日(木)

夕方帰宅すると、ずいぶん上の方からコチカの声が聞こえる。
な、なんと2階の寝室の網戸を開けて、ひさしに出ていってしまったのだ。

寝室から呼ぶと、私の方に来たいのだが、
ひさしから窓のフェンスに飛び乗るにはフェンスは高過ぎて、どうしたものかと考えあぐねている。
そして道路をじっと見つめて、飛び降りるのかと思うほど、じーっと見つめて、
こちらを振り返り、やっぱり無理だよニャ〜と鳴く。

母屋と繋がった屋根を越えて西側に来ると、
もう窓のところに来るのは簡単なので、すっかり安心し、
馬鹿にしてんのかと思うくらい、こちらへこない。
まだ雪が残る屋根は、湿っていて水分が凍っているに違いないし、
滑って庭に落っこちたらどーすんの!とはらはらする私を尻目に嬉々として屋根を走り回る。

反対側のお隣のひさしの下で、隣家のひさしへ行こうかどうしようか考えてる様子だったので、
そちらへ行ったことは1回しかないし、帰ってこれなくなったコトなので、
ご飯よーご飯よーと言っておいて、お皿を取りに下へ走った。

ご飯のお皿を手にして再び大声でご飯よぉっを連発。ご近所には丸聞こえに違いない。
一度はその声に釣られて窓フェンスまで来たけれど、
つかまらないように気をつけているコチカ、そーっと手を伸ばしたけれど、逃げられてしまった。
手の内を読まれてぐやじ〜
なのでもう実力行使にでた。

靴を持ってきて、コチカを捕獲に屋根へ。
暗くて下が見えず、高所恐怖症だけれど高さがわからないので大胆になれる私。
なんだかちょっと気分いい。
大屋根の端で下と私を見比べ、もはや観念のココロなコチカは素直に捕まえられた。
やれやれ。。




 *  *  *  * 




12月14日(土)

人間はスキーに行くために朝5時には起き出し、6時には出かけた。
バタバタしているのでコチカもその気になって目はらんらんと輝いている。

暖房の入らない日中も寒くないように、居間のコチカのベッドのアンカに電気を入れ、
カツオブシを少々多めにそこらに置いて、出かける。

* * *

8時ごろ帰宅。
即刻ご飯の用意をする。
空腹にさせておくと、カツオブシなどの余分なものをやらずにすむのでいいような気がするのだが、どうなのだろう。

* * *

いつも以上に留守の時間の長かった今日、さびしかったのだろうか。
居間で胡坐をかく夫の膝の上に座りに来た。
私と夫がいて、夫の方に行くのは最近では珍しいこと。




 *  *  *  * 




12月15日(日)

廊下の絨毯の上に点々と見慣れないものが。
糸くずやら毛のかたまったらしいものが、アイロンをかけたみたいに、絨毯にこびりついている。
どうやら吐いたらしい。

ヘアボール対策の工夫を凝らしたHill'sのダイエタリー・フードも併用して与えているのだけれど、
やはり猫草も与えた方がいいのだろうか。

それにしても、なんでもないのに吐いているのは初めて。
どこか悪いのでなければいいけれど。

* * *

今日は二度もウンチをそこらにした。
一度は夜中の間に布団の中。
もう一度は夜、居間で寝そべっているときに。
んも〜




 *  *  *  * 




12月16日(月)

夜、外出から帰宅すると、夫が先に帰っているのにコチカは飛び出てくる。
カツオブシをもらってから、着替えたりなんだりかんだりしている間、
コチカはずっと私のあとをついて歩く。
そしてようやく落ち着いたところで私の前に正座し、体を撫ぜてもらう。
しばらくよしよしされると、どこかへ行ってしまう。

もっと小さな頃はそんなでもなかったと思うのだが。
ある程度年をとると、情緒が出てくるのだろうか。
人間との距離をきちきちととって自分の精神を落ち着かせている、ようにも思える。
なんというか、切ないのである。

* * *

爪がいくつか、いい具合に剥がれている。よかった。




 *  *  *  * 




12月18日(水)

私のところにピアノを習いにきている兄妹がケンカをし、妹が大泣き。
なかなか泣き止まなかった。
私も母親も気楽な性格で、泣いている人を止めない。
泣くという行為が気持ちいいことを知っているから。
だから言いたい放題の理由をくっつけてなぜ怒っているか泣きしゃべりをしながら、
咆えるように泣き続けた。

そばにいる私と母親は、顔を見て話しているのに、全然声が聞こえないほど。

そんな泣き声はついぞ聞いたことがないコチカ、
みんなが帰ろうとドアを開けて出ると、
いつもとは違う場所…居間に続く廊下とは反対側の、ピアノの部屋のドアが開く側に座り、
まん丸の目をしてさっきからずっと様子を伺っていた気配。

それを見て、泣いてない者全員が笑ったのだけど、
それでまた拍車がかかり妹はさらに音量アップ。

玄関のドアを開けると、大家さんが驚いた顔をして立っていた。
私はいつものようにバイバーイをやらせようとコチカを抱っこしようとしたが、
身の危険を感じるのか、嫌がった。

みなが帰ると、コチカはほっとした顔で私を見た。
なんだと思っただろう。




 *  *  *  * 




12月19日(木)

来客。
佐藤あんじゅさんと高杉氏。
コチカは高杉さんには何度も会っているので慣れているが、
佐藤さんには初めてなので、ちょっと恐がっている。

でも大丈夫。
テーブルに下に潜ったままではあるけれど、
佐藤さんに撫でてもらったり、指をぺろぺろ舐めてカプッと噛み付いてみたり。
やっぱりコチカは人が好きなのである。




 *  *  *  * 




12月20日(金)

だらんだらんだらんだらんだらんだらん…
コチカはどういうわけか、トイレの砂を掻くとき、周辺も掻く。
大概缶ビールが入ったダンボールがそばにある…といっても、
猫トイレと一緒に置いてあるわけでもないのだけど、
ダンボールの箱の蓋を折り返した部分に手を伸ばして、掻くのだ。
だから、だらんだらんだらん…結構騒音なのだ。
いつやめるかいつやめるか、と思っていてもなかなかやめないので、
んも〜コチカ〜!と叫ぶことになる。

他には、買い物に行って帰ってきた後、買い物バッグがそばに(そばでもないのだけど)置いてあると、
トイレを掻いた手を伸ばし、バッグをざらざらと掻くのだ。
やめてほしい。




 *  *  *  * 




12月21日(土)

早朝から人間はスキーに出かけていなくなる。
こんなとき、コチカはどうしているのか。
一旦起き出したけれど、また寝るのだろうか。
とりあえず、午前中のおしっこをさせて、行ってきま〜す。

* * *

9時ごろ帰宅。
コチカのいつものお食事タイムはとっくに過ぎている。
玄関の鍵を開ける最中にもにゃ〜!!!と声が聞こえる。
たいていはドアを開けた隙間から外の匂いを嗅ぎつつ、足元にゴロニャンとくるが、
今日は、三和土に背を伸ばして正座したまま、きびしい声で鳴いている。
よほどおなかがすいて頭にきていたのだろうか。




 *  *  *  * 




12月22日(日)

人間が出かけて帰ってきたら、居間のテーブルの上がなんか妙。
でも何が妙かわかるほどでもないので、気にしなかったけれど、
蓋の開いた箱に入っていたお饅頭3つが、噛み噛みにされていた。
ちょっと噛んではやめている。
ってことは、テーブルの上に上ったということか。
人間がいるときは決してそんなことしないのに。
鬼のいぬ間のなんとか?
悪ぃやっちゃな。




 *  *  *  * 




12月23日(月)

人間が起きてもやっぱり起きない猫。
偉そうに枕の上に頭を乗せていることもある。
自分が猫だってこと、忘れてんじゃない?


人間みたいに寝るのやめてよ。


 *  *  *  * 




12月25日(水)

抱っこすると結構重くなってきたような気がするので、測ってみると、
そんなでもない。前と同じ4kg。

毛があまり抜けなくなって嬉しいのだが、
寒いとやはり毛が抜けたら困るからだろうな。
うまくできているもの。当たり前なんだろうけど。




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12月26日(木)

夜中。
コチカがふとんの中に入ってくると、すわ〜っと寒くなる。
冷気を毛の中いっぱいにためくるからだろう。
思わず抱き締めて、息をふーふー吐きかける。
手足の肉球に触ろうものなら、痛いくらいに冷たいのだ。
こんなに小さい体でここまで冷えて、よく平気なもの。




 *  *  *  * 




12月27日(金)

シーツなどを洗いたいので、人間が起きると同時に一緒に起こしてやる。
しばらくふとんの上にぼーっと座っているコチカ。
今寝ていたところを見るともなしに見て、残念そう。
おはよう、と声とかけても、うるさそうでもなく、無表情。
誰かに似ているようで、おかしい。

無理やり下につれてくると、ホット・カーペットが温まっている。
座り込んだ状態がだんだん伸びていって、やがてプラナリア。
いいよね。朝から寝てられて。




 *  *  *  * 




12月28日(土)

帰省。
出迎えた母に、ふーっと威嚇。
結構なご挨拶。

気がつくと、レースのカーテンを裂かれている。
ん?これは以前のもの?
よくわからないので、証拠隠滅に走る。

壁の角っ子で爪を研ぐ。あーーーーーー!!!
なんとかせねば。




 *  *  *  * 




12月29日(日)

実家では窓の外がなにかと目隠しされていて、外が見えないのだ。
脚立を置いてやっても、見れない。
欲求不満のコチカ。

遊ぼー遊ぼーと2階から呼び、ぽんぽんで遊んでやると、
張り倒すような手つきでジャンプを何回も飛ぶ。




 *  *  *  * 




12月30日(月)

うろうろと家の中を歩き回り、眉間のしわを寄せて、にゃーーーーーっと鳴く。
欲求不満そうな表情を見ていると、さすがにこちらも落ち着かなくなる。
あちこちの窓辺に脚立を置いて試してみる。どこもだめ。

でもとうとう見つけた。
脱衣所に置いてある洗濯機の上に、折りたたみ式の丸椅子を置いてみたら、
目隠しより上に顔が出て、案外快適に座れたのだ。
窓の向こうは隣の家の庭で、山が迫ってきているので、緑や土、岩が見られる。
西側なのでいろいろな種類の風も吹いてくる。

今日は暖かだし、窓を開けていても平気だった。
や〜れ〜や〜れ〜〜〜

でも、その後も、この物見台に自分では上れなかった。
洗濯機に爪が立てられないし。
セッティングをしてあげると、上を見上げるので、乗せてやるのだ。
時間がたって、その気が高まってきたら、上れるようになるかもしれないけど。

* * *

夜、ぽんぽんで遊ぶ。
切り貼り絨毯を丸めて空洞を作り、それを利用して遊ぶ。
丸まった絨毯で見えないところで、ぽんぽんを怪しく動かすと、
コチカはもじもじと足踏みをし、するどい目をして飛び出す。
そこでぱっとぽんぽんを引き上げると、ジャンプ一発!結構運動になるのだ。




 *  *  *  * 




12月31日(火)

母が生けたお正月のお花の松の葉を、コチカは食べたい。
何度か、噛み付いたのだろう、歯の痕が白くついて、細い松の葉がまだらになっている。
万両とトルコ桔梗の葉は、匂いを嗅ぐだけで食べようとしないので、
松の葉はおなかに悪くないのだな、と思っていたら、
1階の玄関に下りていったと思ったら、三和土で嘔吐した。3度も。
胃液しか吐いてなかったが、やはりよくなかったのだ。あーあ。

葉っぱが食べたいのだろうと、猫草を探したが、近所にある店にはどこにも置いてなかった。
でも、一度苦い思いをしたらもう口にはしないだろう、と思ったが、さにあらず。
コチカは懲りてなかった。また食べようとしたので、もう松葉はどけてしまった。

* * *

午後と夜に、ぽんぽんで遊ぶ。
退屈でたまらないコチカ、遊ぼう、と2階から誘いにくるのだ。

一緒に2階にいても私が用事をしていたりして、
コチカの誘いに乗らないと、生け花のところに行って、葉を食べようとする。
代償行為なのだろうけれど、これが結構これ見よがしにやってるように見えるのだ。




 *  *  *  * 




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