2003年11月

~~~ミルク色のコチカ~~~

奮闘記 -30-



よしよし〜

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11/14 アスカの出生

11月2日(日)

出かけようとしてチャコちゃんちの前を通ると、
ガレージの車のボンネットにタロウとアスカがいた。
アスカは起きて座っていたが、タロウは寝ている。

朝、コチカを散歩させたときにもいたのだが、3匹とも気がつかなかったのだそうだ。

* * *

夕のお散歩。

アスカが猛っていて、コチカにすごい声を張り上げて威嚇したのだそうだ。
それでもそばを離れようとしないコチカ。
時間切れで、夫が無理やり中に入れたせいか、
いつまでも家の中をうろうろし、ふにゃ〜ふにゃ〜と切ない声を上げている。

それにしても、どうしたのだろうか、アスカは。
最近になってしばしば現れる黄色のカピちゃんが、アスカに迫るからだろうか。
と言って、
カピちゃんが他のオス猫と喧嘩ばかりしている、と聞くだけで目撃したわけではないのだが。

* * *

コチカは秋になってよく食べるようになったが、もっちり重くなってきて
夏の間は4kg切っていたが、今は4.2kgになった。
おなかの毛ももさもさしてきて、日本ザルさながら。




 *  *  *  * 




11月3日(月)

何が不満なのかわからないが、ウンチをちゃんと申告しない。
不言実行である……

夕方も散歩から帰ってきてから、夫にリードで遊んでもらっていて、
ウンチをした。
一瞬動きが止まったと思ったら、コロリと音がした。
とっさに夫の顔を見上げたコチカは一目散に台所に逃げてきた。
逃げてはいってもおしおきはしなければならない。
気の毒にと思いながらもティッシュを持ち、コチカを抱いてそちらの方へ。

*

すっごい不満があるのに人間はぜんっぜんわかってくれない……で精神がひもじくなったのだろう。
甘えた声を出して足元にまとわりつくコチカ。
なんだか気の毒なので、かつおぶしをあげた。


気持ちよくって思わずもみもみ〜の手



 *  *  *  * 




11月4日(火)

朝。
いつものようにお散歩。
誰もおらず。

なんかたけっている。
発情してるのかしらん。

* * *

夕のお散歩。
いきなり飛び出すコチカ。
カピちゃんがいたからだけど、
もうちょっとで自転車とぶつかるところだった。
やっぱり見境なく飛び出すものなのね。。

* * *

出張のため夜出発。
バタバタしている私に、不安そうなコチカ。
ときどき、顔を見上げてア〜と言ってくる。
楽しくしててね。
私も妙に淋しくなる。




 *  *  *  * 




11月5日(水)

朝から忙しかったためにお散歩はなし。
夜も雨のためになし。
その代わり、うんと遊んであげたのだそうだ。
ほっとする私。
なんだかな。会いたいよん!




 *  *  *  * 




11月7日(金)

久しぶりに会ったコチカ。
久しぶりらしからぬ対応。ご飯〜お散歩〜

カピちゃんが向かいの家の門でじっとこちらを伺っている。
最近はうちの門の中にご飯を持ってきてもらっているのだ。

* * *

夜になってようやく甘えにきた。
いつもとは少々違い、にゃ〜よしよしして〜とかわいい声。
してあげるしてあげる〜〜〜〜〜〜^^\




 *  *  *  * 




11月8日(土)

夕べは寝に来なかったようだ。
なんか温かい今日この頃。

朝は普通にお散歩。
ちょっとだけリードで遊ぶ。

* * *

ご飯の2時間前からご飯〜ご飯〜。
ご飯は6時。
でも人間は5時ごろ出かけたので、
このタイミングで何もあげないと後の仕打ちが恐いので、
1時間早くご飯を用意する。

* * *

お散歩。
チャコちゃんちの見事なエンゼルトランペットを見上げていたコチカに、
あら、お花見?
と前にも一度会ったことのある女性が声をかけてくれた。
きれいねーかわいいわねー
と言ってくれているのに、コチカは逃げようとする。
あーら逃げなくたっていいじゃないー。

背の高い女性で荷物をいっぱい持っているせいでより大きく見えるせいだろう。
申し訳なくて、いろいろコチカのことを話した。
出会ったときのこと、障害を持っていること、本当は私だって動物を飼うのは嫌いだったこと、毎日の生活のこと。。
そうしたら柿をくれた。
もらいすぎちゃって重いからもらってって。ごめんなさいね。押し付けちゃって。
と大きな柿を4つ、私の手に持たせた。
あそこの通りのあの角の奥さんにもらったの。ワンちゃんがかわいくてね〜
意外な展開にあっけにとられていた私は、
ああ、この人も動物好きなんだな……程度にしか思わなかったが、
ようく考えてみたら、どうやらソラちゃんちの奥さんにもらったようだ。

今度は覚えててね〜、と言って去っていった。
わかった、コチカ?




 *  *  *  * 




11月9日(日)

遅い朝。普通にお散歩。
カピちゃんがこちらに向かって歩いてくる。
走り出すコチカ。
でも時間切れで抱っこして家へ。
思い切り不満なコチカ。
リードをはずそうとしたら、ふー!!!と激しいため息。
カッツオッブシー、カッツオッブシーと、お皿に盛ってやっても、無視。ありゃりゃ〜
そのうち食べたけど。

* * *

午後から出かけて8時過ぎに帰宅。
コチカの食事の時間はとっくに過ぎている。
猫は断食の時間を作った方がいいと考えている私。
何がなんでもあせってコチカの食事の時間のために帰る、ということをしない日がある。

しかしタイミングが悪いこともあるらしい。
コチカは無我夢中で食べた後、まもなく吐いた。
前にもこういうことがあった。
発情しているかもしれない、と思える時期、
食べてすぐに吐いたことが2度ばかりあったと思う。
でもその後すぐに元気に走り回っているし、心配はないのだけど。。




 *  *  *  * 




11月10日(月)

雨。
お散歩はなし。
不満なコチカ。
リードで10分ほど暴れる。

* * *

寒い居間。
私がいる仕事場は暖かい。
居間の物見やぐらでいつものように丸くなって寝ていたコチカが、ご飯〜と入ってきた。
4時半である。
まだまだ、ぜ〜んぜんまだまだ、とか言ってるうちに、
気がついたら、
ソファの背の上に片足をだらり垂らしてほのぼのしている。
おなかすいたの忘れたの?

* * *

雨のために夜もお散歩はなし。
ウンチの逆襲が恐い。。
よーく言っとくんだけど、私のせいじゃないからね。




 *  *  *  * 




11月11日(火)

雨。
朝のお散歩はなし。
ぶー!!!として寝っぱなしのうちの猫。

* * *

夜は、雨が上がったので抱っこしてお散歩。
十字路に北向きに立つ。
湿った空気の中にわずかに猫のおしっこの臭い。
コチカが胸をひくひくさせて臭いの分子を全部吸い取るかのよう。
左足を90度左に開く。
むむ。
牛肉を焼いているのか温まった脂の匂い。

* * *

仕事場。
私が部屋を出た後もずっといたらしい。
ふと気がつくとどこにもいないのでもう一度中を見てみた。
コチカと呼ぶとにゃーと声がする。
明かりをつけるとまたにゃーと言った。
でもどこにいるのか姿が見えない。
ピアノの下を見てもいない。
あっれ〜。上見よ下見よ天井見よ。
LP用のターンテーブルの上にいた。




 *  *  *  * 




11月12日(水)

雨上がりの朝。
道路が濡れてるからお外は後。乾いたら行くから。
と言ってみた。
「お外」「行く」はわかる。なので目をらん!と輝かせたまま、
で、どうするのかを伺っている様子。
物見やぐらへ向かう脚立の下。
行かないなら上に行くが……行くの、どうすんのー
と言った風情でずっと待っていたが、ただいまは行かないのだな、と踏んだらしい。
ふん、とばかり上に上がっていった。

* * *

お昼ごろ。
手が空いたので、外へ行こうと誘った。
のそのそ物見やぐらから降りてくるコチカ。

空気はそう乾燥していなくて冷たくもなく、山里にいるような空気。
ぼんやり歩いていると、隣のアスカとタローのお宅のご主人が自転車で通りかかり、
珍しく話しかけられた。
なんでもお宅のタローは、近所に買い物に行くのに、おいで、というとついてきて、
ここで待ってな、というと待っているのだそうだ。
犬みたいですね、と感心していると、にこりともせず行ってしまわれた。

強面のご主人なのだが、動物には好かれるので優しい人なのだろう。
以前この変で人気のあったチャゲ(みーちゃんとアスカの兄弟:交通事故で死んだ)も、
このご主人に懐いていた。
うちの居間の外を、にゃっにゃっと声を上げなら、ご主人と一緒に歩いているのを目撃したものだ。

*

十字路の近くにいると、
ミニチュアダックスをつれた奥さんに出会った。
やはりご近所さんである。

人懐っこいルークは、くんくんとコチカのそばによってきた。
私がコチカが手を出すといけないので抱き上げたが、
両方とも興味津々ながら、なんにも言わない。
はい、ここまでーと思い離そうとしたら、
ルークがわんわん咆えた。

しばらくお話をした。
一度家から放してみたら、
チェリーんちのガレージまで一目散にかけてきて、
ノラちゃんたちに用意されていたご飯をぺろっと食べてしまったのだそうだ。
何でも好き、特に目新しいものが好きだというグルメなワンちゃんだ。
3歳半。
茶色い毛並みがつややかできれい。
また会って撫でてみたい。

* * *

夜のお散歩。
十字路を過ぎると、あー、と歌舞伎の子役の声。
アスカ、と呼ぶとまた、あー、と聞こえるが、
姿が見えない。

コチカと一緒に声のする方に行ってみると、塀の上にいて、
お尻を挙げながら、あー、と鳴いている。
コチカが来るのを牽制しているらしいのだが、
コチカはこの塀が登れないことを自覚しているのか、上を見上げても昇ろうとしない。
アスカに手を伸ばすと、首筋を伸ばして撫でさせた。

自転車に乗った年輩のおじさんが二人、
渋を抜いた柿は本当の味じゃないというけれど、でもおいしいよね、
といいながら通り過ぎていった。
私はそれを潮に、コチカを抱っこしてその場を離れた。

玄関付近で大家さんに会った。
あら、お散歩?これから寒くなるわね。
なんて話していたら、
今年は庭の柿がならないから、買ってきたの。
半分あげるわ、と夕陽みたいにきれいな柿を2個袋から出した。
渋を抜いた柿だっていうからおいしいわよ、とさっき聞いたのと同じようなことを言った。
やっぱり秋なのですね。




 *  *  *  * 




11月13日(木)

遅く起きてきたコチカ。
お散歩〜とも言わず物見やぐらで2度寝。

早めのご飯。
お散歩は帰宅の早かった夫が行った。
チャコちゃんちの車の下に、たぶんタロウがいて、
コチカはむにゃむにゃと口を動かしている。
そのうち、うわ〜〜〜〜とやりだしたので、恥ずかしくなって抱いて帰ったとのこと。

* * *

私が帰宅すると、妙にべたべた。
着替えをしながらもくたびれて座り込む私のそばに、ぼさっと座る。
あーコチカ。
ふわふわ毛皮のわがまま云いのぬいぐるみ。
そばにいてくれてありがと。




 *  *  *  * 




11月14日(金)

アスカの出生の秘密を聞く。

ゴミの日。
ゆっくり掃除なぞして。
近所のおばさんとお話したりして。
アスカとタロウんちのそのまた隣のお宅のおばさん。
アメショーを飼っていたのだそうだ

飼い始めて3年たった頃、その猫が外に出て行って家に帰ってきたとき、家の人は誰もいなかった。
毛布をかけた台があり、アメショーはそこでいつもくつろいでいた。
しかしその日、その台の上ではなく、下でぐったり横になっていた。
しかも失禁して。
急いでお医者さんに連れていったが、
交通事故に遭って内蔵が破裂したのだろう、とのこと。
その夜息をひきとった。。
だからねー動物飼うのいやなのよー。
は、はい。わかりますわかります。。

その猫がなんと、アスカの母親(黄色いトラ:チャゲ)と交わって、
生まれたのが、アスカ。
へ〜〜〜〜〜〜〜〜

*

大家さんとも話した。
私が捨てた菊の花の茎を、庭に挿したらつかないかしら、
とまだ閉じていないゴミ袋の中から花を取り出して、使えそうなのを選別。
本当は5月ごろに挿すのがベストだそうだが、菊は強いから、と大家さん。
昔からある住宅地なので、庭が広く、土も昔のままだし、
古くからある草花がいっぱいあるのだ。
エンジ色の菊の花ももうすぐ咲く。
この辺は一年中花が楽しめる。

* * *

夜のお散歩。
やはりチャコちゃんちの車のしたには何かがいるらしい。
座り込むコチカ。
寒いは腰は痛いは、で早々に抱っこして連れ帰ったら、
本気で怒っていた。
う″〜〜〜と唸りながら私の手に噛み付いたり。
無視して家へ。

それでもかつおぶしを食べて、
温かい部屋にきたら、ゴロニャンと甘えにきた。
うっとりとした目で人を見上げ、後頭部を押し付けてくる。




 *  *  *  * 




11月15日(土)

朝。夫がお散歩。
今日はまた多くの人に声をかけられたので、
もういやだ〜〜〜〜と音を上げている夫。

私はそんなときには極力障害を負っていることをいえるような雰囲気に持っていく。
なにごとも試練試練。。




 *  *  *  * 




11月16日(日)

アスカがうちの車の天井に座り、くつろうごうとしている。
コチカがそわそわしてなんか言いながらカーテンを引っかいている。
通りからの目隠しに、すだれやレースのカーテンなどをしているので、
うまく写真が撮れるようにするには……と考えているところで夫が居間に戻ってきた。
ほら、アスカ、と指刺すと、あー僕の車っ!!!と、レースのカーテンを乱暴に開け、窓を開けた。
当然、アスカは降りていった。
ちぇ〜〜〜

* * *

それにしても。。
朝にしろ夕(夜)にしろ、散歩の後、
コチカが外行きたい〜と言うのをやめて、
かつおぶしを食べ終わり、
家の中をうろうろしだす頃、ようやくほっとする毎日なのである。




 *  *  *  * 




11月17日(月)

朝のお散歩。
高気圧に見舞われ強い風。
パリパリに乾いた枯葉が踊りながらエッジをコンクリートにこすりつけていく。
ざざ、ざざざざざざ
動物の大きな耳には人間が感じるよりも増幅されて、鼓膜に響くことだろう。
コチカは背を低くしてびくびくしながら周りを伺う。
真っ青な西の空には残りの白い半月。
空っ風のしたで夢を見ているような束の間である。
これだからコチカのとの散歩はやめられない。

* * *

ピアノの部屋のソファに座らせたら、そのままの格好であいまいな顔をしている。
温かくて心地よくて、それまで何をしようとしてたのか、忘れちゃったみたい。




 *  *  *  * 




11月18日(火)

チャコちゃんちのガレージで2匹の猫がやりあう声。
コチカは行きたくてどうしようもない様子。
ガレージのフェンスの升目に顔を突っ込み、動かない。
抱き上げようとしても石みたいに重い。

* * *

夜。
お風呂から出て居間に戻ったら、コチカが櫓の上にすくっと座って、天井を見つめている。
コチカは結構座高が高いので、座っていると迫力がある。




 *  *  *  * 




11月19日(水)

6時20分(なんでいつもこの時間なの?)にウンチで起されてから、
眠れなくなってしまい、起床時間の8時前になって爆睡してしまった。
なんとかならないか。

* * *

爆睡のさなかに起されて、しばらく夢心地だった私は、
散歩に出てもまだ夢の中。
靴下の色が左右違っている。誰にも会わなかったからよかったものの。タハハ。。

* * *

4時ごろから仕事場に来て、ご飯〜と音を上げているコチカ。
4時じゃまだ早すぎる。
まだよまだまだ、といい続けていると、
業を煮やして、だまってしまったりもするのだけど。

仕事の合間にソファに寝そべるようにして座る私の胸の上によじ登ってきて、
みぞおちの辺りでしばらくもみもみ。
これが結構胃に良い刺激になる。
その後、傾斜をものともせずに丸くなろうとする。
ソファの上にはエアコンがあって、温かい風が吹きつけてくるので、
アンバイいいのだろう。

さて、休憩も終わり、再びピアノの前に座ると、
鍵盤の下あたりに正座をして、こちらを見上げ、ご飯〜。

ピアノの音が鳴っているときには、だまっている。
聴いているのか、我慢しているのか。
でも、鍵盤の下にいるのである。

以前、音楽好きの知り合いが、
2匹飼っている猫の一方が、
CDなどの音楽に合わせて尻尾を振っているのだそうで、
じゃあ、もう一匹は?と聞くと、あいつはだめ、全然音感ないから……と言った。
猫に人間のいう音感なんかあるのかしらん、とおかしくなってしまったが、
でも確かにコチカは妙にちゃんと聴いているように見える。
ずっとだまっていて、じゃーんと終わると、すかさず「ご飯〜」というし。

子供のピアノのレッスンをしていたときなんて、
4拍子のメロディーの聴音をさせるのに、
さあいくよー、いち、にい、さん、し、と数えたら、にゃ〜と言ったので、
生徒が爆笑してしまい、収拾つかなくなった。
そんなことがあるので、子供たちはコチカが部屋に入ってくるのは、大歓迎なのだが。

でも、ピアノの音が好きらしく、というか、嫌いではないらしく、じっと聴いているコチカも、
我慢の限界がくるとピアノが鳴っていても声をあげる。
いよいよ我慢ができなくなると、
私の右腕に両手を伸ばしてのびをしながら、ご飯〜といい、
それも何回かやった後には、高音の方に伸びてきた私の腕にしがみついて、
ご飯〜とねだる。

* * *

夕方のお散歩。
チャコちゃんちのガレージの下で動かなくなるコチカ。
たぶん、カピちゃんがいるのである。
ガレージに向かって、伏せをしたような姿勢で動かない。
寒いので、行こうよ、と声をかけながら抱き上げようとしても、
重心を下に持ってきているのか、石のように重くなって、う゛ーと唸り声を上げる。
この通りの向こうの端に人影が見えたので、
彼らが通り過ぎるのを潮に帰ろう、と決めて待ってやる。
おばあさんと子供が通っていった。
猫ちゃんのお散歩ね。
ええ、と笑いながら答え、彼らの後姿が向こうの暗闇に溶け込んでいったのを見計らって、
もう実力行使である。
さ、行くよ!
う゛〜〜〜〜〜〜〜〜
しかし耳元で、カツオブシ食べよ、とささやいたら、
ピタッと唸りがやんだ。




 *  *  *  * 




11月20日(木)

夜中。
うにゃー!!!と声が聞こえる。
またカプちゃんだろうか。

ふとんから三角の鼻先を出して、薄目を開けて外の様子を占う表情のコチカ。
でもどうせ見に行けないのだし、と思ったのか、顔を引っ込め丸くなった。

* * *

朝。
雨降りなので、散歩に行こう、とは言わない。
よくわかった猫。

* * *

遅く帰宅した私に、甘えたいはご飯はほしいは。
大騒動してご飯をちょこっと食べたら、お外〜〜〜〜
しかし、待たせている間に雨が降ってきてしまった。
残念。
道が濡れていたので、今夜は抱っこしてのお散歩だと思っていたのが、
全くダメになってしまった。

それでも外〜外〜。
そのうちにポタリと不穏な音が。
あれれ、ウンチを申告していたのね。
と思いながら、ティッシュでつかもうとしたら、
コチカはダッ!!!とばかり逃げた。
はいはい、私が悪うござんした。




 *  *  *  * 




11月21日(金)

朝のお散歩。
あの声は、近所の白い猫……うっすらと黄色い色が入っていて、毛足が長い……の声だった。
去勢してないのかな。
近所のアパートの塀の上で、1つの部屋の窓に向かって、ィヤーオ、ィヤーオと鳴いている。
コチカが見に行ったら、こちらを見た。
顔までコチカにそっくり。
コチカが凝視するので落ち着かなくなったのだろうか、立ち上がって塀伝いに向こうへ行った。

* * *

夜のお散歩。
向かいのガレージの向こうに低い木々は目を凝らして見ても暗闇だけなのだが、
その中にぼーっと白い姿。
朝もいた白い猫である。
白い毛というのは、闇の中に散らばっているわずかな光を集めるのだろうか。




 *  *  *  * 




11月23日(日)

おしっこさせようとすると、体を斜めによじってさせにくい。
何か興奮気味で、トイレの砂をかき散らすし、
お水を良く飲む。

* * *

外が騒々しいのだ。
そんな声にコチカも触発されるのだろう。
白い猫が鳴くし、なんとグレタちゃんも鳴いていたらしい。

最近ずっと見なかったので、どこかへお引越しでもしたかと思っていたが、
昨日の夜中、飼い主さんらしい人が名前を呼んで、抱っこしていた。
でもグレイ!と呼んでいた。
グレタじゃないのかしらん。。
ま、ともあれ、元気だったのね。

それにしても、今日も白い猫がグレタちゃんちらしい部屋の窓に下で、
毛づくろいをしていた。
あそこでずっとグレタを待っていたのだろうか。

それにしてもモテモテグレタちゃんだこと。

* * *

ウンチ〜の合図がいまいち人間に伝わらず。
コミュニケーションがなんか円滑にいかない。

外にいたいコチカは、家に帰ろうとして抱っこすると、怒って手に噛み付くのだ。
ニャロメ!




 *  *  *  * 




11月24日(月)まだお休み。。

ふとんの中に嬉しい猫の毛の塊よ。
寒い冬の寝床に猫は欠かせない。
一家に一匹、猫!である。

* * *

騒々しい外。
いつになったら落ち着くのやら。

だんだん寒くなってきたが、これからもお散歩はするのよね。
よく裸足で歩いて寒くないもの。
ノラちゃんたちはみんな外に住んでいるのだけれど。。

* * *

夜、追いかけっこを何本か。
コチカが追いかけてくるときには、
よほど速く走らないと、追いつかれてしまい、タックル攻めに遭う。
コチカって本当に猫なのかな。




 *  *  *  * 




11月25日(火)

一日中雨降り。
ぶーっと不機嫌なコチカ。
ま、しょうがないわねん。。




 *  *  *  * 




11月26日(水)

朝のお散歩。
チャコちゃんちの庭の向こう側の塀に白い猫がいる。
うわぉ〜と鳴きながらこちらへ来た。
車の上に乗ったところにコチカを見つけ、
なんだこいつ、という顔で、う〜とかいいながらじっと見ている。
それだけで引き気味のコチカ。
うーん。さすが。

* * *

コチカの様子がなんか変。
おしっこをさせるのにおなかをつかもうとすると、
右のわき腹に手が入ると、右足をぴくりと動かして、
どうやら痛いらしいのだ。
体をよじって私の左腕に手をかけるのはいつものことだが、
その姿勢で声を上げ、挙句の果てには、恐い声で怒り始めた。
一旦、中断し、しばらくしてから再度試してみたら、
今度は何も言わなかったが。

それから物見やぐらに上り、いつものように朝寝の続き(?)をするのだが、
暑いのだろうか……南側だから陽が当たるし、座布団はムートンだし、
エアコンの暖房をつけているから?
下りてきて、押入れの敷居のところに横になった。まるで夏みたい。

今日の明け方、ウンチ〜と起しに来て、
させると、ご飯をねだった。
見るとお皿が空なので、夏にはあまり食べないときもあるし、
1年を通して食べ方にもばらつきがあるのだろう、と思い、
少し、お皿にキャット・フードを入れてやった。
寒いからよく食べるのか、欲求不満だからよく食べるのか。

大したことなければいいのだが。。

* * *

夜になって遊ぼう遊ぼう、と元気いっぱいのコチカ。

コチカが玄関に隠れに行っている間、私は2階にいた。
なかなか来ない私を見に、そーっと台所を覗きにきたコチカ。
階段の上からコラッと声をかけると、あ、いた!という顔をした。
そろそろと降りていくと、コチカは玄関の方向に行った。

下に着いて、抜き足差し足の構えで歩き出そうとすると、
階段脇に白い塊。
ドッキッ!あ〜〜〜やられた〜〜〜
コチカは私をイレギュラーな場所で待ち伏せていたのだった。
薄暗がりに獲物を狙う獣の目は、深い闇よりも黒い。

* * *

私のPCの液晶画面にポチッと歩いていくものが。
ダーさんである。なんで???




 *  *  *  * 




11月27日(木)

夜中にウンチ。
加えて、ご飯もなくなってる……と思ったが、
昨日、おしっこさせるときに痛がった様子を見て、
ふと尿路結石が気になった私。
食べすぎはよくないのかも知れない、と検討違いかも知れないが、
同情しすぎもよくないだろうと思い、やらずに知らん顔をして、
2階戻ってきた。

果たしてコチカはニャーニャーと何度も言いにくる。
ふとんを上げて、おいでというと入ってくるのだが、
寝ようとせずにしゃがんだ格好のまま。
そしてすぐに出ていく。

3回目にはとうとう腕とわき腹の間に招き入れてやり、寝かせた。
こうして寝ると左腕が痛いし、ふとんが浮き上がって寒いのだが。。

* * *

おなかは全然なんともないようだ。
どうやら飼い主の取り越し苦労だっただけ。
あーよかった^^\。

* * *

夜のお散歩では、十字路の駐車場にタロウがいた。
あ゛あ゛あ゛と声がかすれている。
そのまま抑揚をつけて長めに声を出すので、
ハスキーなジャズ歌手みたいだ。
コチカは車の下でバラードを歌い続けるタロウになぜかたじたじ。
どういうメッセージなのだろうか。

* * *

風呂場の石鹸が削られていて、周辺にいっぱい削りカスが散らばっている。
やらかしたのは当然○○○。
なぜだ???




 *  *  *  * 




11月28日(金)

買い物からの帰宅途中。
自宅の一本向こうの通り(比較的車が多い)にみいちゃんの声。
いぁ〜いぁ〜と言いながら、人に寄ってくるなと牽制しているのだけど、
自分の居場所を教えているわけだから、人々が視線が寄っていく。
だまってればいいのに。

* * *

3時半ごろからご飯〜ご飯〜とうろうろしているコチカ。
私が仕事部屋から出てみると、
買ってきてそのまま台所に置いてあった餅米の袋が噛み噛みにしてある。
これは食べられるものだと思ったのだろうか。

限定販売で1.4kg980円と安くなっていたのを求めたのに、
どれだけかを捨てなければならなかった。
火を入れて食べるものだから、とは思ったけれど、
床は毎日拭いているけれど、
外を歩いた足で歩き回っているし、
トイレの砂を掻いた足で歩き回っているのだ。
やはり床についたお米は捨てなければならない。。
くにゃろ〜〜〜コチカァ!!!


夜のお散歩。
相変わらずチャコちゃんちのガレージに座り込み。
かなり寒いけれど、今日は大丈夫。
ボアの入ったジャケットに、今日買ったはやりのカーゴパンツ。
これにマフラーで恐いものなし。

夫はそんなとき、ヒンズー・スクワッドやつま先上げ下げの運動などをしているそうだ。
しかしひょっと誰かが窓から覗いていたら、と考えると、ちょっとナンではないか。




 *  *  *  * 




11月30日(土)

ずっと雨。
朝も夜もお散歩はなし。

やーやーいうコチカに「雨だからお外はだめ」と100回くらい言って聞かせる。
「だめ」という言葉には顔を横に振る、という動作でわかるらしいが、
「雨だから」というのをいまひとつわかってないような気がする。

* * *

おしっこはおとなしくさせるのだが、
体をよじっているせいもあるのだろうが、おしっこが斜めに飛ぶ
前にもこういうことがあったがそのうちにまっすぐ飛ぶようになるので、
気にも留めなかったが、気にした方がいいのだろうか。

痛い思いをするのを避けるかのように、
おなかをつかむ私の右手の手首に右足をかけている。
痛かったら即座に蹴飛ばせるように、である。
どうかすると痛い、という恐れがコチカにあるのだろか。
うーん。


このようにからだをよじって右手を引っ掛ける


 *  *  *  * 




29 ⇔ 31