2004年10月

~~~ミルク色のコチカ~~~


奮闘記 -41-



ごろんごろん
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10月3日(日)

あっと言う間に10月ではないか!
この2日間はどうしたのだろう……ってくらいの大仕事をしていました。
ああ、シャバに戻れてよかったよかった。。

雨降り。
コチカのおなかに1匹のノミ。
なんでだ!

* * *

畳が寒いのだろう。
PCの前にいようがご飯を食べていようが、
膝の上に乗ってくる。
かーっと熱くなる太もも。

二つ折れになって眠っているけれど、
背骨の蝶つがいはどうなっているのであんしょ。




 *  *  *  * 


 

10月4日(月)

寒い。
だからテーブルに前に座ろうものなら、
コチカが狙っていて、膝の上に上がってくる。
すると暖かいので、しばしそのまま……
とどんどん時間がたってしまう。

* * *

寒いので、よく食べ、よく動くコチカ。
寝ている以外は、あそぼー、と誘いかけてくる。




 *  *  *  * 

10月5日(火)

手紙の山を書いた。
お昼過ぎから通算11通。

寒いので膝の上に上ってくるコチカだが、
私がよく動くので、落着かない。

夕方になってもまだ終わらないバチバチという騒音に、
とうとう、うにゃ〜〜、と怒り出した。
恐い顔をして人を睨む。
噛まないでね、と強めに言ってやったら、
思考が止まったような表情になった。
そうっと手を差し出すと、パクッと噛んだ。
噛んだ口をどうしようか考えている。
強く噛むんじゃないよ、と言ったら、
手を加えたまま体を起こし、猫の正座をした。
ごめんね、と言って体を撫ぜたら、
すーっと気持ちが引いていったようだった。

それでももう私は手紙を書くのをやめた。
肩も凝ったし。。




 *  *  *  * 

10月7日(木)

十字路の駐車場のアパートにアスカの匂い。
実際、ベランダの内側にアスカが息をひそめたように丸く座っている。
くんくん嗅ぎまわっているコチカに気がつかないわけないのに、
じっとしているのだアスカは。

夕の散歩。
塀の上にアスカ。
いる間はコチカも座って見ていたが、姿が見えなくなると、
突然情けない声を上げて走り出した。

チャコちゃんに会った。
奥さんが抱っこして外につれてきていたのだ。
奥さんは、コチカを見て、かわいい顔ね〜、というが、
私にもチャコちゃんはかわいい顔に見える。
というか、よく似た顔立ちをしている。
日本猫だから、当然なのかもしれないが、
ペッタンのように長い顔と、少々横に広い顔があるが、
チャコちゃんもコチカも横広の顔なのだ。
目の大きさも割合も同じだし。





 *  *  *  * 

10月8日(金)

夜中。
耳元で、ちゃあ!と叫ばれ、反射的に跳ね起きた私は、
ウンチ行こ!と階下に降りた。

ウンチが終わると、ご飯の器の前に座り、にゃ〜〜〜、と催促。
よく食べるね。
夏にはあまり食べないこともあるので、6粒くらいあげる。

* * *

夕方のご飯時には、通常より多めにご飯を上げる。
これで夜中も持つだろう。


夫に遊んでもらうコチカ



 *  *  *  * 

10月9日(土)

夜中。
2度も起こされる。
よく食べるので、よくウンチ。。

ウンチが終わると、ご飯の催促。
昨日たくさん上げたでしょ。

こうしてウンチに降りてきてご飯をもらうのが習慣化するとまずいので、
上げないことにした。
でも朝になって、やっぱりご飯の器の前に座り、
その辺に落ちてないか探しているので、3粒くらいやった。
大丈夫かなあ。
コチカはもうすでに、4kgを越しているのだ。




 *  *  *  * 

10月10日(日)

台風一過だというのに、恐ろしく湿っぽい。

冬支度のために、家中を大掃除。
ホットカーペットを敷くのに、来年の夏に備えて、ダニクリンをシュウシュウしたり。

1日中コチカは落着かずに気の毒だった。
ホットカーペットのダニ抹殺機能:ダニパンチを稼動させるのに、
説明書に書かれたように折りたたみ、電源を入れて放置しておくと、
いつの間にかコチカが上に乗って心地よさ相に毛づくろいをしている。あれれ。

* * *

一日中騒々しい家の中、居場所がないコチカ。
しばらく姿を見ないので心配になって探してみたら、
ピアノの下に置いた箱の上でくつろいでいた。




 *  *  *  * 

10月11日(月)

夫の両親が来た。
驚くコチカ。
物見台に行くように、天国への坂道へ乗せてやったら、
下を振り返り、不審そうな目でじーっと見た。

夕飯を食べている間は、姿を見せず、
終わった頃に、そーっとやってきて、
義母にはすりすりをした。
義父には30cm前まで来て、うーどうしようかなあ、
と思いつめた感じがあったが、結局やめた。

すりすりするのは、自分のものである、という意思表示だと言うが、
来客にすりすりするのはどういうことだろう。
自分の範疇に置いてやろう、ということなのだろうか。

コチカは人見知りだが、でも、人を好きになろう、
とする良い性格の猫だと思う。
あるいは、
夫の肉親、ということで特別な感触でもあるのだろうか。




 *  *  *  * 

10月12日(火)

朝。
コチカがふとんから畳に降りてのびをしたら、
ぱらぱら、と音がするので、何かと思ったら、
ウンチが細切れになって、2片ほど落ちている。
そういえば、ウンチをさせるとき、
肛門から落ちたウンチが、石が割れたみたいにぱっきり割れることがあるのだ。
不思議。。

* * *

長雨が続いて満足に散歩に行けない。
抱っこして行っても不満は残る。
途中で降りるぅ〜、とだだをこねるので、
家に帰るよ、と言ってやると、静まるから不思議。
言葉がわかるのか。

* * *

夫と両親は3人で出かけた。
ようやく落着けるコチカ。
明日から預けるので、貴重なゆったり時間である。

* * *

コチカの横に座っている私に、
ときおり手をかけ、うーん、とのびをするコチカ。
今日はジャージのパンツをはいていたら、
手触りがそう思わせるのか、つい爪を研ぎ出す。
こらこら、と言うと、やめるのだが。

*

人が4人もいると手狭になる居間なので、
天井への坂道と脚立を撤去してある。

物見やぐらに上れないコチカは、抗議の声を上げた。
ごめんね、などと言いつつしばらく放っておいたら、
カーテンに飛びつき、やぐらに登った。
しばらく上にいたが、降りたくなって鳴いている。
あらー、などと言いつつしばらく放っておいたら、
いきなり飛び降りた。
驚いた。
1m40cmくらいの高さから飛び降りたのは、初めてのこと。




 *  *  *  * 

10月13日(水)

メイちゃんのおうちで今日から2泊預かってもらう。
気配を感じて、逃げ腰のコチカ。
無理やり車に入れ、夫は自分一人で大丈夫、というので、
車を見送ろうと外に出ると、
うおぉぉぉぉ、と夫の叫び声が聞こえた。
私は驚いて、持っていた傘とバッグを道路に置いて、走り寄った。
なんと夫が誤動作で窓を開けてしまい、
逃げ出そうとしコチカを、夫は手だけつかんいる。。
運転席から不自由な格好で伸び上がり、
後部座席左側の窓から逃げ出そうと、
窓枠に足をかけているコチカの手の先だけをつかみ、必死の形相の夫。

やっぱり一人だといざというときに危ない、
ということで、私も同行。

*

コチカは後ろのシートでしんとして座っている。
モクモクとしてうらぶれた感じ。
しばしのお別れ。
えーん。。




 *  *  *  * 

10月15日(金)

メイちゃんのおうちにコチカを引き取りにいく。

 抵抗して噛み付くし、爪を立てるし。
 血だらけになりながらも、おしっこを出そうとしましたが、
 飼い主さんほどはうまくいきませんでした。。

あーあ。
気の毒なことをしてしまった。
コチカとは気が合いそうだ、といっていたシッターさんなのに、
コチカが途中から変わってしまって……と手紙に書かれていた。
きっと失望したのだろう、と思う。
もう預かってはもらえないか。

以前に獣医さんに預かってもらったときに、
獣医さんであることからの責任感から、
徹底しておしっこをさせてくれたのだが、
そのときに噛み付いてしまったのが、
よみがえったのだろう、と思う。

獣医さんは、動物を4つ足で立たせたまま、
おなかをつかむ感じでオシッコさせる。
それだと動物は体全体が圧迫されて、苦しく痛いはずだ。
しかし、獣医さんのすることなので、
私はなにもいえない。

でも、それもあってコチカは抵抗するようになったのではないか、
と思うのだ。

でもきれいにしてくれた。
毛並みがつややかで、手触りも格別。
すごい匂い。
おしっこを漏らしていたのだろう。
その臭いを消すためにブラッシング用のスプレイとか使っているのかも。
少々臭っていてもいいのだ。
私は香料のアレルギーを持っているので、
しばらく匂いに慣れず、咳き込んだ。




 *  *  *  * 

10月16日(土)

夫とお散歩。
チェリーんちの新顔:キジ虎猫のキジちゃんが、顔を見せていたようだ。
目がくりくりして、かっわいーの!、と夫。

夫の両親がいつも私が座る側に座っているので、
夫と私が座る、いつもの夫の側に寝そべりに来る。

もう習慣がついてしまい、両親が帰ったのに、夫の側にいる。
たった2日のことなのに。

* * *

飼い主の肉親には、格別な感触でもあるのだろうか。
同じ匂いとか、雰囲気とか。
夫の父親は、男であるせいか、さすがに積極的には近づかなかったが、
母親に対しては、コチカは折に触れて、じっと見つめていたりした。




 *  *  *  * 

10月18日(月)

久々にのんびりお散歩。

チェリーんちの新顔:キジ虎猫のトラちゃん(こっちが正解)が、外に出ていた。
まだまだ小さくて身軽そう。
世の中のものがなんでも珍しくて、なんかやったるぞー、という顔つき。
興味津々のコチカは塀に飛びついたりして、近づきたい。

* * *

夫の両親が来ている間…と言っても、一緒に居間で食事をしたのは合計4日だけなのだけど、
それだけでもう、居間では夫の座る側に行って横たわるようになった。
私がいつもの側にいても、である。
テーブルの下から覗くと、夫の太ももに、うーんと手を伸ばし、頭をもたせかけて、
気持ちよさそうにしている。

いつも私にそうしているのを、
夫は、いいな、と言いつつテーブルの下を覗いたりしていたが、

私の長期不在の間は、いつもこんなで自分にすごく懐いているのに、
私が帰ってくると、急にそっちへ行っちゃうんだけどな、
とコチカがずっとそばにいることに、夫はいつになく得意そう。

それにしても、友人が来て、私が反対側(夫が座る側)に座っても、
コチカは簡単にはやってこなくて、友人との間にあいまいな距離を置いて座っていたのに、
両親がいたことがそんなにインパクトがあったとは、不思議なことである。
両親の半分は男(?)なので、恐れをなしていた、とは考えられるけれども。


夫の側にコチカがいる眺め


 *  *  *  * 

10月19日(火)

また台風。23号。超大型。
せめて地震は来ないでね。

元通りの日常2日目。
ホットカーペットが快適で、一日中寝ているコチカ。
もうすべてがすっかり元に戻ったようだ。

昼間は私しかいないわけだから、私の横。いつものように。
あ!でも午前中、ホットカーペットを全面つけていたときには、
夫の座る側に、ひとりで座っていたんだった。むう。




 *  *  *  * 

10月21日(木)

ようやく雨の上がった東京。
台風は去ったらしい。

夕方お散歩。
ちょうどお食事時どき。
久しぶりに会う近所のノラたちも元気そうだった。

チェリーんちの奥さんが新顔の子猫:キジ虎のトラちゃんを抱っこして、
見せてくれた。

そうっと手を出してみたら、警戒してもがいたので、
背中をちょこっと触っただけ。
奥さんは、もうねー探究心が旺盛というかやりすぎというか……
チェリーにも喧嘩売るんだから、と笑っていた。




 *  *  *  * 

10月22日(金)

朝からバタバタと出かけたので、散歩はなし。
夕方は私が具合が悪かったので、散歩はなし。
ごめんね〜

私はときどきPCをカーペットの上に置き、
横着な体勢でパチパチやっている。

そばにコチカがやってきて寝そべるのだが、
PCのまさに横に頭が来たりする。
機械的な音が嫌いなはずなので、
また発作を起こさないか、不安なのだが、
私がPCを置くよりも後でやってくるのだもの、私のせいではない。

* * *

おとといノミの跡を除去した後、いなくなったらしい。




 *  *  *  * 

10月23日(土)

穏やかな土曜日。
朝の散歩。

十字路の駐車場に面したアパートの片隅に、
アスカがいつものように隠れて(るわけじゃないのだけど)いる。
くしゃみを連発している。
ここのところの雨で風邪でもひいたのかな。
コチカには見えないので、気になるものの、通り過ぎる。

*

コチカの好物の猫じゃらしの葉がもう枯れている。
それでも食べようとするのは、枯れてしまった穂先とか。
そんなんじゃすぐに吐いてしまうので、
まだ青い葉っぱを取って食べさせてやる。

*

玄関につながれたチェリーに、
通りかかった柴犬が挨拶をしている。

チェリーの方が体が大きいせいか、
柴犬は、左に右に、と走り回ってチェリーを観察しているようだったが、
そのうちに、鼻を突き合わせて、ちゅんちゅんと挨拶。
それからチェリーのお尻にまわり、くんくんと匂いを嗅いだ……

……のを私に抱かれて見ていたコチカは、
いきなりCH〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!とやったから、
私はびっくり!
柴犬を連れていた女性は、すみません、と言った。
そもそも柴犬はコチカに向かっているわけでもないので、
すみませんは変なのだけど、彼女も驚いたのだろう。

私は、こんにちわ、て言わないと、とコチカに言ってみたが、
大変な剣幕で、CH〜〜〜〜〜ッ!!!、を繰り返している。

なんでぇ?
もしかしてヤキモチ焼いてんの?
へ〜〜
コチカはチェリーを嫌いなのかと思っていたけれど、
自分も気付かない間に、好きだったのかも。
へ〜 へ〜
今度チェリーんちの奥さんに会ったら報告しよ。

* * *

夕方。
6時ごろに地震。
歌舞伎座の3階にいて、ゆらゆらゆらゆら、とずいぶん長く揺れる、
と思っていたら、新潟では大地震だった。

ちょっと前から動き出した、台所の電池切れで止まっていた時計は、
まだ動いている。
不気味。




 *  *  *  * 

10月25日(月)

朝の散歩。
新潟の地震を罹災された人々を思うと胸が締め付けられる。
それなのにここはなんて穏やかでありがたいのだろう。
台風は温暖化によるものということで要するに人災だというが、
地震はどうなのか。

犬は比較的避難もしやすいか、と思うが、
猫はどうなのだろう。
あるいは猫の方が自由が利くのだろうか。

非常事態でペットはどのような位置に置かれるのか。
存在は保証されるのか。
考えると悲しくなってくるが、
実際問題ペットどころではない人々がいっぱいいるのだ。
祈るしかない。
避難している人も、東京まで出てこられれば、
うちも大人2人+子供1人くらいは大丈夫なのだけどな。
不安な間、元気を取り戻す間だけなのだから。
これからどんどん寒くなる。
せめて夏だったらよかったのに。


ごくらくごくらく。。



 *  *  *  * 

10月28日(木)

おしっこを嫌がる。
こないだ預けて以来、でもあるが、
秋になると、なんかさせたがらなくなるように思う。
途中で、体を固くして、うぉ〜、と言い出したり。
発情期と関係あるのかしらん。




 *  *  *  * 

10月29日(金)

とてもよい天気。
なのに、なかなか手放せない用が立て続けにあって、
コチカの散歩がお預け。
コチカはずっと待っていたのだろう……そのせいか、吐いた。
毛かな、と思ったが、胃の中の残留物だった。
単なるキャット・フードと胃液である。
なんで吐くか。
その後は元気に飛び回っているので、心配ないとは思うが。

ときどき外では、サカリらしい声が聞こえたりするので、
コチカの内面では、穏やかならないものがあるかもしれない。

* * *

夜中に目を覚ますと、
コチカは私の腕と体の間に入っていて、
上布団から平たくなった頭を出して、薄目を開けて私を見た。
もう夜中は猫にも寒いのだ。




 *  *  *  * 

10月30日(土)

雨。
もういい加減にして〜〜〜〜!!!

しかなく家でヴィデオなぞを観てごろごろしている人間の横で、
もちっと丸くなっている。
平和なとき。。
と思っているのは、人間だけ。
退屈している人間がそばにいる、ということは、
家猫にとって最大の驚異なのだ。
いい心持ちで寝ているのに、すーっと背中を触れたり、
足の裏をくすぐられたり、いろいろされるから。
私だってなるべくそういう不謹慎なことはやめとこう、
と思っているのだが、つい手を伸ばしてしまう。
だってかわいいんだもの。。
こんなにふかふかの毛を生やしているからいけないのだ。

全然毛のない猫や犬っているが、
あれは、どういう地域で生まれたのだろう。
どういう理由で毛がないのだろう。
人間は自分で服を着るようになったので、
毛がなくなっていった、というが、
犬や猫は、自分で着る、という発想などないのに、
なんで毛が生えてこなくなったのか。




 *  *  *  * 

10月31日(日)

ようやく雨が上がる。
てきめんにお外〜お外〜。

* * *

そう寒くもない今日、コチカは階段下の窓の棚で、
すっかりくつろいで庭を見ていた。

* * *

夜。
洗面台の窓の網戸を引っかいている。
近寄ってみると、塀の先端に猫の姿。
向かいの家の玄関の光の中で、シルエットだけが浮かび上がっている。
なにやら考えごとでも?

コチカは、ひゃ〜、あ〜、と小さく情けない声をあげている。
さてはいとしの彼女…かな。
しばらくしたら、塀の上をこっちへ向かって歩いてきた。
おなかのたるみ方からしてやっぱりアスカ。
家の裏側に入っていき、姿が見えなくなると、
コチカは洗面台を降り、風呂場の窓に走りより、
体を伸ばして、ひゃ〜、あ〜、と声を上げている。
あーあ、コチカ。
なんであんなふてぶてしい年増の猫が好きなのよぉ。




 *  *  *  * 

40 ⇔ 42