2005年5月

~~~ミルク色のコチカ~~~


奮闘記 -48-


助手席にて



* ミルク色のコチカ・トップへ *


5/1 移動中の車内でゲボゲボ ・5/5 脱走:3時間半散策 ・5/8 夢の中でメス猫と会っている? 
・5/15 帰宅する同居人の足音や匂いもわからない? ・5/20 真心こめて言葉をいうことの大切さ
・5/21・22 私のせいじゃない刺激(地震)で発作。さてこの先コチカは?
・5/28 またも大脱走 ・5/29 どら猫コチカの武勇伝を聞いた…去勢した方がよいのかも。。

5月1日(日)

明日未明の出発のために、いつもより早めに寝室に入り、
早くに起きてごそごそしている人間に、いや〜な感じを抱いているコチカ。
ぼーっと座って、考え事をしているようで、
それでいながら、目が合うと、きっ、と射るような目つきになる。

出かける寸前には、姿が見えないと思っていたら、
寝室のゴミ箱(大きくもないのに)の蔭に隠れていた。

でも強引にキャリアに入れて、車へ。
すっかり機嫌を損ねてしまい、ぶー、と硬い表情で、
リアシートの下でフテ寝している。
そして東名高速に乗って1時間たたないうちに、嘔吐した。

車酔いするのは2度目。
あーあ。これで船に乗らずとも酔うようになってしまった。

*

フェリーに乗る前に薬を飲ませたが、
30分くらいたったところで、舌をぺちゃぺちゃやりだしたので、
危ないな、と思っていたら、やはりゲボゲボ。
人間の方はこういうことにも慣れて、
キャリーの中ににペットシートを2枚敷いて準備万端だったので、
あわてずにすんだが、気分悪い思いをして、コチカかわいそう。。

* * *

家についたら、キャリーに入れたまましばらく待たせた。
柱に切り売り絨毯を巻きつけてから放す。
こちらも準備万端。




 *  *  *  * 

5月2日(月)

夜中。
発作を起こしたかのように、怒った。
私が寝返りを打ったときに、
枕に乗っていたらしいコチカの手を踏んでしまったらしいのだ。
ひたすら謝る私の手を、ウニャウニャ声を上げながら噛み付くコチカ。
口が離れてしまうごとに何度も何度も噛みなおす。
しかしずるずる後ろに下がっていって、
何度か目には、体がベッドから落ちそうになったので支えてやると、
後足が床についたところで、へ?という目をしたのがおかしかった。
コチカはそれで毒気が抜かれたようになって、隣の部屋に行った。


                             いちおう脚の後ろの筋肉も伸びる



 *  *  *  * 

5月4日(水)

夕方を過ぎると、うぉ〜わぉ〜、と言ってうろうろしながら鳴き声を上げる。
私が階下にいるときにはテーブルに椅子に座っているので、
コチカは居場所がないのだ。

2階にあがって行ったので、見に行ってみると、
コチカは私がいつもPCを開ける辺りに正座をし、目に力を込めて私を見ている。
ごめんね、まだ後片付けをしないといけないから、と言い訳をすると、
コチカの目の光が薄れ、ちぇっ、と言った表情になる。
そしてまた、うぉ〜わぉ〜

私が人間としての用(?)が済んだので、
2階に行って座って撫ぜてやると、急に落ち着いて寝そべったので、
PCをあけてバチバチやっていると、に"ゃっ、と不快そうな声をあげ、またどこかへうろうろしに行った。
爪を砥いでみたり、やぐら代わりに窓辺に置いてある脚立に上っては下りてみたり。
天井のあらぬ方向をじーっと見て、うにゃ〜、と言ってみたり。

コチカの落ち着かない原因は、どうもその天井の辺りにあるのでは、
と思うフシもあるのだが。

階下に行って、居間の炬燵に座り、テレビを見ていたら、
そうそうそれそれ、というような素振りでそばへ来て、
私にすりすりし、撫ぜてもらい、やがていつものようにゴロンとなった。
しばらく毛づくろいしてから、私の手首を相手とちょこっと格闘しているうちに、
うとうとしだす。
やれやれ、と思う瞬間である。

* * *

夜中に発作。
そりゃストレスがいろいろあるのはわかるが。。
私が何かしたわけではないと思う。




 *  *  *  * 

5月5日(木)

2時半ごろ。外出するので、
コチカが寝そべっているそばで着替えやらをした後、
部屋を出ようとすると、コチカは後を追って出てきた。
車に乗っていくんだよ、と言うと、コチカは部屋に戻っていったが、
いやな予感がした。

階下の玄関側の部屋を網戸にしてあるのを、
ガムテープを貼るべきかどうか、迷ったが、やめた。
外に出るとコチカの、ぃやぅ〜、という鳴き声が聞こえた。
このときのいや〜な感じ、というのが的中する。

3時間半後、人間が帰ってくると、果たして網戸が猫の肩幅分開いていた。
(何しろ田舎のことで、玄関のドアの鍵は閉めても、道路に面した窓が開いている^^;)
あ、と思い、車を車庫へ入れる間ももどかしく、私だけ先に降りて二階へ行くと、
部屋の入り口の引き戸が、これまた猫の肩幅分、開いている。
脱走したのだ。

通りへ出て、ちゃちゃ!と呼びながら家並みの端まで行くと、いた!
路地を入った奥の石段の真ん中辺で、こちらを見ている。

なんだか夢みたいだった。
子供の頃によく遊んだ石段である。
でもまったく初めての光景に見えた。

夕暮れていて、日中に陽の光を吸い込んだ石段も、
電池切れしたみたいに灰色に沈みかけいている。
その視界の中央に、真っ白い猫が浮かび上がって、
点点と2つある目は、強〜い意思を持ってこちらを見ている。
グレイの石段の中に白い生体だけが、くっきりと浮かび上がっているのだ。
妙に神懸っているように見えるのだが、その神が宿ってそうなものは、
うちの猫、コチカなのだ。
次元錯誤しそうな不思議な気持ち。

すぐにそばに行ったら、逃げるかと思ったが、
コチカにとっても初めての場所らしく、しばらく匂いを嗅ぐのに忙しかったらしい。
階段脇のお地蔵さんの祠のあるちょっとした広い場所に行った切り、動かない。
私は背中を撫ぜながら、コチカの動きに合わせてそれとなく見張りながら、
近所の子供たちを守ってくれてきたお地蔵さんに手を合わせた。

この辺りは、実家での散歩代わりの屋上に迫った山の続きなので、
屋上で嗅ぐ匂いと同じ匂いがするわけで、
その正体が確かめられて、コチカにとっては大きな収穫だったはず。

しばらくすると、夫がリードを持ってきてくれた。
すぐに連れ戻すと印象が悪くなると思い、リードをつけて散策した。
特殊な匂いでもあったのか、顔を何度もこすり付けて、
顔半分が涎だか鼻水でれろれろになった頃、抱っこして家に戻った。

*

恐らく人間が出かけてからすぐくらいに、脱走したのだろうと思う。
その気になるには十分な様子だったから。
だとすると、3時間半は優に外にいたことになる。
それですっかり疲れたのだろう。
台所に入ってくるなり隅っこを陣取り、ぐったりのびてしまった。

* * *

人間の夕食の後、2階に来てコチカをよしよししてやる。
脱走して楽しかった?と言ってやると、コチカは2、3歩後ずさりした。
もう一度言うと、また2、3歩後ずさりする。
言ってることがわかってるの?

* * *

もう今日は十分外を満喫しただろうに、まだ外へ行きたいコチカ。
2階からベランダに出るドアへしきりに誘おうとする。
まったくな。。


風薫る。。



 *  *  *  * 

5月6日(金)

夜中。
2度も噛み付く。
私は何もしていないのに。
きっと夢を見たのだろう、ということに結論付けられた。
タオルを用意しておいて、思う存分噛み付かせてやったらどうなるのだろう。

*

お水を飲んで、しばらくうろうろしていたが、
寝室の引き戸を開けて脱出をした記憶の新しいコチカは、
再度開けて出てみようと何度も試みる。
その辺にある板をいろいろ工夫して立てかけてみても、
どの場合も簡単に開けてしまう。
ものすごい執念を持ったコチカには勝てず。
仕方ないので、気の毒だけど、といいながらコチカにリードをつけて、ベッドに足に結わえる。
それが2時半。
ベッドへもあがれず、ふてくされたコチカはベッドに下で就寝。

* * *

雨降り出し、もうどうにも外へはいけない、と踏んだコチカ。
こうなると心地よさを引き出すには、人間によしよししてもらうほかはないのだろう。
私のすぐそばに来て座り、
立ち上がってトイレに行っても、体操をしても、体操気に入らない様子で、
そのたびに、うわ〜うわ〜、と抗議の声を上げる。

コチカの歌を何度も歌い、今日は特別に、AmagingGraceを3度歌ってやった。

Amazing grace! how sweet the sound
That saved a wretch like me
I once was lost, but now am found
Was blind, but now I see.(賛美歌第2編167番)

この歌は、場合によってはとても慰めになる歌で、
クリスチャンでない私だが、愛唱歌にしている。
コチカは向こう向きに寝そべりながら、両の耳ができる限りこっちを向いている。
救われる気持ちが伝わるのだろうか。




 *  *  *  * 

5月7日(土)

帰京。
東京の家を出るときには、抵抗を見せたのに、
うちへ帰るよ、アスカに会えるよ、と言ってやったら、
神妙な顔つきになって、正座をしたままぼーっと物思いに耽っていたコチカ。
話がわかっているのだろうか。

いちおうキャリーに入れて車に入れた。
どういうわけか、すごくおしっこ臭い。

*

とてもきれいな天気ではあったが、すごい風。
フェリーに乗って30分たたないうちに、船酔いのために嘔吐。
2度も。
最後の最後まで揺れに揺れて、接岸する頃には泡を吹いていた。
呼吸が恐ろしく速く、大丈夫かと心配になった。
船酔いで死ぬなんて話は聞いたことはないが、
高齢になったら血圧が上がるとかなんとか、
どのような支障が出てくるのか、調べておかないと。。

それにしてもどうしてこう、おしっこ臭いのだろう。
漏らしているわけでもないのに。

* * *

しかし、伊良湖岬から高速に乗る頃には、
コチカはご機嫌になって、助手席にきた。

最初、ルーマニアの民俗音楽のCDをかけていた。
これは人間二人のお気に入りで、テンポが速く、
高速を走るには最適な音楽なのだけど、
リアシートの床にいたコチカから、に"ゃ〜、と抗議の声が来たので、

R.フィルクシュニーのピアノとG.ベニャチコヴァーのソプラノで、チェコものの歌曲をかけた。
これが結構気に入ったらしいのだ。
3回くらい繰り返した後、いつものB.ヘンドリックスの黒人霊歌に変えた頃、前に来た。

このようなご機嫌のドライヴを何回か経験させれば、
車酔いもましになるかしら。
また公園に連れていくなど、短距離ドライヴにも行ってないから、
これから帰省するまでに何回か連れて行こうと思う。

* * *

帰宅すると、面白いほどにハッスルして、
うにゃうにゃ言いながら、家中をかけまわっていた。
その最中に私の顔を見ると、外!外行こう!と激しく言い、
またどこかにいそいそと行ってしまう。

久々に外に出ると、緑の草がわさわさ生えて、もうすっかり夏仕様。
コチカは、歩くのももどかしいらしく、リードを引っ張ってずんずん先を急ぐ。
私もつい早歩きから小走りに。
コチカもどんどん走る。
果たしてアスカやミーちゃんの姿が。




 *  *  *  * 

5月8日(日)

夜。
夕食後からずっと私の隣で寝そべっているコチカ。
そう、まさに今の今である。
うにゃん!と起き上がり、こうしてPCに向かっている私に向かっていた。
瞳孔が開き、顔が平べったくなっている。
うにゃ〜んっ、と言いつつ咬む場所を探している。
思わず、私は何もしてないでしょ!と声を荒げてしまったが、
また夢を見たのだろうか。

そういえば、おとといだったか、
冬の雪山で、いろいろな動物が代わる代わる私のそばに寄ってきて、
私の手の中に射精をしていった夢を見た。

……ということは……とつなげるのも短絡的かと思うが、
コチカは夢の中でメス猫と会っていて、
強烈なエネルギーに襲われて目が覚めるのではないかのだろうか。

あるいは、メス猫のそばに寄りたいのに、
けん制して邪魔をするのが夢の中で私であり、
それで目が覚めたときにそばにいる私に向かっているのではないか、という気がしなくもない。

*

などと考えていたら、一旦落ち着いていたコチカがまたも、うにゃんっ、と目を覚ました。
どうした?と声をかけたら、果敢に向かってきた。
さっきの考えが頭にあったので、
ちょうど着ていたトレーナーの袖を伸ばして、噛ませてやった。

なんでやらせとくの?
ボクはコチカが噛み付き猫になるの反対だからね、と夫が言っているが、
でもなんでも試してみなければわからないではないか。

コチカは手首辺りに噛み付きながら、腕をまたごうとする。
しかし、跨ぎ加減(?)が思うのと違うのか、すぐ足をはずしてしまう。
でもまた何度も跨ごうとする。
なので体を低くしてやったら、左足で跨いだものの、右足も同じ方向にきてしまった。
体を抱き上げて、ペニスがエレクトしているのかどうか、見てみたがそうでもない。

そんなこんなで発作を起こしている間は、かなり長かった。
目が据わり、顔の平べったいコチカは、全然いつものコチカと違う。
完全にあっちへ行ってしまっているように見えたので、

何度か名前を呼び、大丈夫?私よ、と声をかけた。
するとゆるやかに落ち着いてきたらしく、体を横たえようとしたけれど、
体に触ろうとすると、やはり、うにゃん!とくる。

少々悲しくなってきて、コチカを抱き上げ、
大声でコチカコチカと連発し、どこへ行ったの?戻っておいで、
と言ってやったら、しばらくおとなしく抱かれていて、そしてなんとなく降りていき、
また体を横たえた。

しばらく静かにしておいてやろうと思い、私はほかの事を静かにした。
それからしばらくすると、コチカはまったくいつものコチカに戻り、
廊下へ出て行ったり、私がトイレに入っているところに自分も入ってきて、
足に体を擦り付けたりした。
ほっ。

去勢すべきなのかなあ。。




 *  *  *  * 

5月10日(火)

夕方の散歩。

小柄でスピッツを細長く優しくしたような感じのワンコとの遭遇。
昨日も会ったのだが、何度も何度もコチカを振り返りながら行ってしまった。
とても可愛い印象だったので、今日は声をかけてみよう、と思っていると、
飼い主の若い女性が、あらあ、真っ白い猫ちゃん、と言ったので、
真っ白いワンちゃん、とお返しした。

ちなつ、という名前。
まだ1歳。

尻尾をぺんぺん振り、人にも慣れている。
頬を触ってみると、ふっかふっかの毛!
コチカに興味があるらしいので、
コチカを抱っこして近づけてみたら、
飼い主さんもちなつちゃんをそっと押さえた。
目出度く鼻ツンツンをした。

コチカは少々はびびっているものの、あからさまに警戒していない。
ちなつちゃんは、きっと性格の優しい犬なのだろう。

* * *

なんとなくおとといの発作の後からしおらしいコチカ。
自分でもまずいことをしてしまった、と思っているのだろうか。
この辺の呼吸具合というか体温が、なんとも繊細に伝わってきて、
コチカの精神がぱーっと解放されてないらしいところに、私自身はストレスを感じる。




 *  *  *  * 

5月11日(水)

夜中。
私の枕元で寝ていたコチカ。
私が寝入りばなに、カクッと動いたのがいけなかったのか、
うにゃ〜ん!と発作が始まった。

真っ黒な目をまん丸に開いて、私の手をじっと見ている。
そして適当なタイミングを計って、噛み付いてくる。
でも、いつものように果敢に向かってくる、というわけではなかった。

押さえながらも、でもとめられない、という感じ。
布団から降りて、丸く座りながら、手を捜している。
なんで手なのか。

いったいコチカはどうなってしまっているのだろう。
一見、顔つきが変わってしまっていて、
人間がいない世界に行っているように見えるのだが。。

しばらくは私に向かいつ戻りつしていたが、
やがて収まってきたのか、また布団の上に来た。

私の顔に向かって座り、じっと考え事をしているような。
もしも顔を狙われたら怖い、という気持ちがあったので、
目を合わせないようにして、顔をコチカの方向を避けて目を閉じた。

コチカは急に気づいたように、手をぺろぺろ舐め、
横になって眠ってしまった。
やれやれ。

* * *

遅くに帰宅したので、コチカの散歩はおざなりに。。

夕食後、また発作。
寝そべるコチカからわずかに(40cmほど)距離を置いたところで、
PCをばちばちやっていたのがいけなかったのか、うにゃん、と来た。

コチカはすぐそばにいない私のどこを噛み付こうか、
と探しているようだった。
一番近いところといえば、足であり、足首である。
コチカの体が動くと、夫が、コチカ!とけん制した。

私はウンチの転がっているのを見つけた。
あら、コチカ、これ何これ、いいの?と何回か言うと、
コチカは座り込み、そして元の形に丸くなった。

いったいどういうことがコチカの中で起きているのか。




 *  *  *  * 

5月12日(木)

昼間。
また発作。
居間でお茶を飲んでいたら、寝ていたコチカが、うにゃん!と来た。

私は何にもしていないので、それなり対抗してやったら、
真っ黒な目で手を狙おう、とするものの、
自分がどうなっているかがわかっているような様子だった。

これまではある程度、噛ませてやっていたが、
やってはいけないこと、としてけん制してみようと思う。

あーいろいろ考えてしまうこと。。




 *  *  *  * 

5月14日(土)

コチカの発情も収まったのだろうか。
静かな夜中だった。

* * *

私が少々調子を崩しているせいか。
横になっていると、通りがかりにコチカは真っ黒な目をして、
私を覗き込んでいく。




 *  *  *  * 

5月15日(日)

人間二人が夕方に帰宅したとき、
日曜日だから郵便も新聞も来ないので、ポストを開けなかった。
玄関の鍵を開け、靴を脱いでコートを脱ぎ……といつもの通りやっているのに、
コチカはこない。

2階ででも寝てるのかな、と思いつつ台所でごそごそやっていると、
居間とのしきりになっているカーテンの向こうから、にゃー!!!、と
強い自己主張を含んだ叫び声があがった。

なんだ、そこにいたの、ちゃちゃ!と呼んでも、
カーテンのすぐ向こうから、にゃー!!!

なんなのどうしたの?とカーテンを開けると、
誰、あんたは?といわんばかりのまん丸真っ黒な目で見上げている。

なんで?

などと思っているうちに、夫がどたどたとやってきた。
なんと、コチカは体が引けている。
だ、誰?誰?という目をして、私を見るので、
夫の名前を呼び、なーんでわからないの、と言ってやった。
コチカは私さえも半信半疑な目で見ている。

コチカは、人間がポストを開ける音を聞いて、
あ、帰ってきた、と玄関に走り出てくるのは知っている。
が、それがないと、同居人だと信じられない、っていうの?

犬だったら、うんと向こうの角を曲がった辺りで、もう察しがついてうろうろしだすのに、
猫ってカンが悪いのだろうか。
それともコチカがパーなのか。
それとも、いつもの場所が必要なのと同じように、人が帰ってくる気配にも、
まったくいつもと変わらないのがいいのだろうか。




 *  *  *  * 

5月16日(月)

朝の散歩。
春一番みたいな強い風に、強い日差し。
塵が空中をキラキラ光って舞っている。
妙に季節感のない今日。

十字路の駐車場に行くと、初めて会うおばあさんが、
割烹着を着、頭を日本手ぬぐいで被い、手袋をしてゴミ袋をいっぱい持っている。

アパートと隣接する住宅との間には、どくだみが鬱蒼とはびこっていたのが、
きれいになくなっている。
へ〜、と見ていると、おばあさんと目が合い、挨拶をした。

隣の住民なんだけど、汚いのでどくだみなども全部取ってしまう、とのこと。
田舎ではドクダミをビニルハウスの中で栽培して、お風呂に入れたりお茶を飲んだりする、
と、ぺったり地べたに座りながら、話してくれた。

どこかで聞いたことのある柔らかなイントネーションの田舎言葉が、
とても耳に心地よかったので、もっと話を聞いていたい、と思い、ドクダミを抜くのを少々手伝った。

コチカはおばあさんなのに、おびえている。
うちもお風呂に入れようと思い、その分だけ家に置きに行き、また戻ってきた。
アパートのベランダのフェンスにリードを引っ掛けておいたコチカは、
背丈のよく伸びたどくだみの中にすっぽりと入ってしまい、顔だけだしている。
濃い緑の葉の海に、コチカの頭がぽこっと真っ白。
そばでは頭を手ぬぐいで包んだおばあさんが座りながら、ドクダミを引いている。

なーんか夢を見ているみたい……と思う思考がなぜか危なく感じられるほど、
非日常的な光景で、あ、カメラ忘れて残念!とわざわざ思いなおした。




 *  *  *  * 

5月17日(火)

十字路のアパート横の、いつもコチカがトイレスタイルを触発してくれる枯葉が、
きれ〜いに片付けられてしまっている。

あれ?ときょとんとしているコチカ。
私もあーあ、という感じ。
すっきりきれいになったはいいけれど、ここには東京では見ることのできない、
山間部に生える、変わったゆりが生えていたのだ。
クンシランのように、中央から順々に新しい長い葉が生えてきていて、
夏になったら、暗いオレンジの花が咲くのを楽しみにしていたのに。。

あのおばあさんは全然気づかずに、抜いてしまったのだろうか。
山から来た人ならわかりそうなものだけど。。

アパートまわりのドクダミだって、
水辺のひんやりした空気をかもし出していて、
都会のコンクリートに暖められた煤けた空気を、わずかでも浄化してくれそうに見えるのに。
茎が赤く濃い緑の葉は、人の体を整える要素を持った賢い花なのだ。

その上、清楚な真っ白な花を咲かせる。
手折れば手についた草の液体が臭うし、鬱蒼とした感じがまがまがしく映るかもしれないけれど、
こんな汚い都会でも、ひるむことなく気高さを内に秘め、薄黄緑がかった白い十字架を咲かせるのを見ると、
気持ちが癒されるのを感じるし、干して煎じて飲んだりしなくても、なにか鋭気を養われるような気がするのに。
ドクダミとか言うからいけないのだ。
別名の「十字架草」といえばよい。

それでもなんでもとにかく雑草だから取り除いてしまうのだ、
という強い意思は、田舎できれいな空気の中で育った人の持つ剛健さというか逞しさなのだろう。
都会に棲んでなよなよになっている私にはついてけないものが。。




 *  *  *  * 

5月18日(水)

朝の散歩。
駐車場のアパートのベランダに、恋する彼女の匂いが。
外側からベランダフェンスのわずかな隙間に鼻を押し付けて匂いを嗅ぎ、
切なそうな声を上げるコチカ。
お尻を向けてマーキングをしてみたり、なんとなく丸くすわってみたり。
しかしそこは、椿の木があるところなので、
葉の茂ってきた枝がコチカの頭を撫ぜる。
風が強いものだから、撫ぜるというよりは、ぺんぺんはたいているみたい。
うっとうしそうに目をしばたくコチカ。
もう行こうよ〜、の再三の声に、しぶしぶ腰をあげて、家路へ。

* * *

昨日、外に繋いでおいたら、また体に黒く小さな虫が数匹ついていたので、
今日の遅い午前、ユニ・チャーム ペットケア薬用ノミ・ダニケアスポット投薬。

4月8日につけたときには、ほとんど痒がらなかったが、今回は少々痒いようだ。
気温と関係あるのかな。
今夜が心配。

* * *

夕方の散歩。
濃い灰色の雲が垂れ込めたまま、夕日に染まっていて、
黒っぽいオレンジのフィルターを通して見ているような通り。
幻滅してしまいそうに汚れた感じ。
ものすごい風だし、妙な雰囲気。

*

隣のお宅から恋する彼女の匂いがするのか、門の下の隙間に鼻を押し付けている。
中を見てみると、車の上にタロウとアスカ。

コチカからは姿が見えないからだろう、そのまま通り過ぎる。
枯葉がなくなってつまらなくなった十字路の駐車場をしばらくくんくんして、
その向かいの冬の間、アスカがお世話になっているお宅に吸い寄せられていく。
アスカいないかな、と思っているのである。
塀の上や塀にかかっている木の枝などを丹念に見ている。
うちの隣のお宅にいたのにい。




 *  *  *  * 

5月20日(金)

結局、昨日のダニよけ薬の副作用はなし。万歳!

* * *

夕方の散歩。
外〜外〜の声に、ご飯を食べてから、という私。
何か口につけていかないと、コチカは食べられそうな草をばりばり食べるからである。
猫草ならいいのだが、緑と白のストライプになっている草がそこそこ食べられるらしく、
硬いくせに、無理に食べようとするのだ。
コチカのおなかに悪いばかりではなく、
わざわざ植えてある花壇の草なので、食べてしまってはちょっとまずいし。

「ご飯食べたらお外行く」
と何回言っただろうか。

軽く50回は言っていると思う。
言い続けているうちに、機械的に言葉を口にしている、と気がついた。
そこで心を改めて(?)、コチカの体を考えて言うのだという気持ちを込めて、
「ご飯食べたらお外行こう。ご飯食べよ」
とようく落ち着いて言ったら、コチカは、あれ、なんか雰囲気変わったぞ、
というような顔つきでしばらく座っていたが、おもむろに立ち上がって、
ご飯のお皿に行き、少々食べた。
よしよし。
そうしたら玄関に出た頃には、糖分が少しくらいは体にまわって、
やたらな空腹を感じることもないだろう。

それにしても。
真心込めてものを言う、とはこういうことか、
とまたもやコチカに教えられた。




 *  *  *  * 

5月21日(土)

わずかだが地震がきた。
ごん!という感じで、ほんの一瞬である。

居間で私の横に寝そべっていたコチカは、
うにゃ!と頭を持ち上げ、私をにらみつけた。

なるほどこういう刺激が、コチカの感情に影響するのだな。
と思った私は余裕で、私じゃないよ、と言った。
それでもコチカは手を狙って向かってきて、噛み付きやすいところを探そうとする。

私は抱っこして、コチカ、地震よ、地震、と何度も言った。
「地震」という言葉を覚えてほしいから。

猛っているのに、ぎゅーっと抱っこされて、
コチカは毒気を抜かれたか、下に下ろしたら、
しばらくぼーっとして、それから元通りに寝そべった。




 *  *  *  * 

5月22日(日)

夜中。
夫ががばっと寝返りを打ったのが、コチカの気に障ったらしい。
うにゃ、と頭を起こしたが、コチカは私の手を抱いているので、
私はじっとしていた。
コチカは、今のは私じゃないな、と考えている様子。
そうそう。
そのようにしてうまい判断をしてね、と祈る気持ちの私。
やがてコチカは頭を置いた。
私は手をそうっとどかして、コチカを撫ぜてみた。
コチカは何にも言わなかった。

昨日の午後といい、今のことといい、ちょっとはわかったかな???

* * *

また脱走。
見つけたのが早かったので、まだ屋根のひさしにいた。
フェンスを乗り越えて、そろそろ屋根を歩き、捕獲。
やれやれ。

私は高所恐怖症なのだけど、捕獲しにいくぞ、というときには、
勇気が出るというか、怖いなどとはひとつも思わない。
しかし、無事コチカを抱っこして、いざ戻る、という段になると、
げー、なんちゅうこっちゃ!と心臓がばくばくしてくる。
我ながら、不思議な心情ではある。

* * *

人間が遅くに帰宅したので、遅くに散歩。
10時も過ぎると、他の猫もお休み中で何の匂いもしないのだろうか、
10分足らずで戻ってくる。

* * *

↑まで書いて、マース君のページを書いている最中、
横に寝そべっているコチカの身体に太ももが触れると、
コチカはまたしても、うにゃ!と抗議の声を上げた。
噛み付きに来るか、と思い、ごめんねごめんね、を連発すると、
なんとコチカは理解を示し、全然噛み付く気配もなかった。
ふむ。
賢い猫だこと。。




 *  *  *  * 

5月24日(火)

どういうわけか、ご飯をたくさん残していて、午後にかけてぼちぼち食べている。

夕方の散歩。
さあ、行こう、と外に出、
隣のお宅でアスカの匂いをむさぼっていると、雨がポチポチあたってきた。
雨だよ、と言っているうちにも、バラバラバラと本降りに。
コチカを抱き上げ、玄関に急ぐ。
コチカもこりゃまずい、と思ったかどうか、家に入れても文句を言わない。
やっぱり水気は嫌いなのね。




 *  *  *  * 

5月25日(水)

隣のお宅にアスカがいて、門の下の隙間で寝転がって触れ合う。
真っ黒け。

チェリーが夏の装いに。
今までよりも短く。
ベルベットの触り心地。

PCの音がうるさかったのか、うにゃ!と声を上げたが、
少々(40cmばかり)離れたところにいたこともあって無視したら、
それで収まった。




 *  *  *  * 

5月26日(木)

夜中。

夢を見たのだろうか。
うにゃ、と声を漏らしたと思ったら、
手のまわりを柔らかな毛が、ほわほわと触った。
私の手をどうやって噛もうか、くんくん匂いを嗅いでいるのだ、と思ったが、
私の手は布団のふちに当てられていて、コチカには触っていなかったし、
人間が誰も動いた様子もなかったので、そっと手を動かしてみた。
すると、コチカは少々ひるんで、後ろに下がり、丸く座った。
そしてまた来るかと思ったら、じっとしている。
顔はこちらに向けられているが、暗くて見えない。
でもそのうちに頭が動き、横顔が見えた。
どうやら気持ちが収まったようである。
それからさらにしばらくたってから、再び布団の上に来て、
私の枕に手をかけ、寝る体勢に入った。

私はそれからいろいろ考えた。
コチカはコチカなりに考えていて、ひょっとして私のせいばかりでもない、
と思うようになっているのかも知れない。
ならば噛み付くのは間違っている、とも思っているのかも知れない。

* * *

夜遅くに帰宅した私に、ぺったりくっつくようにして座るコチカ。
夫が言うには、ずっとやーやー鳴いていたのだそうだ。

コチカは私が二階で着替える間もずっとそばに来ていて、
洋服をたたむのに座っていた私に、自分も横になろう、としたタイミングで、
私がもう下へ行くよ、と声をかけたので、体を畳につける寸前で、
もう一度起き上がり、今一度私にすりすりをして、引き戸のところに行き、
私を待つ。

言葉を理解し、私の動きとシンクロしていて、なんとも切なくなってしまった。

くんくん嗅ぐ
気になる匂いだと、こんな顔をする↑恐っ!



 *  *  *  * 

5月27日(金)

朝から気分がすぐれず、散歩も見送りに。。
コチカも私のそばで寝そべったまま、起きなかったし。

* * *

毛替わりの季節で毛が抜けたせいか、首輪がごそごそになっている。
体もすごくやせたように見える。
体重を量ってみると、3.8キロ。
一番重かった4.4キロからすると、600gも落ちている。
うちに来たばかり頃のコチカが750gくらいだったから、
子猫1匹分、やせたのだ。
大丈夫だよねえ。。




 *  *  *  * 

5月28日(土)

また脱走。
2階の寝室から。
今朝(といっても遅い午前)雨戸を開けたとき、開かないかどうか、ちゃんと確かめたのに。。

気づくのが少々遅かったな、と思いつつも屋根に出てみる。
コチカの気配さえない。
下から、大家さんの、また逃げたの?という声が聞こえる。
もうベテランになったのですぐに逃げられちゃうんですよ、と夫が応対している。

夫と家々の向こうの通りへ出てみた。
すると、うちの駐車場側のお隣の裏手にあたるお宅の裏庭にいた。

ピンポンを押して、わけを言い、入らせていただこうと思ったが、
おばあさんは具合が悪くお休みだったそうで、
おばあさんが出てきてから見にいくと、塀の上から……塀に上った!……周りを見渡しているところで、
時間の問題で向こうへ行くな、と思い、お礼を言って、うちの前の通りへ戻ってきた。

コチカのいそうなあたりのお宅の裏方面を順々に見て歩く。
夫も同じようなことをしている。
何回か目には、夫婦してよそのお宅を丹念に覗いて歩いているのだ、と自覚。
こりゃいかん、と脱力しながら笑いあった。
それでもめげずに、通りをうろうろしていると、
コチカがうちの駐車場と隣を隔てる塀の上にきた!
コチカはそこからは高すぎて降りられないはず。

おっかえり〜と声をかけると、あわてる風でもなく、
すぐそばの物置の屋根の匂いなぞを嗅いでいる。
私が近づくと、つかまえられると思ったか、塀を逆向きに歩き出した。

ここで捕まえなければどうする?と私は車のボンネットに乗り、
塀にあがって、コチカを追いかけた。
うちのお風呂の樋の辺り(こないだコチカがぶら下がっていたところだ)を通り越し、
お隣の家の居間の窓辺りで、コチカを捕獲。

抱っこして戻ったはいいけれど、さあて、今度は下を見る番である。
うわ〜〜〜〜〜〜〜〜
塀の上に立っていると高いのだ。
しかも片手にはコチカを抱いている。
あー夫よ、早く来て。。
とじわりと涙が出そうになるのをこらえつつ、舌のカスタネットを大きくならして(私たちの合図の仕方)夫を呼んだ。
が、こない。
また向こうの通りへ行ったのだろう。
待つことしばし。
私の合図に駆けてきた夫はニヤニヤしながら、手を差し出したが、微妙に届かない。
すぐそばに物置があるので、うまく座れず、コチカを渡せないのだ。
うわーん!!!……とかなんとかやっているうちに、なんとか夫に手渡し、家に入った。
やれやれ。

コチカは額をすりむいている。
有刺鉄線で怪我でもしたのだろうか。
そんなもん、この界隈にあったかな。

* * *

夕方。
人間は8時ごろ帰宅。
コチカどうしてるかね、などといいながら帰ってきて、
駐車場の後ろにあたる洗面台の窓を見ると、窓が微妙にずれている。
歯磨きをする際には窓を閉めるが、コチカのためにいつも開けておくのを、
夫がときどき忘れるのだ。
また窓を開け忘れたね、まさかあれは網戸が開いてるんじゃないよね、
と言いながら門に向かってきたら、夫が、あれコチカじゃん!と言う。

なんとまた脱走したのだ。
洗面台の網戸はコチカが開けたのだった。

コチカは隣のアスカのいるお宅の門の前に座っていた。
アスカと見合っていたようだ。
私はコチカが逃げないように、ご飯しない?と、とにこやかに笑いつつ近づいていった。
コチカは逃げない。
しかし私が体を触ったら途端にやばい、つかまる!とあわてた様子を見せた。

ちょうどこれからアスカと鼻つんつんをしようとするところらしかったので、
私は尻尾をつかんだままで、やらせた。
そのまま門の中へ入ろうとするのか、と思ったら、そうでもない。
もしかして、さっきからずっとここにこうしているのだろうか。
ここから先は入れないもの、と思っているのだろうか???

まあとにかく、うちへ連れて帰ってご飯をやった。
コチカは黙々と食べていたが、食べ終わると、また洗面台の網戸を引っかいてみている。
私がトイレに行くとついてきて、玄関の三和土へべったりと伸びてしまった。
額の傷が大きくなっている。
耳の後ろにも血がついている。
きっと誰かとやりあったのに違いない。
右の後ろ足には、草の色だろうか、緑色の何かがいっぱいついている。

いったいいつから外にいたのだろう。
夕方には、近所の人々も目撃したのだろうか。
明日聞いてみよう。




 *  *  *  * 

5月29日(日)

朝の散歩のとき、昨日のことを聞かなくてはと思っていたが、誰にも会わなかった。

ところが夕方、あーあ。。の顛末を聞いた。
チェリーんちの奥さんの話である。

コチカが歩いている、というので、チャコちゃんの奥さんと捕まえた。
しかし出かけている私の家のどこも開いておらず、入れようもない。
では、ひもで結わえておこう、と紐を持ってきたら、
それまでおとなしかったコチカが一発豹変!
諸手を上げて、はgh〜〜〜〜〜〜〜〜!!!とやったのだそうだ。
こりゃ怖い、たまらんわい、とみんな逃げ出し、
うちの大家さんも、自分は猫に噛まれる体質だから、
と辞退して、結局、おなかすいたら帰っていくよ、と放っておかれた。

そうしてご飯の時間になったら、コチカは近所のノラちゃんたちを追い散らした。
ほとんどの猫は、高い塀の上に逃げた。
コチカが高いところには上れない、と知っているのだろう。
しかしミルボーのようなコチカをよく知らない猫は、ただ走って逃げたので、コチカは追いかけた。
その速いこと速いこと。
コチカ足が悪い、という頭でいるから、
それはそれは意外な展開で、びっくり仰天だったのだそうだ。

チェリーんちのペッタンはおっとりした性質なので、
そっと伺っているだけなのに、コチカは後ろからつかみかかったのだそうだ。

幸い、ペッタンを怪我をさせたわけではなかった。
少々毛が抜けただけ、だったそうだ。。
毛が抜けただけ+_+;??
んも〜なんちゅうことをしてくれるっちゅうん。。

そして、お怪我はありませんでしたか、とチェリーの奥さんに聞いたら、
うん、私は大丈夫だった、と言った。
私は?ってどういう意味だろう。
明日はチャコちゃんの奥さんに聞いてみなくては。。

*

それにしても、去勢のことが頭をよぎる。
他の猫たちに危害を加えることなく、交通事故に遭わない、
という保障があれば、いつだって外に出してやりたいのだ。
去勢した方がいいのだろうか。
でもそれで勢いがなくなって、あまり運動しなくなったら???

チェリーの奥さんは、去勢しても時期が来たら、
やはり出かけて帰ってこなくなることもあるから、
運動しなくなる、ってことはないと思う、と言っていたが。

まあ、そうなのかも知れない。。
今日、網戸を固定する器具(なんというものか)を買ってきたが、
やはり、猫らしさを保つには、去勢してやることが一番なのかも。。

でも2、3日でも帰ってこなかったら、
コチカはおしっこができない障害を持っているので、
それは困る。危ない。
やっぱりだめじゃん。。


額に月形の傷。
耳の中と、脇の下にも切り傷が。。
やっぱり誰かとケンカしたのか???



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