2005年6月

~~~ミルク色のコチカ~~~


奮闘記 -49-



ブッシュでまどろむ


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6/7 5/28の大脱走についてチャコちゃんの奥さんに聞く 6/13 複雑な感情 6/16 毛玉を大量に嘔吐
 6/18・19 泡を吹く? 6/22 また発作 6/23 耳をよく掻く 6/26 腰から下、左右の毛の舐め方が違う?
6/27 ノミ・ダニケアスポット/心優しいコチカ 6/28 ブッシュへ行きたい〜の申告

6月1日(水)

夜中。
うにゃ!と声が上がり、コチカは頭を上げているようだったが、
私には向かってこないで、じっとそのままの体勢でいた。
30秒ほどしてから、頭を元に位置に戻した。
えらいえらい。

* * *

朝の散歩。
十字路のアパートの角の部屋のベランダから、
あ〜、と声がする。
飛んでいくコチカ。
フェンスの中を覗くと、アスカが丸くなって寝ている。

しばらくまわりをうろうろしてから、またその辺を散策。
するとまたしても、あ〜、あ〜、とアスカの声。
もしかして呼んでいるのでは、と思えるくらい、はっきり意思のある声なのだが、
行ってみてフェンスの中を覗くと、頭を下につけて寝ているのである。
待っている風でも全然ない。
わかんないなあもう。




 *  *  *  * 

6月5日(日)

猫と人間、互いのノルマを果たしているものの、
それぞれがそれぞれにしている。
とてもクールで自然な関係。
こんな生活してみたい、と遠い昔に思ったことがあるような。
知らないうちに実現できてるなんてなんか不思議。
ふふふ、生きとくものね、って感じ。




 *  *  *  * 



枯葉をかいて
奇妙な格好で用を足そうとするコチカ。
何回見ても変↑タッチ

6月6日(月)

まさに初夏のさわやかな1日。
朝は8時に散歩に出た。
もはや首筋にじりじりとくる陽の光。
あー夏が思いやられる。

嘔吐。
消化の悪い、白と緑のストライプの草を食べたからである。

* * *

夕方。
窓を開け放った寝室の窓から、乾いた風が吹き抜けていく。
洗濯物をたたんでいる私の横で、
コチカも寝そべるでもなく、猫の正座を少々くずしたまま、
風に吹かれている。
平和な午後である。

* * *

夕方の散歩。
夏のファッションになったチェリーに挨拶をしていると、
アスカの黒い姿が視界に入った。
いきなり走り出すコチカ。
引っ張られていく私。

チャコちゃんちの隣のアパートの植え込み。
アスカは竹で組んだフェンスの匂いをくんくんしている。
そこへコチカが来た。
アスカは、お尻をかーっと上げたポーズのままでいる。
お尻の穴が丸見え。
いったいどういうつもりだろうと思うのだが、コチカはそれを眺めた後、
アスカが匂いを嗅いだ竹のフェンスにまず近づき、くんくんした。
それから、お饅頭顔で座っているアスカに、じわりじわり、と近づいていく。
しかし、あと30cmというところで足が留まってしまい、先に進めない。
ほらコチカ、がんばれ!今日は塀でもないし、門もないのだから、
と心の中で声援を送るのだが、まったく効き目なし。
業を煮やしたかのように、アスカがまた走り出した。
お尻をもこもこさせたすり足。
どうも思わせぶっているように見えるのだがなあ。。
当然コチカは追いかける。
私も引っ張られて走る。
アスカはうちの隣の門のあるお宅の庭に入ってしまった。
これでまたいつもの悶々が始まるのである。


チェリー:去年より短くカット


 *  *  *  * 

6月7日(火)

明け方に発作。
私の手に向かってきたが、手をどけると、
畳の上に丸く座り、耐え、またしても向かってきたので、
私が手で払う振りをすると、grrrrrrrrr、と言って寝室を出て行った。

5月28日の大脱走について、チャコちゃんちの奥さんに聞いた。

チェリーんちの奥さんにも抱かれてたけど、
おとなしいのねえ、うちのチャコなんか全然だめだけど、と言われた。

でもしばらくの間繋いでおこうとして持ってきたヒモを見せたら、怒ったのだ。
抱っこしているときに、コチカを怒らせたら、大変に危ない。
感情に任せて容赦なく爪を立てるから。
爪を立ててはいけない、と自制するのはご飯をくれる私に対してだけである。

結局話を総合すると、一番恐れていた、爪を立てられて怪我をする、
ということはなかったようである。
他のネコたちにも被害はなかったようだし。
やれやれ。

私が思うに、チャコちゃんちの奥さんにしても、チェリーんちの奥さんにしても、
動物の心がわかっているということプラス、朗らかながら優しいトーンで静かに話す。
それがコチカが平気で抱かせる理由なのだろうと思う。

他のネコたち……ノラ猫のタロウ、ニャオン、アスカにしても、
私がそばに行っても逃げないし、私が座るとなんとなく近寄ってくる。
はやり、私も安全パイとして認められているのだと思う。

ただ、ペッタンはそばへ寄らないな。
彼はきっとコチカを気味悪い存在だと思っていて、
そのコチカと一緒にいる私も、人間としては変わった種類、とみなしている……ような気がする。

* * *

ミルキーんちの奥さんに会った。
コチカが脱走したときに、ミルキーとやりあったことを話した。
ミルキーが噛み付いたと知って、奥さんは、あらあごめんなさいね、と言っていたが、
いえいえ、ネコ同士のことなので。。

奥さんは、最近ご飯を食べなくて、と言っていた。
いろいろ種類を変えてやるのだが、食べないのだそうだ。
コチカも同じ。
やはり季節の問題なのだろう。
大丈夫ですよ、と私は言った。

* * *

夕方の散歩。
すぐに外出しなければならない私は、散歩しながら焦っていた。
いつもの3分の1くらい歩いたところで、カツオブシカツオブシ、と唱え始め、
コチカが、まーだだよ、と言いたそうなそぶりを見せるので、
出かけないといけない旨を、得々と言ってみると、
コチカはじーっと私の目を見て、ふーん、という顔をして、
家に向かって歩き始めた。
ありがとう、コチカ!




 *  *  *  * 

6月8日(水)

下の牙(?)が長すぎるように思うのだが、いいのだろうか。
このあいだ、私がトイレに入っていると、
例によってコチカがドアを引っかくので細く開けてやったら、
前足と顔でよいしょ、とドアを開け、私のまん前に座り、あ、の口をした。
で、何を言うのかと思って待っているのだけれど、そのままの口でいる。
下顎から上を向いた牙が鋭利に尖っている。
長いんじゃないのか、と思う間にも刻々と時間がたっていっている。
コチカは私の目を見たまま、動かない。
私は恐くなってきて、ちゃちゃ!と声をかけた。
さらにしばらくそのままでいて、やがて、ぺろぺろと舌なめずりをした。
そして、顔を下向けて胸のあたりを数回舐めると、
また顔を上げ、私と目を合わせ、ぱっかー!!!とあくびをした。
目が白目になり、耳が後ろに下がり、口を裏返りそうに大きく開けて。
ったくなーもう。。
びっくりするでしょ。
出ようとしていたあくびがなかなか出なくて、
でもやっぱりあくびは出そうだったので、コチカは待っていた、ということらしい。
そんなタイミングってあるのね。




 *  *  *  * 

6月9日(木)

朝の散歩。
お隣の植え込みの前を歩いているときに、ゴミ収集車が来た。
コチカは植え込みの下に逃げ込んでしまった。
私はコチカがそれ以上中に入らないように、リードを短く持ちながら、
植え込みに背をくっつけるようにして、立つしかなかった。

ごみ収集のおじさんたちは、私のことなど全く眼中にない様子で作業をしていた、
と思っていたが、作業が終わり、先に行く車を追うようにして歩いていく際に、
一人が植え込みの下を覗き込み、なんだいネコかい!と言った。

不思議に思うのが普通だと思う。
大人の女性が、植え込みにぴったりくっついて立たされ坊主をしているのだから。

* * *

チェリーが出てきたので、挨拶をさせた。
奥さんが見ていて、コチカの慣れた様子に、うちのぺー(ペッタン)よりも慣れてるわ、と言った。
ペッタンはチェリーがそばに来ると、うぇー!!!ととりあえず牽制するのだそうだ。




 *  *  *  * 

6月10日(金)

今日当たりから入梅かと思いきや、今日の雨は台風の影響だということ。
ヤな季節がやってきた。。

朝も夕方も雨でお散歩はお預け。
うぉ〜、と凄みを持たせながらも弱々しいのは、
ダメ元でもいちおう言ってはみる、というつもり?

最近は夫が帰ってきても迎えにも行かなくなってきていたが、
珍しく出ていって、意味ありげ〜な目を夫を見上げたのだそうだ。
がばいぞうなゴヂガ。。




 *  *  *  * 

6月11日(土)

ようやく晴れた今朝、私が寝ている間に起きた夫が、
コチカを散歩に連れていってくれていた。
40分ほどもうろうろしたのだそうだ。
私が行くよりも夫の方が断然時間が長い。
コチカは土日の散歩を嬉しく思っているのだろうな。

* * *

夜遅くに帰宅した人間二人。
お風呂に入る前にコチカを散歩に連れていこうと話は決まっている。
しかし、その前にご飯をやった。
コチカが一心不乱にむさぼりついている間に、私は着替えがすんでくつろぎモードに。
返事が返らないのはわかっていながら、
いつものように、今日一日どうしてた?などと、コチカに話しかける。

そうこうしているうちに、夫の着替えが終わり、
さ、コチカ行こう!と誘うのだが、
しばらく私の言葉に耳を傾けていたコチカは私を振り返り、
近寄ってきながら、ぅや〜、となにやら複雑な表情。

○〜○○(夫の呼び名)と行っておいで、というと、
ん、わかった、という表情+タイミングで、いそいそと廊下へ出て行った。

今年の7月で4歳になるコチカは、人間の年齢に換算すると40歳ほど。
人間ならますますものがわかってきて、感受性が高まってくる年頃であるが、
ネコもそうなのかなあ。。

これからさらに馴れ合っていくのだろうが、
どうしたって人間よりも早く生を終えるのだ、と思うと、
やがて置き去りにされる日を憂いてしまう。。




 *  *  *  * 

6月13日(月)

朝の散歩。
いつも犬をどこかに連れて行き、置いてきて、
リードだけ持って歩いていることがある。

今朝もその帰り道に行き会った。
コチカちゃん、とか声をかけてくれるのだが、
とても優しい感じの女性なのに、コチカはリードをいっぱいに引っ張って警戒している。

そのうちに、チェリーとまー君が出てきた。
私がチェリー、おはよう、まー君、おはよう!と言ったら、
人見知りのまー君が、尻尾を振って、わぉぉぉぉん、と咆えたので嬉しかった。

チェリーはそのリードを持った女性が好きなのだろう。
おはよう!と女性に向かってきて、女性もチェリーちゃん!と寄り合った、そのときである。
思いがけず、コチカが背中を思い切りアーチ型にして、は〜〜〜〜〜〜〜〜!!!とやったのだ。

チェリーの奥さんが、あら、コチカちゃん怒ってる、といった。
私は、チェリーがよその人に大喜びで近寄っていったので、
やきもち焼いたんでしょうか、と言ってみた。
女性は、いろいろな感情がありますねえ、
と優しく笑いながら、急いでいたのか、さっさと行ってしまった。

それにしてもよくわからないコチカの感情ではある。
いったい、チェリーをどのように思っているのだか。。




 *  *  *  * 

6月14日(火)

今日はいろんな人に声をかけられた。
初めて会う人ばかりである。
最初に会った年配の奥さんには、障害の話を聞いてもらった。
あらあ、それでひもをつけてお散歩を、それは幸せなこと・・どうも、ありがとうございました・・
と感激されお礼を言ってくれた。

2番目は、二人連れのおじさんが、白い犬なんだね、と冗談ともつかないことを言って通り過ぎていった。

3番目は、自転車を止め、わざわざ方向転換しながら、うちにも13匹のネコがいたんだけど、
と話し始めた年配の奥さん。
オスが2匹、メスが白くてきれいなネコがいたんだけど、ねえ。。と話の途中で行ってしまった。

それぞれにそれぞれの思いがあるのだな、と思った朝の散歩ではありました。。

* * *

通りをうろうろしていると、ときどき嬉しいことがある。
ミルキーんちの奥さんに、びわと大葉をいただいた。
庭で獲れたものかと思ったら、近所にある畑で獲れたのだということ。
今年はうちの界隈では、びわが豊作で、
結構あちこちでたわわにオレンジ色の実をつけているのを見かける。
厚い緑の葉に、はっきりしたオレンジ色なので、一見よその国の雰囲気が漂う。
びわって原産国はどこ?

私は店先で売られている大振りなものより、その辺で獲れた、
小ぶりのかちっとしたのが好き。
近所で獲れたものは、とっても体にいいのだ。
なぜって、植物がその土地を信頼してるからこそ、元気に大きくなれるのだし、
植物って親切で、そこに棲む人が必要な栄養素とパワーを持っているから……だそうだ。
だからみょうがも山椒も、必ず食べることにしている。
冥加ありますよ^^\なんちて。




 *  *  *  * 

6月15日(水)

朝から雨もよいなので、降らないうちに、と早めに出た。
お隣の梅の木に大きな梅の実がなっている。
うちの大家さんの梅にもなっているが、こちらは小さい梅である。
今年は梅の甘露煮を1kg分ほど作ろうとして失敗し、
いきなり梅シロップと梅ジャムが大量にできてしまった。

その後、500gで梅ミソを作ったので、残りの500gで再度挑戦するつもりで、
灰汁抜きのために水に浸けてある。
昨日その水をコチカが飲もうとしていて、ひやりとした。
青梅って猛毒だというではないか。
水で薄まっているからと言って、油断はできない、とどきりとした。

……てなことを思い返しながら散歩から帰ってしばらくすると、
ジリジリジリジリとブザーが鳴った。
出てみると、チェリーんちの奥さんが青梅をどっとくれた。
ご実家が梅園なのだそうで、実家から届けられたが食べないのだそうだ。
今年は梅酒は作らないつもりだったけれど、作ろっと。
でも1kg900ある。
なので1kgは梅酒にしてあとは再度甘露煮に挑戦。

6月は梅は出るわ、ラッキョは出るわ、で忙しい月である。

* * *

夕方の散歩。
子供たちが外で遊ぶ声がするので、コチカを散歩に連れ出した。
ご飯食べたら外へ行く、と10回も"心を込めて"言うと、
しばしまん丸の目で私を見、そうだ、そうだった、という顔つきになって、
台所に行き、ご飯をぱくついていた。
お利口お利口。

しかし外へまもなく、雨が降り出した。
空を見ると、薄汚い雲がゆっくり頭上にやってきている。

困った。
今ここで家に帰ると印象が悪くなるなと思った私は、
肩の力を抜き、お願い、もうちょっとだけ待ってて、と強い気持ちで念じ、
ゆっくり深く息を3回吐いた。
じっと空を見上げながら。
しかし雨はやみそうにない。
そりゃそうだわねアハハ〜てな感じで簡単に諦めると、
コチカに、雨降ってきたねえ、と声をかけた。

コチカが隣の家にいるアスカに声をかけているので、
私は梅の木なぞを見ていたら、
はっと気づくと、雨が止んでいるではないか。
効いたのかなあ。
んなことないよね、偶然よね。
でも、私はこの方式で夜、タクシーを呼んだりすることがある。
タクシーが来る場面を想像して、肩の力を抜き、来ますように、と念じるのだ。
すると、来る、ということが過去に何回かあった。
あれ、全部偶然かなあ。

とにもかくにも、危なっかしい空模様の日だけれど、
ちゃんとコチカへの義理が果たせてよかったよかった。。
あ、そうそう。
家に帰りついてやれやれ、とした頃にバラバラと振り出したので、
いちおう雨雲に待っててくれてありがとうと言っておいた。




 *  *  *  * 

6月16日(木)

嘔吐。

朝から、みゃ〜みゃ〜、と人のまわりをうろうろしていたが、
ウンチではないし、外に行きたい、というにしては力が抜けている。
さてはオシッコかな、と思い、トイレでオシッコさせていたら、
舌を出してぺろぺろし始めたので、吐くな、と思って下に下ろしてやったら、
ほどなく吐いた。

直径10mmほどで長さ8cmくらいのがよじれて出ている。
カーペットの端っこのほつれて丸まっているのが、
取れたのかと思っていたら、それがコチカのお腹から出たものだった。
ここまで大量なのは初めてなので、ちょっとびっくり。

* * *

この間脱走したときに、すりむいていた手の親指の肉球が、
完全に直り、新しい皮膚がつるつるつやつや。
まるでドイツのヴィンテージ・ビーズにこんなのあったかも、というような見栄え。




 *  *  *  * 

6月17日(金)

夕方の散歩。
十字路の角のアスカが居候しているお宅の、
いつもアスカがいる辺りから離れない。
アスカの匂いが濃厚にするらしく、鼻先をそちらに向けてさかんにくんくんしている。
そのうちに、アスカの、あ〜、という声が聞こえてきた。

塀と、もうひとつ向こうのお宅との境の12cmくらいの隙間に入りたくてしかたない。
待つことしばし。というか我慢できないくらい長い間。
街灯がちょうどないところで薄暗いし、コチカの姿が見えないので、
遠くから見たら、ありえないところに女性がぼーっと立っている図である。
向こうの角を曲がってきた人が、じーと見ているのがわかるので、
だんだんいづらくなってきた。
強行手段に出て、コチカを抱き上げて歩き出すと、
コチカは、ふーっ、ふーっ、ふーっ、と鼻息を荒げた。
しようがないよ、言いながら撫ぜようとすると、うっとしい!とばかりに噛み付いた。
それからしばらくその辺をうろうろしていたが、
どうも角あたりにくると、また元の位置に戻りそうになってしまう。
3回目にはとうとうアスカが道路に出てきていて、姿を認めるや、ダッシュ。
私もダッシュ。
でもアスカは入ってしまって、塀の上にもいなかったので、
人間からは姿が見えず。
匂いだけを追い求めるコチカは、目で見ているよりも恋心がそそられるようだった。




 *  *  *  * 


6月18日(土)

夜。
寝室に入ってきたコチカは、布団に乗って自分の位置を決めると、
いつものように、毛づくろいをしようと、左手をぺろりと舐めた途端に、
舌をぺろぺろやって、何度も噛み直すような仕草をし出した。
口のまわりに泡が溜まり、カニが泡を吹いているようである。
しきりに頭を振るので、私の顔にも泡が飛んでくる。
ど、どうしたの、コチカ。。

割合すぐに収まったが、あーびっくりした。。

いったいどうしたのか。
手に辛いか苦いものでもついていたのか???

そういえば今日、唐辛子入りの焼酎を作ったのだが、
鷹の爪の種を取り出したときに、種のひとつがピンとどこかに飛んでいってしまい、
それがコチカの手の指の間に挟まり、辛さが残ってしまった……のかなあ。


夏の散歩の楽しみ:草のおやつ


 *  *  *  * 


6月19日(日)

まだ手に苦いのが残っているらしく、
舐めるたびに泡を吹いているので、
風呂場に連れて行き、洗面器に張ったお湯の中に手だけ入れて洗ってやったが、
まだ完全には落ちてないらしい。
しかも両手とも、であう。

夫が言うには、昨日の夕方散歩に出た際、
庭のフェンスに飛びついたらしいのだが、
変な虫でも潰して、その体液がついたのではないか、ということ。
ふむ。。

濡れた手を平気で舐めとっているから、もう大丈夫かと思ったら、
乾いてみると、まだだめらしい。
そうはなはだしく泡を吹くわけではないが、苦いので舐めるのやめとこ、と思うらしく、
ぺろ、っとやりかけて、やめている。

* * *

コチカトイレに少々猫砂を多く入れたので、
コチカは掻くたびにその辺に撒き散らすのだが、
夫が掃除しようと掃除機を持ち出したら、
コチカはあわてて飛んできて、はー!!!、と威嚇したのだそうだ。
なんてやつ!




 *  *  *  * 

6月20日(月)

コチカの手はだいぶんよくなったようだ。
もう舐めてもなんともなさそう。
あーよかった。
舐めた毒が体に溜まって死んじゃったらどうしようかと思った。。
それにしても、いったい何だったのだろう。

* * *

夕方の散歩。
昼間は蒸し暑かったけれど、夕方は風も幾分乾いていて、気持ちよかった。
花の終わったバラを切りそろえていたチャコちゃんちのご主人と、しばらく立ち話をした。

すると、小さなバイク……昔、モンキーバイクというのがあったが、あれよりちょこっと大きいくらい……が、走ってきた。
男性が乗っているのだが、バイクなのになんと音がしない。
だからコチカも恐がらず、もうすぐここに来る、というのにまるで無視して、ふらふら道の真ん中を歩いている。

私は、どっちかに寄りなさい、といいながら、リードとコチカの向きを考えつつ、引っ張った。
バイクの男性はコチカを見て、なんだよ、あーびっくりした、と言って通り過ぎていったけど、
あんな乗り物初めて見たから、こっちだってびっくりである。

大人が乗る乗り物にしては小さいし、それはいいとしても、
まるで静かだというところが漫画みたいでおかしく、
後姿を見送りながらチャコちゃんのご主人と、がははははは、という口で、声は出さずに笑いあった。
あれは何だろう。太陽電池で走ってるのかな。

ご主人としゃべっている間、コチカは、横になったりして待っている。
そのうちに奥さんも出てくると、コチカは奥さんの足元にすりすりしにいった。
奥さんは、チャコちゃんのお母さんよ、とか言っている。
コチカは、甘えたい気持ちになったのか、ごろろろろろん、と身体を地面にすりつけた。




 *  *  *  * 




花びらが多くておしゃれ!(こんなの初めて見た)

6月21日(火)

梅雨だというのに、とってもいいお天気すぎて何これいったい?ってかーんじ。
午後だって、仕事なんかしてたらバチが当たりそうにカラリとした風が気持ちよくって。
雨が降らなければ困る人、動物、植物、いるだろうにな。
あじさいだって困ってるし。

でもコチカはぼそぼそ仕事なぞする私の代わりに、
今日という日を思い切り満喫したと思う。
暑くなりすぎる前に散歩に行き、そのまま駐車場に、
その後は玄関前のブッシュの中で惰眠をむさぼったのだ。
あーやっぱり来世には猫かな。。

* * *

帰ってくると、物見フェンスの上から私をじっと見て、
にゃ〜、と声を出してみている。
なにやら物言いたげ。

私は着替える前にメイルをチェックしようと居間に来て、
PCをテーブルの上において開けると、
コチカは私が座るものと思い、
いつもよしよししてもらう場所にすでに横になって待っていた。




 *  *  *  * 


6月22日(水)

夜中。また発作。

昨日の夕方、一旦外に出たものの、時間切れで無理やり家に連れ戻したこと。
遅くに帰宅した私に期待するものがあったのだろうけれど、外には連れ出せなかったこと。
……に由来すると思う。

思えば、私が帰宅したとき、いつもの数倍手を求めて(顔をこすりつけたがる)まとわりついた。
長時間一人でいてさびしかったし、外にも行きたいのだろう、と思ったものの、
ある程度応えてやったけれど、私はさっさと居間へ来てしまった。
コチカはいつものようには後を追ってこなかったが、
無視されたことに玄関で呆然としていたのだろうか。
きっとそのときから頭に来ていたに違いない。

* * *

大雨のため朝のお散歩はなし。




 *  *  *  * 

6月23日(木)

昨日は遅くに帰宅したこともあって、結局夜もお散歩はなし。
ご飯も遅かったせいか、食べ始めたときには、がっついていたが、
朝、ほとんど残していた。
人間二人が就寝したのが遅かったこともあって、コチカも起きなかったようだ。
脇の下で丸くなっているコチカがそこから抜け出して、
私の枕の横に移動するときには、たいていわかるものだが、
その後どうしたか、全然知らない。

* * *

最近よく耳を掻くので、気になっていたのだが、
今日とうとう見てみた。

すると複雑についた襞のひとつに一筋の細い筆の先のようなものがついている。
毛である。
抜け毛が右耳の中にまで入って、ねっとりした、これは粘液?で固められていたのだ。
麺棒でそうっと取った。
左耳も、と思ったが、さっきのように思うようにいかず、
コチカが頭を振り、耳の後ろを掻いたりしだしたので、一旦やめた。
舌なめずりもしている。
きっと喉の奥が痒くなったのだろう。
耳の奥はへたに触ると中耳炎になったりすると恐いので、
病院に連れて行ったほうがいいだろうな。

* * *

お隣の門の下にアスカがいるらしい。
寝っ転がって門の下の隙間に手を突っ込む。
次の瞬間、うわっ!とばかりに飛び上がる。
アスカが応戦してきたのだろう。
コチカは、戦いやすいように、ということだろうか、
普通の立ち方、しかし隙間は下方なので、
両手両足を広げてべちゃーとした格好で、
隙間に鼻先を押し当て、しきりに相手の出方を伺っている。




 *  *  *  * 


6月26日(日)

あっつー
雨はどうなったのか。
あじさいが乾いてしまってかわいそう。

暑くなるようになってから、
コチカには毛皮を脱ぐように再三に渡って言うのだが、ちっとも脱ぎたがらない…当たり前か。。
散歩から帰ってくると、玄関の三和土に伸びてしまうくせに。

* * *

毛がずいぶん抜けたが、お尻の辺りの毛だけが残り、やけにもさもさしている。
コチカは左腰から下が感じないので、ちゃんと舐めないのだろうか。
右側と左側と、汚れ方が違っている。


2階の窓枠。
なぜかかなり無理をしている座っているコチカ
腰から下が汚いでしょ


 *  *  *  * 


6月27日(月)

朝、早いうちに散歩に出たけれども、それでも暑い。
今からこんなでどうするのだろう。
まだ夏は7月8月とちょっと、あるのだ。

* * *

やーやー言いながら、うろうろして、ときどき、うわー、と私にも言う。
どうしたのか、何がしてほしいのか、全然わからない。
姿が見えないな、と思っていると、
玄関の三和土で伸びているか、
ドアの隙間に鼻を押し付けているから、
暑くてなんとかしてくれー、と言ってるようにも思うが、
毛皮脱げば?というくらいしか言えない。

* * *

ダニとのみが心配になってきたので、
ダニよけを投薬。
痒くなりませんように。

* * *

夕方ごろ。
道路で小学生の男の子たちが、サッカーをして遊んでいる。
サッカーボールのボスボスいう音と、
まだ変声期前の高い声を張り上げるのとで、かなり騒々しい。
コチカは、うるさー、と言わんばかりの表情で、私を見上げる。
でもこの暑いのに、外で遊んでるなんて、偉いではないか。
クーラーのきいた部屋で、ゲームなんかしてるより、よっぽどいいぞ。

夜。
ホットカーペットをどけて畳にした居間で、
やたらと甘えてくる。
そういえば今日は一日ぺったりしていなかった。
互いに暑くてそんなことしてられなかったのだろう。

座った私の横にじっと座り、
コチカの歌を歌ってもらい、按配よくなってきて、ゴロンとなる。
そしてそのスタイルで私に手を伸ばし、
どこかに爪を引っ掛けて私に寄りかかった格好でしばらくいるのだが、
短パンを履いたむき出しの私の脚に爪はかけられないので、
手をぱーっと開いて腕を伸ばしてくる。
素肌にコチカの肉球がむぉーっと暖かい。
あっちー、と思うのだけど、コチカの心使いが嬉しくて、そのままに。
でも、あーあっつー。。

珍しく今日は、私の左手の人差し指と親指の間をかぷっと噛み、
しばらくそのままでいた。



 *  *  *  * 


6月28日(火)

暑くて暑くてもう。。
まだ7月にもなってないのに、こんなでどうするのだ、って昨日も言ったような。。

行きたくて行った散歩も、あまりの暑さに玄関の三和土を求めて急いで戻ってきた。
ペタリと横になってしまったコチカをほうっておいて、私は中へ。
忘れた頃に心配になって行ってみると、
伸びられるだけ伸びている。

冬に炬燵の中が暖かいので、できる限り体を伸ばしているが、
その反対。
できるだけ冷たい思いをしたいのだ。
触ってみると、ほんとにひんやり。
よほどPCを持ってきて、一緒にぺたりと座っていようかな、なんて思うほど。

でも、それからしばらく休んだら喉元を過ぎてしまったのか、外〜、と言いに来た。
やけに弱々しく、でも人の顔色を見ながら言うので、
ひょっとして私にはわかってもらえないだろう、と思いながら訴えているのかも、
と思い、どうした、何してほしいの?と注意深く顔を見てみると、
私を振り返りながら玄関に行く。
そして三和土に降りて、ドアと三和土に隙間に鼻を当て、そして私を見る。
要するに外に行きたいのだ。でも、暑いことは知っているはず。
それでも行きたいということは、草の上だな、と思い、
どうせ家の中にいても暑くて居場所がないので、
一旦戻り入った家だけれど、まだリードをつけて、いつものブッシュに連れていってやった。

1時間もしない頃、うぇ〜、と声が聞こえるので行ってみると、
門の柵にリードが絡まっている。

なんで外に出てみたの?
この暑いのに他の猫がうろついているとも思えないけれど。
ブッシュの土が冷たくなってきたのかな。
そんなに冷たいのか?




 *  *  *  * 


6月29日(水)

なんとなく日中もさびしくなるらしいコチカ。
折に触れて、コチカの歌を何度か歌う。

左耳をよく掻く。




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6月30日(木)

朝は雨が降っていたので散歩はなし。
夕方の散歩。

ルークくんに会った。
ルークくんは黙っているコチカに、挨拶しないなんて、なんて非社会的な猫だ!と吠え立てる。
コチカを抱っこしてルークくんに近づけると、少々引き気味のコチカに、ルークくんはまた咆える。
でもコチカは逃げようともせず、ちょっとの間ルークくんを見ている。
言っていることがわかるのだろう。
コチカの中にはきっと、ルークくんは仲良しのご近所さんとして、
インプットしているに違いない。
犬に対する表現の仕方を知らないだけなのだと思う。

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やってはいけないところ…襖の枠…で爪とぎをしようとしたコチカに、
こらこら、と夫が言うと、すぐにはやめられなかったものの、
ちゃんと注意して、爪をたてずに肉球だけでこすっている。
しかも、こちらでやんなくちゃ、といつもの爪とぎを指差すと、
そのタイミングで、指差す方にやってきた。
偉い猫だね〜、と夫と二人で感激した。

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発作。
暑くていらいらするのだろうか。
あるいは、
畳に人の肌がくっついて離れる都度にベリッと音を立てることに閉口しているのか。
ホットカーペットをどけたばかりなので、畳の感触に慣れていない、ということは考えられる。

居間で、私からちょっと離れたところにいたのに、うにゃっ、ときた。
でももう私もいきまない。
どうした、と話しかけることで回避している。
今日は、ちょっとばかり程度が重かったので、抱っこしてやった。

* * *

私の手に鼻をこすりつけ、そのまま手に沿って頭をまわすのは、
自分の手で顔をこするのと同じことをやっている、ということに気づいた。
……と夫に言ったら、飼い主とおんなじじゃん、と言った。。
自分だってときどき僕のシャツで鼻拭くでしょ、だって。
確かに、鼻の天辺とかが痒いとき、自分の手を使うよりは、
隣にいる夫の服に擦り付けた方が、早くて便利、ということはある。
でも鼻水は拭かないよ。




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48 ⇔ 50