2005年7月その2

~~~ミルク色のコチカ~~~
+豆台風:ミュミュ


奮闘記 -50-
その2(7月11−20日)

その1← →その3


耳のあるナマコ(?)とコチカ(7/15)


* ミルク色のコチカ・トップへ *


 7/12おっぱい風わんこご飯コチカ門柱に上る…危険!の教訓  7/18 子猫をミュミュと命名(でも本人には呼びかけていない) 
7/19コチカ:高いところに目覚めたらしいミュミュにケンカの仕方を仕込む(?) 7/20ミュミュの遊び:ティッシュの空箱



7月11日(月)

ノミ撃退のため、入浴。
ご飯。

* * *

母親を求めてかんしゃくを起すのも、
空腹が過ぎるからではないか、と思い、食事の間隔を縮めてみた。
すると、ちょっとは緩和できたようだ。

目覚めて、ミューミュー鳴き出すので、キャリーの覗き蓋を開けてやると、
自分で這い上がってきて、ポコンと畳に落ちる。

ミルクの入った哺乳瓶から、ものすごい勢いでミルクを飲む。
哺乳瓶の角度をいまひとつうまく作ってやれないのだが、
子猫が片足を上げて、ちょうどいいように支えている。
あっぱれ。。
飲むだけ飲むと、いきなりおとなしくなって、あちこちを散策する。

もう一度くらい、ミルク。そして散策。

その後でトイレに行っておしっこをする。
ちょっとおしっこが黄色い。
キャット・フードに切り替えつつあって、ミルクが少なくなったせいか。
そしてウンチ。うちに来て3回目のトイレでウンチ!


<おっぱい風わんこの始まり>

それから、
また私の膝に戻ってきて、ミューミュー声をあげ、
私の指先の柔らかいところに吸い付く。

このタイミングで、暖かいミルクに浸しておいた子猫用のキャット・フードを、
ひとつひとつとって口に持っていく。
ぱくっと口に咥え、上手に食べてしまう。

しかし、次からは三角のキャット・フードの1点に吸い付き、しばらく離れなくなった。
キャット・フードの含んだミルクを吸い取るかのように、ちゅうちゅう吸う。
猫の母親の乳首と感触が似ているのだろうか。
目を閉じて、恍惚となっているように見える。
やれやれ。
どうやら子猫の意に沿うことができたようだ。
そうしている間に、キャット・フードも口の中に入ってしまったので、
次のキャット・フードをお皿からとって口に持ってくる間、
子猫は、ちゅうちゅうの口をやめずに、待っている。
その口に、キャット・フードをあてがう。
だんだん小さくなっていくキャット・フードの最後の最後まで、
それをつまむ私の指先の皮膚もろともちゅうちゅう吸い、
必死さのために丸めた体のまま、体が固まってしまっている。
子猫はもうほとんど寝ているはずなので、そうっとキャリーの毛布の中に戻す。
一旦目を覚まして、手を追いかけようとするので、
指先を口元へ持っていき、なるべく体全体を手で覆う。
そうして子猫はたちまち夢の中に落ちていった。
ようし。
今度からこれでいこう。

* * *

子猫のおしっこは夜には、色が薄くなった。
ほっ。

夕方になっても、まだノミの生活痕が。
いつ絶滅するのだ!!!




 *  *  *  * 



7月12日(火)

雨が降りそうだったので、早めに散歩に出た。
帰ってきてしばらく門に繋いでおいたら、鳴き声がするので出てみると、
なんと門柱に乗っている!
そんな初めてだったので、驚いた。
どうやって上ったの?

それから私は箒とちりとりを持ってきて掃除をしていた。
コチカは周囲の匂いを嗅いだりしていたが、
ばさ、っと飛び降りた。
するとあろうことか、リードが粗目の石(?)でできた門柱の角に引っかかり、
首が絞まったのだろう、一瞬苦しそうな表情を見せたコチカは、
荒い目の門柱に爪を立て、なんとか耐えた。
私は驚いてすぐに抱っこしたが、あー危なかった。
今度からは、門柱には上れない程度にリード短くしておこう。

門柱にて:明るい選挙?

* * *

朝から2度目の食事。
ミューミューのキャリーの蓋を開けて、ミルクの用意なぞしている間に、
急に静かになったと思って探したら、
なんと、テレビの前でウンチをしている!
それらしい臭いでもあったのかな。

すわっと体を持ち上げたら、すでに4cmほどのウンチが。
こっちでしなきゃ、とトイレの前に連れていったら、
まだ続いていたのか、お尻を持ち上げた格好でいる。
すると2cmほどの残りが。。
体をウンチごと持ち上げて、トイレに入れてやると、4cmほどになっていた。
いったいこんな小さな体の中に、どのように収まっているのやら。
これって大腸の長さ分?

* * *

座って片手の指先を舐めている。
まだバランスが悪くて、ゆらゆらしているが。
その状態で、なんとか手を舐めて顔をこすっているのだ。
感心〜
できることがどんどん増えていく。

まだ母親を求めてかんしゃくを起しそうになるが、
手のそろえた指の上に、水分を十分含んだキャット・フードをおいてやると、
水気をちゅうちゅう吸い取り、挙句の果てに食べてしまう。
するとまた爪楊枝で次のを補充してやる。
まるでわんこそばを食べているような。
これなら、空いたスペースを子猫が両手でもみもみできて、
母親のおっぱいを吸っている臨場感が感じられるらしい。
昨日より、進化した母親を恋しがる子猫への対応の仕方。
我ながら、満足。
名づけておっぱい風わんこご飯。その始まり。

* * *

今朝から3回目の食事の後。
お湯に浸けておいたキャット・フードのお皿にミルクを足し、差し出す。
口をつけて吸う子猫。
私が自分の脚の位置を変えようとしたとき、
子猫も私の足の方に動いたのだろう。
子猫のお尻を蹴っ飛ばしてしまった。
つんのめって顔からミルクの中へボチャン!
かわいそうに、鼻の中にミルクかキャット・フードが入ってしまったのだろう。
10発くらいくしゃみをした。
ちゃんと詰まり物が出ていればいいけど。

おしっこを一回。

台所と居間のあちこちを探索しているうちに、
コチカのお水の器(カッテージチーズの空き容器)を見つけた。
なじんだ匂いがするからか、懸命にくんくんしている。
廊下へもちょっと出てみたけれど、タイムアウトで人間に連れ戻された。

赤い縞の入ったボールで遊ぶようになった。
コチカ用の天国への坂道を載せてある脚立のスチール部分がつるつるして面白いのか、
ときどきそこへ行ってさすってみたり匂いを嗅いでみたり。

最後に、手…母親…をねだり、おっぱい風わんこご飯を何杯かして、私の膝の上に落ち着いた。
しばらく毛繕いなどして、もそもそ動いていたのに突然動きが止まったと思ったら、
もう眠っていた。


* * *

コチカ:夕方の散歩。

チャコちゃんちのご主人が草刈りの処理をしてらした。
ときどき猫やら界隈に出没するネズミの話をしたりした。

コチカはご主人の低音の声が恐いのだ。
なので、ご主人のいる場所を通り過ぎると、
いつにも増してあちこちの匂いを嗅ぎ、時間を稼いでいる。
そして、ときどき後ろを振り返り、あ、まだいる、という顔をして、
次の油を売りにいくのだ。
そのせいだろう。
いつもは止まっている車が不在の駐車場のコンクリートで、
ごろんごろん、といつもは2回くらいでやめるのに、4、5回もやった。
あーあ。
折角冬毛が抜けて新しい真っ白い毛がきれいな美猫なのに。

* * *

子猫の夕飯(4回目のご飯)。
もう最初からおっぱい風わんこご飯にした。
指先を閉じた手の裏側のくぼみにキャット・フードを置くと、
ちゅうちゅう吸う。
両手で私の手の柔らかい部分をもみもみして。
やったー。
また成功。
ただし、互いにキャット・フードまみれになるけど。。

*

夜のご飯。5回目。
ミューミューとキャリーの中から聞こえるので、
覗き蓋を開けてやると、どっこいしょ、と出てきた。
ウンチをしているー!!!
今日は今朝もしたのに。
またも7cmはあろうかというもの。
食べ過ぎてるのかなあ。
それともこんなものなのかなあ。

キャリーの中でしたのは、私が無理やり寝かしつけたせいだと思う。
だって買い物に行かなければならなかったんだもん。
とてもではないが、単独でおいて外に出られない。
いったい、週末はどうするのだろう。。

おっぱい風わんこご飯がすっかり気に入った子猫。
水分がなくなると、次を足してやるので、手の窪みにドロドロのキャット・フードが溜まっていく。
その上に胸から上をべったりつけて、キャット・フードの水気を吸うのである。
もう胸、顎、顔、手がべろべろになっている。
母猫なら汚れていたら舐めとってやるのだろうが。。

*

おなかがくちくなると、私の膝の上で寝込んでしまった。
私は家事があるので、おろしたい。

トイレに行きたくなったら、簡単に行けるように、
人間が居間にいる間は毛布をキャリーから出してやったが、
しばらくそこでぬくぬくすると、いよいよ眠くなってきたらしく、
自分でキャリーに這い上がっていった。
毛布を移し変え、子猫をそっと置く。
子猫は上を見ている。
いつも蓋をして天井がある状態だったので、
その方が落ち着くのだろう。
天井、降りてこないかな、と思ってるあたりが賢そうで面白い。




 *  *  *  * 


7月13日(水)

朝起きたらキャリーの中に、二箇所、端と端にウンチをしていた。
夜中のうちに7cmくらいのを2つってすごくない?

自分の寝るところは真ん中なので、端にしよ、と思うのだろうか。
きれい好きの猫が、ウンチに挟まれて寝ているようでは気の毒なので、
自由にトイレに行けるようにしなければ。

* * *

ノミ退治のために、お風呂。
もはやお風呂場に行くのを嫌がる。
でも強引に続行。

お風呂から上がって濡れた毛を掻き分けてみると、
まだ8匹くらいいた。
うーん。
まだわかっているだけで1匹見逃している。
くー

* * *

子猫はもう走れるようになった。
てけてけてけてけっ、くらいならよたつかずに走る。

昨日は、トイレの縁も体をしならせてジャンプしていた。
一回できると数回やってみる。
動けるのが快感なのだろう。
早くケージを組み立てなければ、と思うのに、ジョイントのパーツが見つからない。。

* * *

コチカの散歩の頃に、折悪しく起きて来た子猫。
うろうろ歩き、テレビの後ろにでも入られたら困るので、しかたなく外に連れていく。
素肌に着たTシャツの中に入れる。
Tシャツはスパッツの中に入れてあるので、ちょうどおなかのところで止まる。
襟ぐりから覗くと、Tシャツの底に黒いなまこ状態。
あったかくって気持ちいい。。

玄関にいたチェリーがいち早く察して、私のおなかを見て、くーんくーん、という。
さっすがチェリーちゃん!

一通り歩いて、お隣の門の前でコチカがアスカを求めて逗留している間に、
チェリーの奥さんが出てきた。
見せようとすると、子猫は背中に回っている。
どこに入れてんの!と大笑いする奥さん。
子猫がいる場所はカイロのように熱くなっていて、子猫の耳が私の汗で濡れていた。。

チェリーが、お願い、見せて、と鳴くので、奥さんが連れていくと、
子猫はちゃんと抱かれているのに、チェリーが近づくと、しゃー!!!と力強く言った。。
いったい誰に教わってそんなこと言うのか。

* * *

今子猫は、おっぱい風わんこご飯をちゅうちゅう飲んで、
というか食べてすっかり満足したらしく、毛布を替えたベッドにおいてやったら、
動かないまま縦に伸びて眠ってしまった。
ドロドロキャット・フードでべとべとになった顔は、よく拭いてやったつもりだが、
まだ毛が寝ていて、やせこけたネコが半眼で横たわっている…の図。
気持ち悪ー

*

しばらく眠った子猫は、おもむろに起きてきて、トイレに直行した。
みゅー、みゅー、と小さく声を上げながら、
焦ったようにペットシートを引っかくと、ウンチスタイルを完成させた。
そばにいたコチカが、どさっと横になって、見物の体勢を取った。

またまた7cmの黄土色のウンチを一本。
胃腸の調子がすこぶるいいのだな。

* * *

夫が帰ってくると、子猫も寝ていられなくなったようだ。
廊下に出てみたり、うろうろしている。

何にもないのに、足踏みをしてから、
ばっと獲物に飛びつく動作を、立て続けに3回ばかりもする。
誰が教えたものでもないのにねえ。
感心することしきり。

私がシンクの前で食事の用意をしていると、夫が歓声を上げた。
居間と台所の仕切りにカーテンがしてあるのだが、
子猫が容易に台所に出てこられないように、
藤のくず入れを置いてあるのを、
コチカがピョンと飛び越した。
それを見ていた子猫は、まねをしようとして、
何度か両手を挙げて、飛び越す振りをした、というのだ。
そんな風に年長猫のまねをして、覚えていくのね。
見たかったな。。

*

夜10時ごろ、おっぱいわんこ。
手に乗せたふやけたキャット・フードを、むさぼるようにして吸っている。
そんなにお腹って空くもの?

コチカの使っていたケージを設置。
トイレとベッドを置き、子猫をベッドに置く。
なんか言うかと思ったら、何にも言わなかった。
目下、暖かいベッドがあったらそれでいいらしい。。

夫がケージの上部のあっちからこっちへとひもを渡し、
別のヒモを垂らして、S字フックをつけた。
さっそく遊んでみる子猫。
コチカの小さいときを思い出す。
ミルク色のコチカ:ギャラリー4・遊ぶお仕事 = チ =

これなら夜中に一人で起きても退屈しないだろう。
楽しい夢見なね。


* * *

コチカの夕方の散歩。

お隣の生垣の下に、じっといるので私もぼーっと待っていたら、
いきなりリードが引っ張られ、きゃー!!!という叫び声と共に、
チェリーんちのペッタンの毛がふわっと舞った。
きゃー!!!は、ペッタンの叫び声である。
大人の女性の必死の叫びのように聞こえ、
私は驚きのあまり、しばらく膝の震えが止まらなかった。

私からは見えなかったが、コチカはペッタンが来るのを待ち構えていたのだろうか。
ペッタンは、コチカを避けて回り道したらよかったのに、
家に早く行きたかったのだろうか、コチカのすぐそばを横切ろうとしたところへ、
コチカが飛びついたのだ。

チェリーの奥さんが出てきたので、怪我がないか見てあげてください、というと、
大丈夫なんじゃない、と言っていたけれど、あれは怪我をしていたと思う。

リードをつけていてあれ以上向かうことができなかったからよかったものの、
そうじゃなかったら、コチカはペッタンを手篭めにして、とんでもない怪我を負わせただろう。
あーびっくりした。。




 *  *  *  * 


7月14日(木)

相変わらずご飯は5回。
今日もお風呂。

昨日も入れたので、可愛そうかとは思ったが、
腰と足の間や耳をしきりに掻くのである。
今日の涼しいうちにノミを撲滅しておかないと。

もうお風呂はごめんだ!と本気で鳴き叫ぶのを、
無理やり入れ、大急ぎでドライヤーで乾かすと、
疲れたのかすぐに寝てしまったが、
お風呂に入れられてぶーたれながら寝ているコチカと、同じ表情をしているのでおかしかった。

* * *

お湯に浸したキャット・フードを、さらにドロドロにしてやると、
なんとか自分でも飲める、というか食べられる。
というか、ちゅうちゅうの口で吸うのである。
しかし、やっぱり締めはおっぱいわんこがいいらしい。

ケージは快適らしくて、遊びたい欲求がある以外は、
ご飯を食べても、トイレに入っておしっことウンチをし、
さっさとベッドに入ってしまう。

* * *

ベッドに寝ていても、だんだん頭がベッドから落ちてくる。
ずるずる胸まで落ちてきて、寝ぼけ眼で目の前にあるティッシュの箱…中に入って遊んだりする…に手をかけなんとかしようとするのだが、力が抜けているので、首から折れ曲がって、どうなることかと思ったが、なんとか自分で気づき、これはいけない、と起き出して、今度はベッドの奥のほうに寝たのは利口だと思ったが、やっぱり体の寝型(?)がついているところの方が寝やすいのか、元の場所に戻ってきてしまう。で、また頭が落ちるのだ。見ているといつまでも飽きなくて、今日のノルマに手がつけられない。

* * *

たいぶん、うちでの生活にも慣れてきて、私とのコミュニケーションもとれてきた。
今まではしてほしくなかったこと……ご飯の後に、ティッシュで顔を何度もぬぐわれるとか、遊びたいのに阻止されたりすると、ちょっと私の手を噛んで抵抗したりしていが、今日は、私が手を出す前に、体を丸めてピョンっとはねて、逃げて行ってしまった。いやっ!と言った気がした。

どんどん遊びの範囲が広がってきて、コチカの後を追いかけて、廊下に出たくてしょうがなく、昨日までは行けないものだと思っていたカーテンの下を潜り抜けて、音もなく、さささささ、っとかけていく。体の幅よりも足が横にはみ出ているし、毛が黒いので、巨大な蜘蛛が密かに走っていくみたい。でも途中までしか行けないのは、まだ少々恐いからか。階段の向こう側の、積み重ねてある本のコンテナの向こうで、じっと佇んでいたりする。




子猫がトイレに入ってウンチ・スタイルを決めると、
コチカがそばにどさりと横になり、見物の体勢を固める。

場合によっては、力んでいる子猫のそばに寄って行って、
くんくんと何をしているのか確かめるように、匂いを嗅いだりする。

驚いたことに、子猫は全然動じずに、出るモノを出すことに集中していた。あっぱれ!

子猫のウンチが終わって、お尻を上げると、コチカはgrrrrrrrrrrr、という。
なんていってるんだろう。

こんなに小さいのに要領よく排泄行為をするのを初めて見て、
感心もし驚いたが、それと同時に、本来備わっているはずの能力に恵まれず、
コチカはさぞかしもどかしい思いをしただろう、と改めて思い、心が痛む。











 *  *  *  * 


7月15日(金)

朝から暑い日。
散歩の後、いつものブッシュにいさせようと思ったら、
お盆(大家さん宅:東京のお盆は7月)の迎え火を炊いた黒い燃えカスが、まさにそこに捨てられていた。
あらららら。

* * *

子猫は今日も元気で、よく食べ、よく飲み、よく遊び、よく排泄し、よく寝る。
世はすべてこともなし!の感あり。

急にまた暑くなったので、ダニ防止薬をつけられない子猫のために、
行きそうなところの隅々をきれいにし、ダニ・クリンをスプレイーした。
掃除をしている様子と、化学物質の嫌いなコチカは、
何すんの、やめてよ、と怒っていたが。。
おかげできれいになりました。

子猫が畳で爪を研いでいるので、柱に設置した爪とぎに連れていってやったら、
ちゃんとした。
それを見ていたコチカが、子猫がやった畳の上で爪を研ごうとした。
なんでコチカがまねすんのさっ!

* * *

子猫がコチカにじゃれようとして噛み付くので、
コチカが、ががががっ、と悲鳴ともつかない怒り声をあげる。
子猫の口には、コチカの白い毛が!
でも、コチカは子猫にいどみかかっていかないから不思議。

私が子猫を抱き上げて、コチカ、嫌だって、噛み付いたらダメッ、
と言ってからは、子猫がそばに寄ってくると、コチカは私を見て、
なんとかして、と言う目をする、というよりは、私がどう出るか、様子を見ている感じ。
信頼関係を確かめられているような。。

暑いので、猫たちは涼しいところを求めて右往左往している。
子猫は、暑いと起きて動かずに、長くなったまま、ずずずず、と動いていく。
海のなまこが陸に上がるとこんなかな?




 *  *  *  * 



7月17日(日)

朝ゆっくり起きた人間のおかげで、ひからびそうになっていた子猫。
1時間半の間に、ご飯を2回も食べた。

ウンチを1回。
昨日の夜、少量のおしっこをしたペットシートに、
もう一回おしっこがしてあった。
まだスペースがあったので、大丈夫かと思い、そのままにしていたら、
ご飯を食べた後、しばらく遊んでいた子猫が、ミューミュー言いながら、私にまとわり着いた。
ウンチは、おしっこは、といいながら、トイレの近くに連れていっても、すぐに戻ってきてしまう。
ひょっとしてと思って、シートを替えてから、そばにやってやったら、すぐさまウンチをする体制に入った。
本当に猫ってきれい好きなのだ。

面白いのは、ウンチをする際に、みゃっ、みゃっ、といいながら、
焦るようにして、場所選びをすること。
もう出るのに、どうしよ、ここじゃない、と言っているのだろうか。
場所を決めるのに、結構時間がかかるもの。

もうひとつ面白いのは、おしっことウンチは、別々にする、ということ。
両方立て続けに、違う場所を選んでしても、
両方いっぺんにしないのだ。
あれ?
人間は両方同時にできますよねえ???


* * *

3時ごろ出て行って夜遅くに帰ってきた人間のおかげで、またもひからびそうになっていた子猫。
人間の気配がするや、みゅーみゅー、と大変な声を上げ続ける。

トイレにオシッコがしてあるのが、2度目にはペットシートを折り曲げた、
その上にしてあるので、防水素材のシートに黄色い池が溜まっている。
それに足を突っ込んだのか、ちょっとばかりベッドの縁が濡れていた。

コチカのご飯をまず用意して、夫が散歩に連れていき、
さあ、大変だ、キャット・フードを水につけてふやかしていけばよかった、
と焦りながら水を入れた鍋を火にかけ、キャット・フードをざらざら、と入れていたら、
子猫はコチカのご飯にぱくついている。
なんとか一粒を口に入れたものの、大きすぎて噛めない。
それでもがんばって口に入れていたのか、表面が溶けたキャット・フードが一個転がっている。

ならばと思い、子猫用のキャット・フードをお皿に入れてやったら、
なんと食べた!
必死の思いだろう、がががが、と音を立てて噛み砕き、食べている。
偉い偉い、と褒め称えるうちに、10ccほどを平らげ、
その頃にできた、ふやけたキャット・フードの上澄みにミルクを加えて飲み頃にし、
勧めたら、がぶがぶ飲んで、ほっとした顔をした。
焦っていても、もうそこそこ上手に飲めるようになっている!

バッテリーが新しくチャージされた電気のおもちゃのように、
元気一杯になってそこらここらを飛び回って歩く。
なんでもないのに、走る。
端っこを探検に行く。
コチカが階段を上っていったので、両手をかけて上ろうとしてみる。
おお!昨日は手も届かなかったのに、今日は届いている。
でもまだ上るには、サイズが足りず、脚力も足りず。
でも明日には、上れるだろう。
どうしよう。
二階に2つある部屋のうちにひとつは、物置にしていて、掃除が行き届いていない。。
あー困った困った。

もうカリカリのキャット・フードを食べられるようになったのに、
おっぱい風わんこご飯はやめられない。
ふやかしたキャット・フードをさらに10粒ほど食べて、
ちゅうちゅうしながらうとうとしだした。


* * *

そんなことをしている間に、コチカは私のそばに横になっていたが、
珍しくウンチを申告しないまま、転がしていた。
だめじゃん、ちゃんと言わないと、と言ったものの、
それ以上の文句がつけられない夫と私。




 *  *  *  * 


7月17日(日):コチカの誕生日!

子猫のために私は早く起きた。
といっても、9時前。
台所に入り、お水の音を立てるや、子猫が、みゅー!と声を上げる。

かけつけ3杯、おっぱいわんこの上澄みを飲み、
カリカリのキャット・フードをいくつか食べ、
遊び、
また上澄みで喉を潤し、
おしっこをし、
おっぱい風わんこご飯を堪能してうとうとし、
しばらく意識朦朧となる。。

夫とコチカがおきてきたので、子猫をまかせ、コチカの散歩に出る。
週末は夫が散歩に連れ出すので、コチカは、え、なんで私なの?という顔で見る
夫じゃないと、物足りないっての?

コチカがとまどっていると、子猫がコチカに近寄っていった。
コチカが、ぴょん!とはねるようにして、逃げていくと、
子猫もまねして、はねるようにして走り出した。
この、はねるように走る、というのをやってみるのは初めて。
ぱっかぱっか、と足音が聞こえるのだけど、音ほども前進していない。。

駐車場のアパートの1階端のベランダにアスカ。
コチカはベランダの外側の隙間から、手を出したらしく、アスカが応戦した物音がする。
ここは陽が当たって暑いし、コチカを強制撤去。
不満なコチカ。
しばらくは周辺をうろうろしていたが、まもなく退散。
うちの車と塀の間にいる〜、というので、リードをフェンスのポールにかけ、私は家に入った。

子猫はまたおっぱい風わんこご飯をねだり、かなり食べたそうだ。
もう目がとろとろになって、台所のシンクの前に寝そべっている。
寝ていると、黒いなまこ状態。
走っていると、巨大な蜘蛛。
白い物体に慣れている目には、とても新鮮に映る。

外にいるコチカが、にゃ〜、と声を上げるので、夫が見に行くと、
なんとコチカは、塀の上に上っていたのだという。
車のボンネットから塀に飛び移ったらしいが、
ポールからはリードがハズレそうになっていた。
ひえ〜
リードをつけたまま、家々の間を行ったら危ないので、心せねば。
まったくいろいろな新しい危険を生み出してくれるもの。

* * *

夕方の散歩。
道で嘔吐したそうな。

* * *

コチカも今日で満4歳。
人間で言うなら、40歳ほど。
乾杯!




 *  *  *  * 


7月18日(月)今日もお休み

朝、ゆっくり人間が起きて下にくると、
おなかをすかせていたミュミュ(と呼ぶことにした。本人に呼びかけてはいない)は、
コチカのご飯を食べようとしているので、ミュミュ用キャット・フードを出してやったら、
かりかりと一生懸命食べた。
そしてドロドロキャット・フードの上澄みを飲み、
それで済んだらしい。

お風呂。
夫が入れた。
お湯に浸けたら気持ちよさそうにしたとのこと。

どろどろキャット・フードを夫が食べさせようとしたが、
自分では食べない。
しきりに人間の手の指先に吸い付いてくる。
しかたなくおっぱい風わんこご飯。
お風呂に入れられて嫌な思いをしたからね。


ミュミュただいま475g。
確実に大きくなってきている。



* * *

夕方。
おなかが空いて、コチカのご飯にかぶりついている。
きゃー、っと細い声を上げたので、覗き込んで口元を見てみると、
なんと、口の中に入れていたコチカのキャット・フードが、
犬歯(?)猫歯とは言わないし、なんというのか、牙?に刺さって、取れなくなっているのだった。
注意深く取ってやったが、唾液の分泌量ってそんなにあるもの?
そんなに簡単にキャット・フードって溶けるもの?
思えば、猫は噛み砕くだけで飲み込んでしまうから、
すぐに溶けるものなのかもしれない。。

でもコチカは食べてしばらくしてから吐くことがあるが、
そんなときには、まだ形の残っていることもある。
そういうときには、胃液の分泌が少ないのか。
うーん。よくわからない。

コチカの背中に乗っていった。
しばらくは我慢していたコチカも、耳に手を出されると、
ガガガガッ、と怒るでもない声を発して逃げていった。

よしよししてやって、とか、ぺろぺろしてやって、とか、
赤ちゃん(コチカにはこう言っている)はコチカのこと大好きなんだよ、
と言ってやったり、
ミュミュが噛み付くと、コチカ嫌だって!とミュミュを捕まえて言ってやるのが、
コチカにどのように伝わるのか。
コチカはミュミュが寄ってきても、様子を見ていて、ぎりぎりまで我慢してみる。
でもやっぱり最後には、うへ〜、という感じで逃げていく。

よく動くようになって、コチカの後を追って玄関まで行くようになった。
よく注意していないと、夜は薄暗い廊下を歩いて行くのに、
誤って踏んでしまったら大変である。
毛の黒い猫って恐い。

居間にある、コチカの物見台の一番下は籐椅子置き場になっていて、
腰掛の下の空いたスペースにアイロン台が置いてあり、
そこに寝そべりながら、窓から外が見られるようになっている。
ミュミュはそこが大好きである。

物見やぐらの上にコチカがいて、
レース越しに外を眺めていると、ミュミュが下から、レースにじゃれる。
いきなり視界を揺さぶられたコチカは、grrrrrrrrr、と怒る。


おっぱい風わんこご飯with夫


 *  *  *  * 


7月19日(火)

夜中にもご飯が食べられるように、ケージの中にドロドロキャット・フードを入れてやったら、
さっそく食べていた。
朝までにまた食べるかも、ということで、かりかりとドロドロを並べて置いておいたが、
朝見てみたら、食べていなかった。


* * *

コチカ朝の散歩。
8時ともなると、もう日差しがじりじりと暑い。

チャコちゃんの奥さんに会った。
チャコちゃんは声が出なくなってしまったのだそうだ。
夏風邪だということで、昨日注射を打ってもらってのだが、
短期間に1kgも体重が減ったのだそうで、検査の必要があるかも、ということだった。

* * *

このところ、うちの駐車場まで来ると、必ず車のボンネットに乗る。
ひょい、っとどこにも引っかからずに乗れるのだ。
そして、塀を見上げ、塀の奥の方をじっと見ている。
まるで探検家がこの先には?と体中の感覚器官を総動員してカンを働かせているかのように。
前に一度、行ったことがあるからな。
屋根から落ちて樋に引っかかって、辮髪猫に手を出されたのもあそこだし。

最近脚力がついてきたのか、急激に目覚めつつあって、どうもものの上に跳びたがるのである。
何をたくらんでいるのやら。。

* * *

コチカは家に帰ってからいつものようにカツオブシを食べ、
ちょこっとキャット・フードを食べたのだが、まもなく吐いてしまった。
未消化なキャット・フードが丸ごと出てきている。
毛玉があるわけではない。
暑さかストレスか。。

* * *

夜。
活発なミュミュ。
コチカにも果敢に手を出していく。

私はミュミュと手のレスリングをしながら、
ミュミュが強く噛み付くと、痛っ、と大げさに言ってやった。
そうすると、わかるのかなあ…しばらくの間は、痛くないように咬むのである。
そういうことなら、とレスリングが続いている間中、強く咬むと、牽制してやった。
こうやって、コチカに接すればいいのに、と思いながら。

でも、兄弟ともじゃれあったことがなく、程度がわからないのだろう。
コチカには一方的に寄っていって、まともに噛み付いてしまう。
今日はとうとうコチカが喝を入れた。
シャ〜っ!!!
ミュミュはたじたじ、となり、険悪〜なムードが流れ、
ミュミュは気まずさから、左手を舐めよう、として舐められないでいる。
コチカはミュミュがどう出るのか、見ている。

それでもミュミュは上げたまま保っていた手を下ろし、
一歩一歩踏み出して、またコチカに向かっていく。
コチカは、触られないように歩き出して、私の横で歩いている姿勢のまま止まった。
私はコチカを撫ぜた。
赤ちゃんはコチカ大好きって言ってるんだよ、と言ってやった。
ミュミュには、コチカ嫌だって、と牽制した。
コチカは私の背中側に回り込んだ。
ミュミュはあいまいな様子で突っ立っている。
お茶のボトルについてきた、ビーズでできた犬のキーホルダーが2個あり、
先ほどからミュミュがこれで遊んでいたのだが、
黒いのとトパーズ色のを次々に台所に飛ばしてやった。
すると、コチカが、Grrr、と言って、自分がサッカーのまねをしてトパーズ色の方で遊びだした。
ミュミュが覗きに行くと、Grr、と踵を返して廊下へ出ていった。
ミュミュは、そろそろ疲れてきたのだろう。
つかつかと私の方にやってきて、正座をした太ももの上に乗ってきた。
そして、両手を広げてうつぶせになったと思ったら、もう眠っている。

ややこしい空気が一瞬流れたが、コチカはミュミュに対して、
だまっているわけではなくて物を申し、ある意味、コミュニケーションがとれたのでは、と思う。

*

コチカが飛び上がりながら走っていくと、ミュミュもまねして飛び上がる。
そして何の理由もなさそうなのに、ハイになってそこらを走リ回る。
かわいい〜




 *  *  *  * 


7月20日(水)

涼しい日。
生きた心地ぞす。。
猫たちもまたそうなはず。

コチカは物見台の板の上で眠っているが、
ミュミュはまだ赤ん坊なので、暖かい毛布のベッドの中。

* * *

朝起きると、あまりの空腹のために、まずかりかりのキャット・フードを食べ、
その次に、ふやかしたキャット・フードの上澄みにミルクを垂らしたもので、喉を潤す。
ひとしきり遊ぶ。
すると小腹が減るのでおっぱいわんこ、となり、また遊ぶ。
そしておしっことウンチをする。
ケージの置いてある居間にいるときには、催してくると、勝手に一人でトイレに行くが、
隣の部屋である台所にいるときには、みゅーみゅー鳴き出す。
トイレに連れていってやると、確実に排泄する。

またしばらく遊んでいるかと思うと、おもむろに私の膝によじ登ってきて、急に寝る。
しばらくすると、ミュミュのいるところが燃えているかのように熱くなってくるので、
ベッドに戻してやる。


* * *

コチカは、私がミュミュがご飯を食べるのを手伝っている間、ずっと眺めて待っていた。
私は終わるとすぐに、ミュミュをケージに放り込んで、コチカと散歩に出かける。
今日はすがすがしい気持ちの良い日で、こんな日は少々長めに散歩する。

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルという1歳のワンちゃんに遭った。
チェリーという名前。
こないだも会ったのだが、犬種の名前をもう一度聞いてしまった。
なんとも長い名前で、飼い主のおじさんは、指折り数えながら教えてくれた。
ゆっくり思い出しながら言うおじさんを見ていたら、
ほっそり長身で、目が大きいところが、チェリーちゃんにそっくりだった。

そういえば、さっきシーズーと行き会ったが、その飼い主のおばさんも、
シーズー犬によく似ているな、と思ったのだった。

人間の場合、一緒に暮らしていると似てくる、というけれど、そうかなあ、と私は思う。
似ているから、懐かしみがあって惹かれあうのでは、と。
だって、犬と人間が一緒に住んでるからって、似てくるわけ、あんまりないと思いません?

* * *

午後。
猫たちは物見やぐらで寝ている。
上にはコチカ、下にはミュミュ。
楽しい眺めである。

ミュミュは、台所と洗面所を仕切る引き戸に設置してある、コチカ用の爪とぎでも、爪を研いでいる。
それ用の感触ってやはりあるのだな。
畳でやってはいけない、と教えたのはいつだったろうか。
そういえば、もうやっていないような。


* * *

夕方の散歩。
折悪しく、ミュミュが起きていて、
コチカと一緒に玄関に出てきてしまったので、抱っこして一緒に連れていった。

チェリーの奥さんがノラニャンたちのご飯をあげていた。
ミュミュを見つけると、あっらー、と抱き上げた。
ミュミュの近況なぞを報告していると、話が尽きない。
コチカは行こー行こー、とリードを引っ張っている。
ミュミュはコチカがしばらく散歩する間、抱っこしていてもらい、コチカと私は歩きに出かけた。
奥さんのふっくらした腕に乗せてもらって、按配よさ気なミュミュ。
本当にかわいらしい顔つきだこと。

十字路まで来て振り返ると、うちの大家さんが、ショートパンツでバケツの水を流しに出ていた。
これがあの猫?とか言っている。

大家さんがカリントウをくれるのを楽しみにしているチェリーが
くーんくーん、とさびしそうな声を上げている。
ミュミュをひと舐めしたいチェリーは、気の毒に門の中に入れられてしまっているのだ。

大家さんは、わざとミュミュを撫ぜて、いい子いい子、とチェリーを横目で見ながら言っている。
そんなことをいわれて、くーん、とさらに寂しそうな声を上げるチェリー。
すると、大家さんは、チェリー、あんたもいい子だよ、とぉってもいい子だよ〜、と言った。
チェリーがそれで収まったかどうか。
私とコチカは、十字路の角を曲がってしまったのでわからない。

*

十字路の角に戻り、ミュミュを抱っこしている奥さんの方に向かっていくと、
あ、ママの顔を見たら、心臓の鼓動が早くなった!と奥さんが言った。
ええ?本当?
ほんとほんと、ほら早いもん、と心臓に当たっているらしい手の方を見せるそぶり。
ミュミュは私の顔を認めて、わ、ご飯!とか思ってわくわくしたのだろうか。

奥さんのところに戻ってくると、何人かの猫好きの人に会った。
ミュミュを見ると、うわぁ〜、と誰もが吸い寄せられるように寄ってきて、肩をすぼめて両手を差し出す。
こちらもなぜか自動的にミュミュを差し出す。
チェリーの奥さんが、その人の荷物を持ってあげている。
子猫のかわいさは誰もが共有すべき、ということだろうか。
その方も、別の通りで、ノラニャンたちにご飯をやり、
お宅でも猫がいるのだそうで、チェリーの奥さんと仲良しの様子だった。

いろいろな人に抱っこされるミュミュはどう思っているのかな。
じっと黙ってされるままになっている。

みんなが去っていってしまうと、チェリーの声だけがくーんくーん、と通りに響いている。
チェリーの奥さんはまだミュミュを抱っこしていたが、チェリーがかわいそうだから、とミュミュを引き取った。
おやすみなさい、また明日〜

その後しばらく、ミュミュを片手に乗せたまま、散歩を続けた。
でも今日は蚊が多く、コチカにいっぱい寄ってきていたので、
その旨をとくとくと言い聞かせ、早々に引き上げた。

* * *

コチカがウンチを申告したので、トイレに連れていってさせようとすると、
その向こうにミュミュがいた。
だからかどうか、コチカは、ががっ、と怒るときに出す声を上げた。
いつもは絶対言わないから、やはりミュミュを意識しているのかなあ。

* * *

ミュミュの遊び:ティッシュの空箱

空箱の片方の、のり付けされた蓋部分をはがしとってある。
さんざん中に入ったり、上に乗っかったりしているので、
すでに箱は型崩れを起こし、斜めにひしゃげている。

ティッシュの取り出し部分に乗ると、はがされた蓋部分が動く。
自分が乗った場所ではない場所が動くのが不思議でならないのか、
乗ってみては、動く蓋部分をじっと見つめている。
押さえていた両手のうち、片手を浮かせ、立った姿勢のまま、横を向いてじっと動かず、蓋を見ている。
さっきから3回はその動作を繰り返している。
とても思案気で、今にも何か道具を持って来て、修理でもしそうな雰囲気が漂っている。

箱の真ん中あたりを押せば動く蓋部分に回って、触ってみている。
匂いを嗅ぎ、押してみる。

するとそばにあったレースのカーテンが目に入った。
カーテンに手を出してみて、そっちに気を取られたのかと思ったら、
また箱に戻って、ティッシュの取り出し口付近を押してみている。
絶対に何かを分析しようとしているように見えるのだけど、どうなのだろう。

ミュミュはもうちょっとティッシュの箱で遊びたかったのだと思うが、
残念なことに、トイレに行きたくなった。
あわててトイレに行き、トイレの中をくるくる走り回りながら場所を決め、
まずおしっこをし、ウンチをした。
するともうティッシュの箱のことは、きれいさっぱり忘れてしまったらしい。

* * *

今、トイレにはペットシートを使っているが、
コチカがトイレの砂を掻くのを見ているからか、用を足した後、一生懸命掻いている。
それがうまく折れ曲がらず、その上にオシッコをしてしまったりするので、
昨日くらいから、シートをガムテープで固定しているのだが、ミュミュはそれだと気に入らないらしい。
砂に替えてやりたいが、今使っているトイレ用トレイは浅いし、そこらに飛ばすだろうし。。
今しばらく、ペットシートで我慢してもらうか。

ミュミュ、ただいま体重525g。
昨日までティッシュの箱に頭から入って頭から出てくるのに、簡単そうだったが、
今日は少々きつくなった様子。
急速な成長に全く驚くばかり。。


* * *

困ったことに、そろそろミュミュがコチカと競争を始めた。
コチカが私によしよししてもらおうと寄ってくると、
ベッドにいたはずのミュミュが、のっそり這い出てきて、
私に近寄ってくるので、コチカが逃げていってしまう。
そしてミュミュは、私の膝の上によじ登ってきたり、私のお尻にくっついて寝ていたりする。
困ったな。。




 *  *  *  * 


50_その1 ⇔ 50_その3