2004年5月

~~~ミルク色のコチカ~~~


奮闘記 -36-



ぽん!
じゃんけん……(クリック)


* ミルク色のコチカ・トップへ *

5月1日(土)

杉花粉ももう飛ばないし、数日旅で締め切っていたので、
窓を網戸にし、ぱーぱーに開け放った。
寝室にも気持ちのよい5月の風が行き渡る。

あーいい気分〜と家事をこなして、2階に上がっていくと、
なんとコチカが朝から人間のふとんの真ん中で横になって毛づくろいをしている。*

寝室にいるなんて、しかもふとんの真ん中にいるなんて、滅多にないこと。
あまりの心地よさに、つい、ということだろうか。
ふとんを汚されるのは嫌なので、コチカのシーツを敷いてやり、
体をその上に乗せてやったら、匂いをくんくんとかぎ、納得して丸くなったので、
私も安心して下に下りたが、次にあがっていったときには、
寝返りを打ったのだろう、コチカシーツの隣に寝ていた。
ま、いいや。。

* * *

母がいるので、
コチカトイレをあちこちに持っていって、行った先でおしっこをさせるせいか、
オシッコをご機嫌でさせない。
ぅぉ〜、と恐い目をして見上げる。




 *  *  *  * 




5月2日(日)

『コチカ発情する1』
夕べのこと。
午前2時ごろに就寝した。

ふとんに潜りながら、
PCを枕の上に置き、書きものをしていた。
30分もたった頃だろうか。
いきなり、にゃう!と私の手の甲に噛み付いた。

*

人間が寝室に来て、ふとんに入って話をぼそぼそしているとき、
コチカもすでに来ていて、枕に両手をかけて寝ていたのだが、
私はPCを叩き始めた。

私がキーを打つたびに肘で枕がゆれる。
最初のうちは私も気にしていたが、コチカは知らんふりをしているので、
いいのだろう、と思っていたら、
30分もたった頃だろうか。
いきなり、にゃう!と私の手の甲に噛み付いた。
え!とコチカを見たが、すぐにはやめない。
コチカの手を肘で踏んづけたのか、と思い、腕をどけた。
小さなパイプが入った枕がコチカの手の置いたところで折れ曲がり、
コチカの手が挟まって痛かったのかもしれない。
よくわからない。
なんか変だ、と思い、コチカの名前を呼び、撫ぜようとするが、
コチカは噛むのをやめない。
やめないどころか、うにゃー!!!と叫びながら、何度も何度も噛み直している。
挙句の果てに、起き直り、私の手の甲に噛み付いたまま、
左足を腕にかけようとし、なかなかかけられず、何度もかけなおす。
動転した私は、去勢した方がいいのかな、などと夫に言いつつ、
噛ませたままにしているが、かなり痛い。
決定的に怪我ができるほど強くではないが……

*

今朝、起きてからコチカに、おはよう、と体を撫ぜると、
目覚めたコチカは、昨日噛んだ場所を何度も舐めた。
通常、舐めると言っても、そんなに長々と舐めないが、
今朝は違った。
昨日噛んだことをわかっていて、私を慰めるようにも、
悪いことをした、と思っているようにも、思える。
本当のところはわからない。
が、
噛み付き猫になる要素のない猫であることを願っている。

* * *

一夜明けてなんだかしおらしく見えるコチカである。
朝、散歩に行って帰ってきてからオシッコも穏やかな顔つきでさせた。

*

4月28日から連休が始まり、コチカの日常が混乱させられている。
もうそろそろそれからくるストレスが吹き出てきて、
おとといの夜中に私に噛み付いくことになったのではないだろうか、と思う。

ということで、
玄関でお外〜と声を上げているコチカに、久々に追いかけっこをしかけてみた。
ダッシュを何本か。ぜいぜい。
これでちょっとはよくなったかな。。




 *  *  *  * 




5月3日(月)

居間で、母は私が座る側に座っている(ということはコチカのいる場所でもある)。
コチカは入ってくると、いつものように、にゃ〜と私に近づいてくる。
そのときに私は、コチカがウンチを申告するのか、撫ぜてもらいたいか、わかる。
しかしコチカをかわいいと思っている母は、コチカが私にたどり着くまでに、
どしましたか、なんて言いながら手を出してしまう。

コチカに好かれたい母は、極力優しい気持ちになって撫ぜてやるのだが、
どうだろう、馴染んだ手とはやはり違う。
コチカはなんか腑に落ちないような、不満足な顔をしている。
おまけに、ウンチの申告をできなかったコチカは、その場に粗相をした。

その話を母に話した。
居間に入ってきて私の顔を見て、にゃ〜、というまで、手を出さないように。
ウンチか撫ぜてほしいか私が判断し、撫ぜてほしいならある程度よしよしするから、
コチカが横になり、自分の手を舐め出したら、触っていい。
それがコチカの安らぎを得るための行動パターンなのだから、と。

すると不思議なもので、
この話をしたことで母の態度が変わったからかどうか、
コチカは居間に入ってくると、まず母ににゃ〜と言ってみて、
それから私に、にゃ〜、というようになった。

理由はわからないが異常繁殖したサキグロタマツメタがアサリを食べてしまい、
潮干狩りができなくなる被害でた、のだそうだ。




 *  *  *  * 





踊る猫

5月5日(水)

夕べもまたコチカは、うにゃ〜!と体を起こして、
恐い顔で私を見据え、噛み付こうとした。
私が寝返りを打ったときに、ふとんが動いてコチカの気に入らないようになったらしいのだ。
しかし、
コチカは自分のシーツから大きくはみ出し、私の領域へきていた。

このやろう〜、と言った目つきのコチカの体を持ち上げて、
何言っているの、自分が人の領域に侵入してきたくせにっ!
と怒鳴りつけながらコチカのシーツに下ろしてやった。

するとコチカは、毒気を抜かれたようになって、
自分の手をぺろぺろ舐め始めた。

なんだろう。。
最近人間が下手に出ているので、いい気になっていたのだろうか。
それともコチカにはコチカの理由があって頭にきてはいるが、
私が真剣に怒ったので、度肝を抜かれた、ということか。。

* * *

夕方のお散歩。夫と。
アスカに会った。
近寄っていってもアスカは身じろぎしないので、
どんどん近づいたら、いきなり猫パンチされた。
一瞬何をされたか何が起きたかわからにコチカ。
しばしボーゼンとしたそうだ。

私はそんなアスカの態度が、
うちのコチカをバカにしているように思えてならず、気に入らない。

人間は無用な知識を持つことで快感を覚える動物である…
…て誰が言ったのだったかな。。




 *  *  *  * 




5月6日(木)

夕方帰宅したら、
階段下の書類ケース…その横ではいつもコチカが窓の外を見ている…からはみ出ていた紙をざきざきにし、
積み重ねてあったパンフレットなぞを、だだだっと下に落としていた。

* * *

夕方のお散歩。
GWとあって非日常的な毎日が続いていたせいで、
散歩にも行ったり行かなかったりして、
行くときには夫が連れていっていたからだろうか、
あれ、この人は誰だったろう、というように、
コチカは3回ばかり私の顔を見上げた。

そのたびに、行こう、と声をかける。
なんとなく穏やかに歩き、誰にも会わず、1回目のカツオブシ…で帰ってきた。
こんな日もあるのね。




 *  *  *  * 




5月7日(金)

朝のお散歩。
門を出ると、穏やかで気持ちのよい日〜などと思っていたら、
突然コチカが走り出した。
しかなたく私もダッシュ。
チェリーんちの庭のマー君がウォンウォンほえたてる。
何かと思えば、ミルキーがいたのだ。
ひょいっと右脇のアパートに入っていった。
私がそこには入れないのでコチカもそこまで。
grrrrrrrrと声を上げ、狂ったように地面の臭いを嗅ぎまわる。
でもすぐに諦めて、ミルキーの行っただろう方向に向かった。
果たして、ミルキーはいた。
うちの向かいのお宅の門の中である。
コチカは門の外から鼻先を柵の中につっこむ。
それを見ながらミルキーはよいしょ、と横になってしまった。
この態度。
年をとっているからしんどいのかも知れないが、
けっ、どうせここまでこれないんだから、と高を括っているようにも見える。

*

うちの貴公子:コチカ^^\は、ミルキーにも愛想を尽かし、
またてくてく歩き出した。
うちの駐車場まできて、隣の塀と車の間でドタッと横になった。
裏からひんやりした風が吹いてくる。
気持ちよさそうだけれど、私はどうすりゃいいのさ???

しかたなくフェンスの支柱にリードをかけて、通りの掃除を始めた。
向こうまで掃いて戻ってくると、コチカの姿がない、と思いきや、
隣の家のヨード物置みたいな小屋の下に、もぐりこんでいる。
下には土があり、ひんやりして快適そうだ。
体が汚れるからカンベン願いたいが、まーしょうがないわねえ。
コチカはリードをぎりぎりまで引っ張り、
私の手が届かない場所でちんまり座り、丸い目をして通りを見ている。




 *  *  *  * 




5月8日(土)

外の空気は若干涼しいが、動けば少々汗ばむ陽気。
でも、ご飯を食べたりするときには、ホットカーペットは欠かせない。

昼間はコチカのために、居間の南側の窓を開けて、
物見やぐらの側を網戸にしてやったが、
洗面所では外をずっと見ているコチカも、
居間では暖かいカーペットの上でゴロリとなっていた方がいいらしい。
やぐらに上るのはまだまだ先かな。




 *  *  *  * 




5月9日(日)

上等のカツオブシを購入。
むしゃぶりつくコチカ。
背中を見ていると、食べてるときの集中度がぜんぜん違う。
ふむ。




 *  *  *  * 




5月10日(月)

雨のため散歩はなし。
夕方は抱っこして散歩。それでも満足らしい。
腹筋を使ってくんくんする方向にコチカの鼻先を向けてやる。




 *  *  *  * 




5月11日(火)

朝のお散歩。
車のところでごろり。

夜遅くに散歩。
だあれもいなくて、街灯の光の行き渡らないところは、真っ暗に見える。
コチカぁ、もう帰ろうよ、と思いつつ、付き合った。
よい飼い主でしょ^^\




 *  *  *  * 




5月12日(水)

なんかよく食べる。
今朝は空のお皿を見ながら、
にゃあ。。と細切れに鳴くので、
5粒くらいキャット・フードをやった。

*

そう湿っぽくもないけれど、どんよりした日。
門を出ると、東に向かう通りにみーちゃんがいる。
チェリーんちのフェンスの下には、50cmほどの巾の縁石(とは言わないだろうけど)があって、
みーちゃんはいつもその上に居るのに、今日はそこを降りた路上で、手を胸の下に入れている。

植木なぞをくんくんしいしい歩いていくコチカに、
だんだん真剣になっていくみーちゃんの目。
それでもコチカが知らん顔して近づいていくと、
とうとうみーちゃんは体を起こし、なー!と言った。
コチカはみーちゃんを見、ちぇっ、というそぶりを見せたが、素直に踵を返した。

そして角までやってきて振り返ると、
みーちゃんはまだじっとこちらを見ている。
なんだか丁稚が手もみしているような風情だったので笑ってしまった。

* * *

うちの駐車場の車の下でコチカが横になってしまったので、
繋いでおいたら、ミルキーがなんか言いに来た。
いつ見ても、スタイリッシュな猫である。
人間界の恐れられている職業の方々で、
アイロンのばっちり効いたワイシャツにネクタイとスーツでビシッ!!!と決め、朝起きたその瞬間から髪も整っているだろうし、人に甘えることなんか生まれたときから一回もなく、背中丸めて歩いたことなぞなく、言葉少なで考え込むこともなくいつも結論が一発で出せて、必要ないものは決して持ってないに決まってる……と思えるような人を見かけて思わず、はぁ、とため息をつくことがあるけれど、それみたい。。




 *  *  *  * 




5月13日(木)

朝の散歩。
また駐車場の車の下で横になってしまったので、ドアに結わえて放っておく。
にゃっにゃっと声が聞こえるので、覗いてみるとミルキーがちょっかいを出しにきていた。

* * *

夕方の散歩。
結構ワンちゃんのお散歩と行き会った。
いちいち体を低くして警戒するコチカ。
いろんな犬を見て、誰が誰か、覚えたかな?

* * *

夕食後。
私の隣でプラナリアよろしく伸びているコチカ。
1日のうちで最ものんびりする時間である。

私は押入れの中の毛糸が入っている引き出しを開け、探し物をしていた。
毛糸はビニール袋に小分けしてあるので、がさがさと音がたつ。
出した引き出しのそばにあるコチカの大きな耳には、
さぞかし大音響で響いていることだろう、とちょっと気になったが、私は探し物を続けた。
するとコチカはやおら起き出してふら〜と居間を出て行った。
台所でぼっさり座り、玄関へ行く方向を見、風呂場の方を見、どうにも詮ない様子。
やはりうるさくて耐え難かったのだろう。
ごめんね、と声をかけて背中を撫ぜたら、しょぼしょぼの目のまま、ぅゎぁ、と短く言った。




 *  *  *  * 




5月14日(金)

ご飯の食べ方が少なくなった。
今朝はお皿に残っていた。

* * *

夕方のお散歩。
門を出てると、隣のお宅の植え込みにアスカとニャオンがそろっていた。
近づくコチカに、2匹はばらばらと分かれて姿を消した。

アスカは、にゃ〜、と言いつつ門の向こうでうろーりとしている。
門の下に見える足は、短いけれど、後ろ足がかーっと立って上がっていてステキ。
小股の切れ上がったいい女!……とはちょっと違うか。。
コチカの後ろ足は、かかとに当たる部分が上がりきらず、べたー、と地面につき勝ちなのだ。
やはり筋肉が弱いということなのだろうな。

思わせぶりなアスカを後にし、歩を進める。

もひとつ向こうのお宅の庭にニャオンが座っている。
近づくコチカ。
しかし、ニャオンは舌をぺろぺろと出し入れした後、じーっと睨みを利かせた。
コチカたじたじと後ずさり。
あっぱれなニャオン。

*

いつものコースを一巡りして戻ると、
うちの向かいの家の門の向こうにニャオンがいた。
コチカは中には入れない。
しかし今度は果敢に向かっていこうとする。
ニャオンは長い尻尾の先を体にぴったり体に沿わせて、ch"〜〜と威嚇する。
しかし門が間にあるので、コチカは動じない。
釣り上がった目のニャオンと背中を怒らせているコチカ。
膠着状態に入ったと思われた頃、
サラリーマン風のおじさんが歩いてきた。
風が私の方に吹いたのを感じた。
すると整髪料か男性化粧品がぷーんと香った。
香水アレルギーの私はたちまち鼻がむずむずし出し、ふぁックション!とくしゃみが出た。
瞬間、緊張状態にあった猫2匹が飛び上がった。
ほとんど垂直にぴょん!と飛び上がり、それぞれが後ろに退いたので、
2匹の距離がかなり開いた。
で、この場はおしまいに。

でもその後もニャオンはずっと同じ場所にいて、
コチカの動向を見ているようだった。
ニャオンがうちの前のお宅にいるのは、かなり珍しいことだが。。




 *  *  *  * 




5月15日(土)

夜遅くに夫が散歩に連れ出したときのこと。

十字路を過ぎた駐車場にアスカとタロウがいた。
コチカがアスカに近づいていったが、アスカはそのままでいた。
そのまままっすぐアスカの元へ行くかと思いきや、
コチカの目線が変わり、視線の先には車の下にタロウがいた。
しばらく互いにうーうー言い合っていたのだが、
たぶんコチカが先に(よくわからなかったという。なんで?)タロウに飛びついた。
抱き合う格好でもみ合った。
引き離そうとしてコチカに手を出した夫は、どちらにやられたのか、手のひらを引っかかれた。
帰ってきたコチカの顔反面が血だらけだったので驚いたが、
これはどうやら夫のものらしい。
コチカは顔を3ヶ所引っかかれているがいたって軽症……
ではあるもののすぐさま消毒。

どうもタロウとコチカは相性がチョー悪いというか、ケンカしたくなる相手らしい。
最もタロウは面倒は嫌いらしく、そばに寄ってはこないのだが。
ということは、コチカが喧嘩っ早いということか。
そうなのだろうなあ。
すっぽこぽんコチカめ(夫がそういう)、去勢すべきなのだろうか。




 *  *  *  * 




5月16日(日)

『コチカ発情する2』

昨日タロウとやりあったという、その夜中。
またgrrrrrrにゃう〜〜〜、といきなり起きて私の手首に噛み付こうとした。
私はこの間のように、何すんの!とどやしつけた。
夫も声を荒げた。
それでコチカは静まった。
やれやれ……と寝たものの、朝目覚めて、コチカ、と手を伸ばすと、
再び、grrrrrrにゃう〜〜〜

今度は収まらなかった。
しかたないので、噛むに任せておいた。
私の右手首を狙って噛む。
骨を覆う皮に噛み付き、ひねるようにし、腕にまたがる……続きは番外編で

* * *

夕のお散歩。夫と。
夜回りのおまわりさんに出会った。
自転車が恐いコチカは、げっ、とばかり走り出した。
おまわりがいて、大人の男が急に走ったら怪しまれるので、
必死に堪えて大またで歩いた、ったくもー、と夫。




 *  *  *  * 




5月17日(月)

発情しているせいだろうか、今朝もご飯を残している。
私が居間にいると、いつものように、にゃ〜と来るが、
見上げた顔がなんとなくむくんだように見える。
人間だったら、顔全体が広くなって、二重の瞼も腫れぼったい感じに見えているところか。

* * *

夕方のお散歩。

ノラちゃんたちのお食事の時間だった。
タロウにご飯をあげていたチェリーんちの奥さんは、
ご飯だからね、いじめないでね、とコチカに言った。
……ってことは私に言ったの?

いつも食事を邪魔しに行っている(?)のを、私はそんなにも放っておいているのだろうか、
と改めて反省してしまった。

猫同士でいじめ合うということはなく、
オスとして戦いを挑んでいるだけなのだが、
去勢したケンカをしない猫たちのソサエティーでは、
ちょっかいを出すことは、いじめる、という映るのだな、と改めて実感した。

タロウに寄って行きそうになるコチカを抱っこして、
ご飯食べてるから、あっちへ行こうあっちへ行こう、と言いながら場所替えをした。

ちなみにミルキーは去勢していないが、
うちの通りにいる猫たちとはケンカをしない。
もうそんな段階を通り越しているのだ、と思う。

なんたってコチカはまだ3歳になろうとするところ。
若造なのであり、無用なケンカも売ってしまうのである。
最もまともなケンカも1度くらいしかしたことがないので、
ものを知らないといえば知らない。
これは人間である飼い主のせいなのだ。
そうは言ってもコチカは障害があるのだからしかたがない。。




 *  *  *  * 




5月18日(火)

朝のお散歩。
保育園のお散歩に会った。
あ、ワンちゃんだー、と子供の声。
そうねーワンちゃんねー、と保育士は実は見ていないらしい。

マーキングのふり:5回。

* * *

このところ、向かいの家の玄関先で他の猫に出会うことがしばしばあった。
そのせいか。
門から玄関のドアまでのところを水で流したのだろうか、
いつもそんなところが濡れていることなどないのに、濡れている。
オス猫のマーキングの臭いが強烈なのかもしれない。
コチカじゃありませんからね!!!

* * *

夕食の片付けをしようと、テーブルのものをお盆に載せながら夫と話をしているうちに、
かりかりという音が聞こえると思ったら、コチカがアジのひものの残りを食べていた。
珍しいことである。
子供の頃からキャット・フードに親しんでいるコチカは、魚の匂いを嗅いでも食べないのが普通である。
でも、干物を焼いた私の手をくんくんしているうちに、このおいしい匂いはなんだろう、
と思うようになって、いよいよ食べてみたら、おいしかったということだろうか。
塩気がきいてるから、食べさせたくないのだが。




 *  *  *  * 




5月19日(水)

朝のお散歩。
ちょっと歩いたら、しゃくりあげて2度ばかり吐いた。
白い丸いものが見えている。
洗濯物を洗濯機にセッティングする間、コチカを外へ繋いでおいたので、
草の実でも食べてしまったのか、はて何の実だろう、と考えた。

まわりに誰も居なかったので、液体が流れた頃に始末しにこようと思い、
いつもの行程を終え、戻ってきたら、残っていたのは昨日食べたアジの干物。
頭部を食べたらしく、未消化な骨が出ていて、白くて丸いものはアジの目玉だった。。
猫のおなかから出てきたと思うとかなりグロテスク。

それにしても、4月に1回吐いただけで、最近は吐いていない。
抜け毛の季節だというのに、どうしたことか。
外では結構草を食べているのだけれど。

* * *

寝る前に夫と本棚とかをごそごそやっていて、
ものを階下に取りに行こうとして引き戸を開けたら、
驚いたことに、コチカがコチカゲートの向こう側に丸くなっていた。
どしたの?!と思わず言うと、にゃっ、と返事をする。

入ってくればいいのに、と思うが、
夜寝室に入ったら、もう寝るもの、と思っているのかどうか、
人間が寝る体勢に入ってないと、外で待機するらしい。




 *  *  *  * 




5月20日(木)

台風2号の影響で荒れ荒れの天気。
お散歩はなし。
コチカはちょっとごねたけれど、案外聞き分けのいいもの。




 *  *  *  * 





居間ではたいがい私の左隣に陣取る。
それを忘れてお尻の位置を変えてしまうことがある。
お尻の圧で悲鳴を上げることもしばしば。。

5月21日(金)

昨日とうって変わって、とっても良い天気。
魚眼レンズを覗いたような艶やかな空。

朝、ゴミ収集車がきたのであわててゴミ袋を持って出てみると、
ゴミのお兄さんが、スズメ、と指を差した。
電信柱にかけたカラス防止用の網のハンモックのようになったところに、
うまい具合に落ちていた。
上を見ると、どうやら篭(みたいに見える)のような何かを支える横棒が空洞になっているらしく、
そこにスズメが巣を作っているのだった。
まだバタバタするんだよ、とお兄さんは言った。

昨日の雨と風で、落ちたのだろう。
生えそろわない羽が濡れて、くっついたようになっている。
片手に乗せ、もう片方で蓋をし、温めようと思い家に連れてきた。
お陰で一日スズメに振り回されるハメに。
結局はチェリーんちの奥さんにお願いしたが。番外編へ




 *  *  *  * 




5月22日(土)曇りのちぱらぱら雨

夕方の散歩。
淡々と十字路へ向かい、十字路の駐車場でごろごろはしたものの、
淡々と戻ってきて、淡々と家を通り過ぎ、家の駐車場を点検し、
カツオブシの声にすんなり応じて淡々と戻ってきたのだそうだ。
確かに短い。20分たたないうちに帰ってきた。

カツオブシもねだらずに黙々とご飯を食べている。
どうしたことかね、こんなこともあるのね、などと言っている間も、
黙々と食べている。
ハングリーだったってこと?




 *  *  *  * 




5月23日(日)ずっと曇りのちぱらぱら雨

5月なのにうっとうしい天気。
このまま梅雨に入ったら怒るよホント。

朝お散歩は行ったものの、夕方はちょこっと行ったら雨でだめ。
今日また一心不乱にご飯を食べる。
健康な証拠^^\

* * *

ホームセンターへ行ったときに、首輪を見るともなしに見ていたら、
「歯の根元が茶色くなったら」というものを見つけた。
犬猫用の歯周病予防のためのゼリーだった。
食後に上奥歯につける食品である。
2、3歳にもなると歯垢がつきがちです……と書いてある。

そういえば、今朝アクビをしたコチカの奥歯が黄ばんでいるのを発見したのだった。
これはあまりにタイムリーなので、試すべきなのだろう、と購入。
さっそく食後に試してみた。
食後と言っても、コチカは6時に出されたご飯を一晩かかって食べる。
効き目があるのかどうかわからないけど、まあやってみる。

猫は犬ほど口が大きくないので、
横から唇をめくっても、そう簡単に奥歯が露出するわけではない。
嫌がって顔をそむけてしまうので、結構むずかしかった。
慣れればいい話かもしれないが、毎日食後に、と書いてある。
そんなん無理です〜




 *  *  *  * 




5月24日(月)

少々暖かな朝で、お散歩日和だった。
チェリーんちの奥さんに、昨日の朝、スズメが死んだことを聞いた。
入った後のお風呂場に置いておいたのだが、
朝になって見てみたらすでに固まっていた。
仕方ないと思う。
チェリーの奥さんに見てもらってダメだったら、もうだめなのだろうと思う。

* * *

夜は雨が降ってしまって、お散歩はなし。
少々おなかがゆるい。
なんとはなくお尻が汚れるのだ。
草を食べるせいだろうか。




 *  *  *  * 




5月25日(火)

保育園のお散歩と行き会う。
一度目は用があるふりをして、コチカをその辺へ結わえ、私は逃げた。
しかしあたりが静かになったところで歩き出し、
お隣のアスカとタロウに挨拶をしていたら、
住宅の一角を一周してきたらしい集団と反対側から行き会った。
ヨチヨチ歩きの子供7、8人と保育士2人である。

ほら〜ねこちゃん、と保育士2人が座ったので、子供全員が座った。
記念撮影ができそう。
コチカはそばに止まっていた車の下にもぐりこみ、伺っている。
よく見えないので、保育園組もさらに背を丸めて覗き込む。
保育士の一人がコチカにいうともなく私にいうともなく、
お散歩ですね〜、と言った。
お散歩で〜す、見えるかな…と子供にいうともなく保育士にいうともなく言った。

私は子供だったら何歳の子供でも好きだが、
知らない大人と一緒にいて、
子供と大人のどちらに気を使ったらよいかわからない状態が苦手である。

へらへら笑いながら通り過ぎようとしたら、行ってらっしゃーい、と言われたので、
行ってきまーす、と笑った顔で場を繕った。
ほっ
いいのである。
だぁれも悪いわけではない。
運がちょっと悪いだけ。。

*

お散歩後、2時ごろまで駐車場で寝そべる。
車の下にいたり、陽の当たる地面にいたり。

* * *

夕方のお散歩は、平和に過ぎると思っていたら、
6時を過ぎた頃、チェリーんちの奥さんが帰ってきて、
タロウ、アスカ、みーちゃんらが姿を見せた。
ケンカを売りたいコチカは、うぉー、などとすごんでいるので、
抱っこして中へ入れた。
ご機嫌ななめ。。

* * *

ユニ・チャームのペットケア薬用ノミ・ダニケアスポット、というのを投与
サンスポットほど臭いがしなくて嬉しい。


ガツガツ…食欲が戻った



 *  *  *  * 




5月26日(水)

昨日ノミ・ダニケアスポットを投与した夜中、20回くらい起こされただろうか。
grrrrうにゃっ、と飛び起き、うろうろしたり、
私の手を噛んだり、噛むのでは悪いと思うのか、ザリザリ舐めたり、
ふとんの中に入って首筋をこすりつけたりするのだ。

あるいはイライラした様子でふとんをもみもみしたり。
お陰でふとんはコチカのいた側だけが毛だらけになった。
かわいそうに、ひりひりするのか、かゆいのか、夜通し苦痛だったに違いない。

サンスポットで一度、同じようなことがあったが、
一度目はブラッシングした後だった。
二度目にはただ投与しただけだったら、さしてかゆがりもしなかった。
新しい薬には過剰反応してしまうのだろうか。

朝になって毛がすっかり乾いたら、かゆみはなくなったようだ。やれやれ。
でもときどきぴくっとすることがある。
かゆみがいきなり来るのだろう、と思うが、
そんなとき、手や足を舐めたり、その辺を引っかいたりする。
猫特有の気持ちを静めるやり方なのだろう。

* * *

裏庭にいたらしい猫……ミケの色を薄くしたような……が、駐車場にまわってきた。
居間に飛び込んできたコチカは、
まっしぐらに物見やぐらを目指し、
網戸にしてあった窓に突進していき、やぐらと網戸の間に落ちた。
爪でどこかに引っかかったのだろう、自分でなんとか脱出したが、
窓が開いていたのが久々だったとはいえ、もういい加減に覚えられないものだろうか。

* * *

夕方の散歩。
例によって隣のタロウとアスカに闘士丸出しのコチカ。
嫌われるってそんなんじゃ!!!

隣のご主人によると、
ご飯の時間に、アスカがひとりでいるとき、タロウは?と聞くと、
アスカはタロウを呼びに行くのだそうだ。

ふむ。
そんなとき猫は、当然ではあるが、では行って来まーす、などとは言わず、
だまって行き、やはりだまって相棒を連れてくる。
猫の沈黙には含みがいっぱいあるのだ、とあらためて思う。

* * *

ルークくんに会った。
犬って人懐っこくていいな。
人の方を向いて、ハァハァ言って鳴きながら体を地面にこすりつけるみたいにする。
遊ぼう遊ぼう、って言ってるみたいで嬉しかった。

その間、コチカは背をアーチ型にしながらも、
ルークくんをじっと観察している様子。
しかし目がまん丸で、恐怖の表情ではある。。
声域の広い犬で(ってミニチュアダックスってこんなもの?)、
バウワウと低音を響かせながらキャンキャン言ってる感じに、
恐い犬ではないらしい、と思っているようにも見える。




 *  *  *  * 




5月28日(金)

朝、嘔吐。
毛がいっぱい出ている。
ようやく。

* * *

夕方のお散歩。
帰ろうとする頃、ん、な〜、とどこからか声。
コチカと一緒にどこだどこだと声の方向を見回す。
すると、チャコちゃんちとチェリーんちの間の塀の上から、
ぬっ、と現れたのは、みーちゃんだった。
チャコちゃんちの木々の葉っぱでこっちからは見えないのに、
自分から居場所を知らせるんだね。
最近ミーちゃんは、ん、な〜、と鳴く。
前みたいに、おとうちゃんな〜、じゃなくなったのはなぜ?

みーちゃんは、そばにそこらに首筋をすりつけて、なにかを訴えている。
アスカと同じことをするのだが、兄弟だからか、猫のサインなのか。
コチカは塀の上のミーちゃんをじっと見つめ、塀に飛びついてみたが、無理な話。
これを潮に、私はコチカを抱き上げ、玄関へ向かった。




 *  *  *  * 




5月29日(土)

発情したオス猫ミルキーがうわぁ〜、と言いながら外を歩いている。
やな感じ。
コチカも触発されなければいいが。

* * *

朝から暑い東京。
夜通しウロウロしていたのだろうか。
人間が起きてきたらもうグロッキー気味。
お外行くぞ〜の号令にも反応が鈍い。
今からこんなんで大丈夫か?




 *  *  *  * 




5月30日(日)

またもや食べ方が少ない。
いちおう1日の日課をこなすはこなすけれど、
動作がのろのろ。
まだまだあっつくなるよ、コチカ。
毛皮脱ぐ?




 *  *  *  * 




5月31日(月)

夕方。
私が住む駅に降り立ったら、ふわふわとした雨が降ってきた。
小ぬか雨の始まり、というか。

ちゃんとした雨でないと、雨が降ってるので散歩はなし、
という自覚ができないので、
たとえ道が濡れていても散歩は断念させられない。
なので急いで帰宅し、ご飯の前に散歩に連れ出した。
10分ほど散歩。ほっ

* * *

雨が降る降る、という天気予報がはずれにはずれて三日たった今朝、
いよいよ最後の晴れの日だと人々は思ったにちがいない。
あちこちでふとんを干し、洗濯ものを干す音が近所中に聞こえた。

うちでは東西南北に風が吹きぬける。
今日をはずす手はない、とホットカーペットを取り払い、ダニクリンをしゅうしゅうした。
その間、コチカは外に繋いであったのだが、
入ってくるなり、何この臭い、と眉をしかめ、いやーな顔。
まあしょうがない。

今日もまだ食は細いまま。
気候の変化にとまどっているのだろうな。




 *  *  *  * 




35 ⇔ 37