2月1日(日)
コチカがクッションの上で、
丸くなった体に頭だけを起こして、人間二人を眺めている。
どうしたの、猫みたいな顔して、と言ったら、
そんなこと言ったって、だよなー、と夫がコチカを振り返りながら言った。
長年一緒に暮らしていて、気心がようく知れているわけだから、
人間みたいな表情をしている、と思うことは当然ある。
しかし、コチカが人間かも知れないなんてひとつも思うわけなく、
猫だとおなかの底から承知している、当然。
でもなぜか、今日はずいぶんと猫くさい顔をしている、と思えることがしばしばあるのだ。
だって猫だもん
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2月2日(月)
クッションの上で丸くなっているコチカ。
中心をずれて、少々端気味である。
大丈夫かな、と思ったけれど、仕事に気を取られた。
果たしてコチカは、何度目かの寝返りの際、
とうとうクッションごと向こう側にごろりと落ちてしまった。
コチカはうまく床に着地して、さしてダメージもなさそうに見えたけれど、
ちょっと考えてから、タコツボに入って寝てしまった。
あーあ、また戻っちゃったとがっかり。
しかし、心配無用だった。
ちゃんとクッションを整えておいてやったら、
午後を過ぎてから、床からダイレクトに飛び乗った。
わー、コチカ、来たんだね、とニコニコ笑いながら見ていたら、
くんくんと場所を決めて、くるりと背を向けて丸くなった。
憎ったらし〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
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2月4日(水)
遅い午後に、
珍しくダイニングテーブルで本を読みながら、お茶をしていた。
タコツボで動く気配があるので、目をやると、
コチカが私を伺っていた。
ちゃちゃ、と声をかけると、のっそり出てきて、私のそばに座った。
本を置き、手を伸ばすと、コチカはわかっていたように、首筋を伸ばした。
おはよう、と言うと、にゃ〜、と言い、やや立ち上がって両手を伸ばしてきた。
ニットのスカートに爪を立てられるのがいやなので、
軽く交わして、そっちに行くから、と立ち上がった。
本とお茶を持って椅子を離れ、ソファに座ると、
なんとコチカは椅子の上に載っている。
そして、あれ?という顔をしている。
きっとコチカは、私の膝に飛び乗る頭でいたので、
なんとなくその思考の続きで、私に飛び乗ったつもりが、
やってみたら、単に椅子の上・・だったのだろう。
こういう猫の勘違いって面白い。
昔、ミュミュという子猫がうちにいたとき、
ミュミュは遊んで欲しくてコチカを追い掛け回していた。
しかしまだコチカはミュミュに慣れなくて、いつも逃げていて、
あるときコチカが三脚からやぐらに駆け上っていくと、
ミュミュは、自分も追いかけていこうとするのだけど、
でもまだ体が小さすぎて三脚は無理なので、
ミュミュなりに、あそこだ、と思う場所に行ってみたら、そこはやぐらの下だったのであり、
コチカがいる場所からははるか下で、あれ?違う・・という表情をしたものだった。
かわいかったな、ミュミュ。。
・ミュミュ:ちょっと大きくなって初めて登ってみたやぐら→2005年7月28日
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2月6日(金)
あれから・・というのは、クッションごとソファから転げ落ちてからもコチカは、
要領がわかったのか、恐れずにクッションに来るようになった。
飛び乗った際に、
あんまり端だとまた落っこちるよ、ちゃんと真ん中にいないと、
といるべき場所をポンポン叩いて示してやったら、
それがわかったのかどうか、
端に飛び乗っても、最後にはちゃんと真ん中で丸くなっている。
学習したのね。偉い偉い。
爆睡
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2月8日(日)
床からクッションに飛び乗ったら、
クッションの安定が悪く傾いたので、あわてて床に飛び降りた。
これで今日は1日タコツボかな、と思ったら、
ソファの私がいつも座る場所に行ってみた。
ひざ掛けが置いてあって、手触りがよかったらしく、
ついもみもみしている。
その上に座られたら困るのでこらこらと撤去してしまったけれど、
あっちからがダメならこっちから、という回路ができているようだ。
感心感心。
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2月10日(火)
以前の日記を覗いてみたら、
ああ、そうそう、と思うことばかり。
楽しかったなあ、お散歩してた頃は。
★ 昔シリーズ→モテモテももちゃんと3匹の悪ども。人間が散歩に出かけてお握り買って、近所の大学の桜の下でお弁当して戻ってきても、まだ同じ体勢の巻き。
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2月11日(水)
<危険をはらんだ音とは?>
コチカは、玄関でドアチャイムが鳴ると、反応する。
夫は当然チャイムを鳴らさずに鍵を開けて入ってくるが、
それでもコチカは、玄関で物音がした、と思うからか、いちおう注意を払う。
うちの玄関のドアチャイムは、
速いテンポのメロディーのあるチャイムである。
その音を聞いたら、コチカがちょっとばかり緊張するのはわかる。
これまでに何度もドアチャイムの後に、知らない人が入ってきているから。
でもコチカはピンポーンという音を聞いても、反応する。
日立のWoooの宣伝で、ピーンポーンと鳴ると、
寝ていても、ん?という感じで頭を持ち上げる。
ドラマの中で鳴ってもである。
なんで?
そんな音は前の家でも鳴ったことがない。
なのにピンポーンという音が、危険を伴うかも知れない音、と思う(らしい)のは何故だろう。
もはや猫の声だって、よほどリアルでないと、反応しない。
テレビからはいろんな音が聞えてくるというのに、
なぜピンポーンだけ?
不っ思議〜
なぜピンポーンを知ってるかって?
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2月13日(金)
最近コチカは食が細い。
定量の3分の1しか食べてないときもある。
おとといには、遅い朝に食べて、すぐに2回分のご飯を嘔吐した。
食べてすぐに食べた分だけ吐き戻すことはあるが、
2回も同じ量を吐くことは珍しい。
加えて、昨日あたりから、ウ○チが臭い。
若干おなかがゆるいようである。
まるで変わり映えのしない毎日のように見えるが、
猫なりになにかしらの変化があるのだろうか。
繊細なものである。
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2月16日(月)
新しくしたコチカの毛皮の気持ちいいことったら。
こうなってみてわかったのだけれど、
背中の古い毛は少々硬くざらついていたようだ。
角質化した皮膚がすっかり取り去られて、
つるつるの肌が顔を出したように、
中に隠れていた毛は、ふかふかで滑らかで、上等のビロードのよう。
膝の上に来たコチカをちょっと撫ぜようものなら、、
たちまちうっとりなって、つい触りすぎてしまう。
またファーミネーターを駆使して、古い毛皮をはぎとってやろう。
5月の初めごろだろうか、全部の毛が抜け替わるまで、まだまだある。
むふふふふ(涎)。
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2月17日(火)
昨日のこと。
夕方を過ぎた頃に、コチカがソファにいる私のところにやってきた。
ご飯の器のある方に目をやり、私の顔を見ている。
もうご飯?と思いながらコチカを見ていると、
考えが変わったような間があって、膝の上に乗ってきた。
軽やかに濃厚に・・妙に理想的で気持ちよくよしよししあって・・愛の交歓さながらに!・・
コチカはしばらく膝の上でくつろいだ。
ずいぶん時間が経った頃に、私はトイレに行きたくなった。
でも今まださっきからの穏やかな時間が繋がっているし、
と思いながら、ついため息をついて座りなおすと、
ふとコチカが私を振り返り、降りていった。
そしてテーブルの向こうを回りながら、私を見、ご飯の方向を見た。
コチカは、ご飯をしてくれるんだ、と思ったのだろう。
ならば、と用意をしてやった。
コチカは私のすぐ後ろで待っていて、
さあどうぞ、と器を置いたら、速やかに食べに行った。
いい感じ。
何から何までスムーズで。
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2月19日(木) ご覧のように、 この場所に枕があるということは、 私はコチカと接触しながら座ることになる。 大変に窮屈であって、 おまけに今日はクッションの傾斜がずいぶん急で、 コチカは寝返りするごとにずるずる落ちてきて、 とうとうPCを打つ私の腕の上に体の半分が載ってきた。 それでどうなるのかな、 と休憩かたがた見ていたのだけれど、 そのうち両手両足が伸びてきて、 桃色の肉球が重なり合って目の前にきた。 誰もがいうけれど・・ すっかり安心して眠り込んでいる猫を見ていると、 やっぱり癒される。 コチカの体重でだんだん腕も痛くなってくるのだけれど、 このふかふかの感触から逃れるわけにはいかず、 長い時間、じっとしているのでした。 |
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2月20日(金)
<非日常的な事態>
午後7時前。
夫の帰宅が遅いというので、先にご飯を食べてしまい、
コチカのご飯の用意もし、お水をかえておいてやった。
そのままソファに座ってPCとにらめっこをしているうち、
気がついたら9時をまわっている!
あれれ、コチカのご飯は?とタコツボを覗くと、丸くなって熟睡しているらしい。
トイレにいくついでに、ご飯も用意しておいてやろうと器を見ると、
あらびっくり。
すでにご飯は用意されていて、さらに、カツオブシがなくなっていて、平らにしてあったキャット・フードの真ん中あたりが窪んでいて、コチカは口をつけたのだっ!
い、いつの間に・・
コチカに催促される前にご飯を整えてやったりして、
普段しないことをするからつい忘れてしまった私も私だけれど、
だまって食べて知らん顔しているコチカもコチカである。
これって当たり前?
いただきますくらい言ってほしいけど。。
だって、
いつもは夕方くらいに私の膝に来て、
しばらくくつろいで、また少し眠ってから、ご飯〜、
ということになっているのに、
その全てをすっぽ抜かして、
何の挨拶もなく(?)私の前を通り過ぎ、疑いもなくご飯を食べて、またタコツボに戻って寝ているのである。
さみしいじゃん、なんか。。
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2月24日(火)
どういうわけか4日も空けてしまった。
日が経つのが速すぎるのです。
毛玉のせいだろうか。
ご飯をたくさん残すようになった。
そういえば昨日の朝、
目覚ましが鳴っても布団からなかなか抜け出そうとしない人間を、
寝室のドア近くの椅子に座って待っている間、
急にしゃくりあげたので、布製の座面を汚されるのを恐れた夫が、
コチカの顔を床に向けようとしたのだろう、
ベッドから飛び出すようにして近づいたので、
驚いたコチカは、自分の緊急事態にかかわらず、
椅子から飛び降りて廊下に出て行ってしまった。
夫は後を追いかけて見に行ったが、吐いてはいなかったという。
吐こうとしたものを途中でやめたりして大丈夫なのか、と気になったけれど、
これからしばらく嘔吐を心配してないといけない。
憂鬱な季節到来である。
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2月25日(水)
クッションの上で丸くなっていたコチカが、
いきなり、うにゃ〜!と叫んだ。
あーびっくりした、なにさ、とコチカを見ると、
体を半分起こし、まん丸の目で覗き込むような顔をしている。
理由はうすうすわかる。
他に思いつかないので、これだろうと思う。
昨日の夜録画したマジシャン・セロの番組を見ていて、
すっかり度肝を抜かれた私は、ほぼ放心状態でいたのだ。
そのいつもと違う様子が、コチカは嫌だったのだろう。
それにしても、あのセロって人はいったい何ですか。
2038万円のアウディを人々の目の前から消したり、
事前に撮った写真の中の人に、後で誰かが抜いたカードを秘密に持たせたりできますか、普通?
普通じゃないから、手品のパフォーマンスということでテレビにも出てるんでしょうけれど。
それにしても、何回思い返してみてもびっくり仰天なことばかりで、
あれって手品?
もうすっかりその領域を超えてるのではと思うけれど、
これじゃあ魂もどっかに浮遊してしまって、もぬけの殻に見えるはずである。
コチカに一喝されて我に返ったけれど、
腑抜けになっている飼い主を元に戻したコチカ、あんたも偉い!
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2月27日(金)
どうなってるかわかります?この足。。
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2月28日(土)
<平和?というべき朝>
朝の紅茶を飲んでいるとき。
建物の玄関のチャイムが鳴った。
夫が立ってインターフォンに出たのはいいけれど、
なんと、*^o^*ハ〜イ/♪~、と仰天の猫なで声!
夫は高い声が楽に出る性質なので、猫なで声というのは本物の猫なで声である。
な、なんで・・
私はたまらずにクッションの上の枕に突っ伏して爆笑した。
コチカが悪いんだよ、コチカが!と怒る夫。
チャイムが鳴ったとき、
コチカがクッションに飛び乗り、毛づくろいを始めたところだった。
おそらく夫は、それをほのぼのと見ていたのだろう。
つい切り替えが利かずに、*^o^*ハ〜イ/♪~、になってしまった。
私は笑いが止まらない。
宅配の人がどう思ったろう、と思うと、さらに可笑しくて。。
コチカは目の前でひくひくしている私を、不思議そうな目で見ている。
銀杏色のまん丸の目の中に、黒い細いスリットがきっちり私に向けられている。
脳内になにか起こったようだけど、泣いてるのでもないらしい。
大丈夫そうだけどいったい???、と大真面目な顔つきである。
そんなコチカを見ると、もっと笑えてきてしまう。
夫は決まり悪くて悶々としている。
・・てな具合に、
三者三様の感情がリビングに渦巻く週末の幕開けでした。
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