2003年2月

~~~ミルク色のコチカ~~~


奮闘記 -21- 






昔シリーズ:去年(02)の9月下旬:
ビデオの脇に手を突っ込み、埃を掻き出して、ため息をついたところ



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2月2日(日)

猫は1年に人の7年分年をとるというから、
もう1年半たったから、今は7歳を過ぎ、人間だったら、14歳に向かおうとするところ?
それにしては、雰囲気的に老成して見えるけれど。
これ、いろいろな換算の仕方があるそうですが、最近ではこんなだそうです  → ☆

ってことは、コチカはもう24歳!

* * *

小さいときよりも、より人に甘えてかかるのは、
情緒がでてきたからだろうか、それとも、
ある意味、人生(?)に見切りをつけて、
人と仲良くやっていくことに、諦めのつけた人生を賭けたってことだろうか。

思えば、小さい頃はトイレの躾なんかで辛い思いをしていた。
尻尾の毛なんか抜けちゃって、誰にも頼れないし、きわめて孤独だったろう、なんて思う。
いろんな可能性を、外の世界に期待していたろう、とも思う。

でも、もう外には出られない、ということもわかっている。
知恵がついた、ということかも知れないけれど、
それだけ悲しみも増えたってことなのだろうな。
ただ、悲観することなく、ただ受け止めて、先へ行っているのだ。

ここまでいうと、おかしく聞こえてくるだろう。
でも、私は猫の思考と感情を信じている。
猫に限ったことではないだろうけれど、感じやすくて、いろいろ考えているものだ、と思っている。


昼間はたいがいこんな


 *  *  *  * 




2月3日(月)

さかりのついた猫が叫び声を上げながら外をうろうろするので、
コチカも落ち着かない。

居間でぬくぬくと寝ていても、声がすると、飛び起きて窓へ走っていく。
寒いのに、いつもよりも長時間外を見ているせいか、
くしゃみを何回かした。風邪ひいたのかな。

朝のうち、ホットカーペットで寝ていたコチカは、
いきなりピクッ!としゃくりあげ、吐くのかと思った。
数回でおさまったが、口をぺろぺろしている。
どうなっちゃったんだろう。。

その上、夜には、おしっこの量も少なかった。。。。

* * *

どうも、尿道口や、睾丸の皮膚に黒いなにかがたまって、
いつもおしっこをさせる際に、消毒液で消毒するのだが、
今日は取り除こうと、ティッシュでそっと毛をつまんだら、抜けてきた。

よくなったり、ひどくなったり、ずっとこんな状態が続いているが、いいのだろうか。




 *  *  *  * 




2月5日(水)

明け方、といってもまだ真っ暗だったけど…はすごかった。
さかりのついた猫2匹が、うわ〜〜〜お、うわ〜〜〜お、と雄たけびを上げること、1時間くらい。

あまりに寝られないので起きだして見に行ったら、
コチカは2階の東側の物見台にいて、声は向かいの家の庭から聞こえていた。
コチカには見えているのだろうか、暗くてどんな猫なのか、わからない。

* * *

朝になって、声の主をつきとめた。
いつか、ひさしの上で、まだ小さいコチカが挨拶をしようとしたのに、
うがーっと、威嚇した黒っぽいトラ猫→2001年12月1日と、
黄色いトラ猫だった。オスだったのね。




 *  *  *  * 




2月6日(木) 疑問の膨らむ日

今日も1日外の猫たちの雄たけびに右往左往。

夜、おしっこをさせようとしたら、尿道口に白いものがたまっている。
夫曰く、精子じゃない?
そうか。
縄張り争いのオスたちの声は、コチカにも影響を与えるのだろう。
それにしても、コチカは、発情しているのだろうか。

ときどき、おしっこをさせるのを嫌がるときがある。
嫌がって逃げていったりはしないが、体をよじって、私の腕にしがみつき、
じっと時間が過ぎるのを耐えていることがある。今がそれ。
台所の足ひえ防止用マット(?)のふさを、なにかに取り憑かれたようになって、抜いていることもある。

でも、マーキングとかしないし、叫び声をあげたりしない。
交尾しない猫は、どうやってたまった精子を出しているのだろう。
マーキングのときに少しずつ出ているのだろうか。

わからないこと続出。
今月は、予防接種を受けに行くので、そのときに聞いてみよう。

* * *

そうそう。
外が騒々しくなってから、コチカの食事の量が減った。
ウンチも、ちょっと少なめ。




 *  *  *  * 




2月7日(金)

夕べ(今日の夜中)は、猫たちはもう疲れ果てたのか、気が済んだのか、鳴き声がしなかった。
その静けさの濃いこと。
大変にありがたく思って、眠りについた。

* * *

しかし、夜になってまたすごい。いつまで続くのやら。
あそこまで争うけれど、でも、メス猫っていないと思う。
いても、避妊手術を受けてしまっているし。
どうするんだろう。

* * *

昨日、今日と、私が外出から帰ってくると、いつになく甘える。
意味ありげに鳴くので、ウンチかと思い、確かめてみるとなんでもないので、
知らん顔していると、ねーってばっ!といわんばかりに、声を上げるので、
そばにいって、体を撫ぜてやると、そうそう、という感じで体を預ける。
掻いてほしいところに手が来るように、いろいろに動かしながら。
1日1回の習慣ではあるけれど、その時間がずいぶん、長いのである。
外の騒ぎと関係あるのかしらん。




 *  *  *  * 




2月8日(土)

予防接種をしにいった。去年は、2月22日(奮闘記9)にした。
次回は15日ごろ、と証明書に書かれていたので、ちょうど頃合である。

一年ぶりくらいのコチカを見て、獣医さんは、
大きくなったね〜横に広い顔になったね〜前は小っちゃくて可愛かったのにね〜
いや、今が可愛くないってわけじゃないですけどね〜、と言われた。
思えば、コチカは小っちゃくってやせっぽっちで可愛いというよりは、貧相だった。

とりあえず、注射をしていただき、
足の状態とかを聞かれた。
尻尾も死んでるのか、と思ってたけど、生きてましたねえ。
よく鳴きますか?
あー、まだ排泄には後遺症があるんですね。。

Q:発情してるかしてないか、わからないんですけど。
A:鳴き叫んだり、家の中を汚すようじゃなきゃ、それでいいんじゃないですか。
  外へ出て行って、子供作っちゃったりするから、去勢したりするけれど、
  要は、人間が困るから、そうするのであって。
  
  人間でも女の人みて平静でいる人とそうでない人がいますでしょ。
  それとおんなじわけだから、平静でいるのなら、それでいいでしょう。

なんだか、私の質問とは少々違うことをおっしゃっていたけれど、
まあ、要するに問題はない、ということだろう。

Q:尿道口が黒くなるんですけど。
A:あー、なんか汚いのが出てきていますね。でも心配するようなことではありませんよ。

皮膚病などではなくて、何かが出てきてるんだ。へー。

* * *

獣医さんは、また一年後、元気でいらっしゃい、と私たちを送り出してくれた。
とても暖かい柔和な笑顔で。
そうだったそうだった。こんな獣医さんだった。

コチカを最初に連れて来た頃、
私は動物飼うのも初めてな上に、コチカは足が悪くて貧相だったし、
私の家では、動物を飼ってはいけない、ということになっていたし、
なにかと精神的に余裕がない状態だったので、
獣医さんの笑顔には、本当に助けられたものだった。
医院に来る毎に、救われる気持ちで、ありがたいやら、
暖かい視線に感動するやらで、帰り道はあふれる涙に困りながら歩いた。

あれから、一年、コチカも元気だし、私たちも動物を飼うことにも慣れた。
それどころか、コチカは家族の一員である。
動物っ気のあるはずもなかった家の中は、今ではすっかり猫様と同居仕様だし、
もうコチカなしの生活なんて、考えられない。
その劇的な変化の裏には、獣医さんの笑顔があったのである。
なんだか、忘れていたけれど、今更のようにありがたいこと、と思いなおした。




 *  *  *  * 




2月10日(月)

今日は1回くらい、にゃお〜を聞いただろうか。
外がかなり静かになってきた。




 *  *  *  * 




2月11日(火)

少々暖かくなったら、やはり動物。活発になってきた。
今日の夜中。
ファクスの上に乗って、ピーとか言わせている。
布団の中でまったくもう、と思っていると、網戸のぷつぷつ、という音がする。
いやな感じを抑えきれずに、起きて行ってみると、
2階東側の物見用網戸囲いの網戸を破り、出て行ってしまった。
出たものの、寒いのですぐ戻ろうとしたのだろう。
でも、戻れない。猫なのである。とっさに機転が利かないのだ。
出た場所に入ればいいのに。


コチカが逃げないように、猫撫で声で話しかけながら、
私はサッシと囲い網戸を止めてあるガムテープをはずし、
手でコチカの腕を引っ張って引きずりいれた。
破れたところはガムテープで、補強。
んもー。寒い!って言うの!
おとなしく寝てなさい!




 *  *  *  * 




2月12日(水)

朝の起き抜けから、真剣なまなざしで人の顔を見て、
にゃーにゃーと何かを訴える。
お皿を見ると、空っぽ。

ここ数日、外の騒ぎのお陰でコチカも落ち着かなかったせいか、
ご飯の量が減っていたので、昨日の夜からあらかじめ減らしていたのだ。

あまりにひもじそうな雰囲気そ漂わせているので、あげたら、
貪り食べていた。
食欲の復活。

夕べはハッスルしてたしね。
おとなしく寝てりゃあ、おなかすくこともないのよ、コチカ。

* * *

私は、朝に残っているご飯は、捨ててしまう。
脂肪分が酸化するのが恐いので。
酸化防止のビタミンEが入っているとは書いてあるけれど、
長年積み重ねたら、やはりよくないのでは、と思うのけど、どんなものだろう。

その習慣になれているせいかどうか、
たまたま捨て忘れてお昼ごろ残っていても、コチカは食べない。
時間的に、ニオイを嗅いでおいしそうだと思ったら、食べそうなものだが、食べない。
だから、やはり新鮮なニオイではなくなっているのではないか、と思う。




 *  *  *  * 




2月13日(木)

ここ最近の縄張り争いの騒動で、落ち着かなかったコチカは、
(と言っても、コチカはなんにもしないで観戦してるだけなのだけど)
夜中に食べるご飯の量も減っていて、
朝になるとお皿にかなり残っているので、
食事の量を最初から減らしていたのだが、騒動が終わったら、
また食欲が復活したらしい。

前までは、おいで、と言っても、来ないか、何呼吸もおいて、
忘れた頃に来たりしていたが、それがそうでもなくなってきた。

最近、富にこちらの言うことがわかるようになってきたような気がする。
目を見合わせて、声を出すこと、が前よりも多くなったようにも思うし。
いつ、どんなとき、といわれてもあれだけれど。。

* * *

2回ほどくしゃみをした。
人間みたいに、はっきり、くしゃん、といった。




 *  *  *  * 




2月14日(金)

おしっこを楽にさせるようになった。
途中で、体をねじったりもしない。
やはり外の騒ぎや、発情と関係あるのだろうか。

* * *

1日に一度は、よ〜しよしよしと体中を撫ぜてもらわないといけないコチカ。
バタバタしていた人が落ち着くと、そばに来て、にゃ〜とご機嫌を伺う。
おいで、というと、そばにやってきて、人の体のどこかに頭をくっつけるのだ。

背中を撫ぜてやったり、そこそこ、もっとこっち、というままに、
撫ぜてやったりしているうちに、
体を傾けすぎて、というか、わかってやってるのだと思うけれど、
ゴロッと横になる。

そして、人の手をつかみ、噛んだりして、しばらく放さない。
じっとしているので、もういいのかと思って、手をどけようとすると、
またガッとばかり手を伸ばして、つかみ、噛む。

しばしそのまま。
すると今度は、人の手か足に、頭をくっつけて丸くなって今度こそ眠るのだ。

これが1セット。
夕方、私がいるときには、私に、
夫が帰ってきたら、座った夫の目の前に、よしよししてもらいに、来る。

頭をくっつけるしぐさがなんともかわいくて、おもしろい。

* * *

今日も2回ほどくしゃみをした。


頭くっつけてたいの!


 *  *  *  * 




2月15日(土)

またくしゃみをしている。
まさか花粉症じゃあるまいな。

* * *

人間が帰ってきてから、雨戸を閉めていたりしたら、
コチカは鴨居渡しの上から手を伸ばして、私の手を捕らえようとする。
そして頭とかこすりつけて、いつものよしよしモードに入ろうとする。
そんなところじゃ、肩凝っちゃうからヤだよ〜と逃げた私でした。




 *  *  *  * 




2月16日(日)

布団の中でも、手が頭の近くにあると、こすりつける。
前からこんなことした?

* * *

そろそろ暖かくなってきたので、公園に行って木登りでもさせたい。




 *  *  *  * 




2月18日(火)

夕方、家にいた私に、コチカは、うやんうやん言う。
目を細めたようにして眉間にしわを寄せながら、何かを訴えるのだけど、
何が言いたいのだか、わからない。

1度は、ウンチだった。
でも2度目も同じように言うので、きっと1度目も、ウンチ+なんか、だったのだろう。

窓はいつもどおり開けてあるし、
文句をいいつつ、仕方ないな、とでもいうそぶりで、脚立の橋を上り、物見台に行って、
窓の外を見ている。
外に行きたい、って言ってんのかなー。あー人間の言葉、しゃべってほしー。




 *  *  *  * 




2月19日(水)

久しぶりに追いかけっこ。
夜、人の顔を見て、ふにゃ〜というからなんだろうと思ったら、
コチカは、遊びたいのだった。
ひどく不機嫌そうに、目をしばたかせながら言うから、
よくわからずに、あちこち撫ぜてあげたりしても、なんか不満そうにしているので、
人間のわからないことを、言いたいのだろう、と諦めようとして、
撫ぜていた手をコチカから離して私の背後に持ってきたら、
きっ!という目つきになって、獲物をとる体勢に入った。
そいうことかと、私のその気になったけれど、
もはや手なんか、獲物のイミテーションの代わりにもなりはしないらしい。
つまんなそうな顔をするので、

やる?と、立ってみたら、走り出した。
玄関までの往復を3本ばかり。
久々だったので、ぜいぜい言った。私が。




 *  *  *  * 




2月20日(木)

そう寒くもなくなってきたのに、コチカは夜中にずっと布団の中にいる。
それとも、出ていって帰ってきても、私が気づかないだけかしらん。むむ。

* * *

キャット・フードがなくなったので、買ってきた。
Hill'sのヘヤボール排出用の。

* * *

このところ、尿道口が黒く汚れなくなってきた。
あれはいったい何?
獣医さんは、心配することはないとおっしゃっていたし、
確かに何でもなかったらしいけれど。
溢れた精子だったりするのかしら。
でもそれならそうとおっしゃるでしょうし。
何ですか、あれ?
ご存知の方、いらっしゃいましたら、掲示板ででも、ご教示くださいませ。




 *  *  *  * 




2月21日(金)

来客が帰る頃になると、いつもやってくるコチカなのに、
今日はやってこない。
コチカに会うのを期待している来客なので、
居間に呼びにいくと、コチカはぼーっと寝たボケた顔をこちらへ向けた。
そのまま抱っこしていくと、玄関で待っていた来客がいつものように、
撫ぜたり、話しかけたり。

それでもコチカは、ぼーっとしたまま、時間をやり過ごしている感じ。
その様子もまたかわいくて面白いのだけど、そんなことも初めて。
今日は特別に、眠い日だったのだろうか。




 *  *  *  * 




2月23日(日)

昼食を食べていると、コチカが横に来た。
肘があたりそうなくらいそばに来て、正座してじっとこちらを見ている。
何にも言わずに、目をまん丸にして。
なんだろう、と少々不気味思っていると、カツオブシのにおいがした。
食卓には、カツオブシをかけた、ほうれんそうのお浸しがのっていたのだ。
匂いがするので、もらえるとでも思ったのだろうか。

コチカには、ご飯以外に何かを上げることはないので、
もらえるとは思ってはいないはず。
でもカツオブシの匂い。
いったいどういうわけだろう、といささか混乱しながらも、期待していたのかも。
猫がそんなふうに思考してるのって、面白い。




 *  *  *  * 




2月24日(月)

昨日、今日と、粗相を1回ずつ。
このところは大丈夫だな、と思っていると、やらかす。
どうやら定期的にやってくるような気がする。
今日は半月。下弦の月。交通事故や地震などが起こりやすいとされる危険度が100%である。
こういうことと関係があるのかしら。

* * *

脚立に乗ろうとして、ずっこけた。
足を滑らせて、体勢がなかなか立て直せない。
放っておけばなんとかなっただろうが、私がいたので、助けてあげた。
よほど驚いたらしく、太ももの筋肉がぶるぶる震えていた。
これも半月のせい?

足を踏み外したときに、思いきり爪を立てたのだろう。
厚い爪のさや(?)がとれていた。

調べてみたら、かなり長くなっているのもある。
これでカンが狂ったのかも知れないので、少しずつ爪を切った。


* * *

夜、薄いビニール袋に入って遊ぶ。ひさびさのこと。





 *  *  *  * 




2月25日(火)

寝室のそーっと入ってきて、にゃんとも言わない。
振り向くと、ふくろうのようにまん丸の目をして、猫の正座をして、じっと見ている。
どうしたの?




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2月27日(木)

毛が舞うようになってきた。
嫌な季節の到来である。
これから6月くらいまで。4ヶ月くらいも?
あ〜

* * *

昨日の夜中。
目覚めると、右手の親指と人差し指の間の水かきが痛い。
夢うつつで触ってみると、硬くなってでこぼこしていた。
それでまた眠ってしまったが、
きっとコチカが噛み付いたまま眠っていたのに違いない。




 *  *  *  * 




2月28日(金)

おしっこをご機嫌でさせない。
ちょうど砂を掻いていたところで、
(コチカはときどきそうやって気まぐれに掻いたりする)、
おしっこしよう、と声をかけてその体勢に入ったのだが、
体をねじって私の左腕にしがみついてしまい、させない。
元に戻して、おなかを押してみても、どういうわけか、
おしっこが右へそれてしまう。

そしてまた左腕にしがみつき、ももの筋肉をぶるぶる震わせている。
痛いのだろうか。
嫌がることは、ときどきあるが、そんなに震えるのって、初めて。心配。




 *  *  *  * 




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