ミルク色のコチカへ


肝臓病と闘う猫 るうちゃん

すみれさんのお散歩日記

「出会い」

 近所の公園を散歩中に、生後まもなく捨てられている仔猫たちと出会いました。当時、ペット不可のアパートで、ひとり暮らしをしていた私は、そんな猫たちを 助けたくても、どうして良いか、わからなかった。友達に話したら、一匹だけでもいいから、助けてあげて!と言われ、すべての猫たちを救うことは出来ないけど、一匹だけなら、助けられるかもしれないと思い、後のことは考えず、とりあえず連れて帰った子が、るうでした。 当時の体重は、わずか350gでした。
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フォト・ギャラリー [1]  「猫は見た」


2003年4月生まれ 女の子:るう

*

「最初の入院」

動物を飼ったことがなく、こんな小さい仔猫を育てたことがない私は
どうして良いかわからず、とりあえず猫用ミルクと離乳食を買って来ましたが
るうは、どちらも食べてくれません
お腹が空いてるのか、寂しいのか、ミーミーと鳴くばかりです

翌日になっても、飲まず食わずなので、とりあえず動物病院に行きました
風邪をひいていたようで、注射を1本打たれました
ミルクをスポイトであげる方法と、食後のトイレの世話を教わって戻りました
数時間おきにスポイトでミルクをあげると、なんとか飲んでくれます
ひと安心・・・と思ったのですが、2日後に体調が急変しました

一日中、じっとして動かない
夕方に激しく嘔吐・下痢をしました
動物病院に駆け込むと、即入院でした
原因はわかりませんが、仔猫は弱いので、このまま脱水症状が続くと
衰弱して死んでしまう
入院して処置をしても、助からないかもしれない・・・と言われました
もう、戻って来ないかもしれない・・・と思うと涙が溢れました
病院の処置室からは、るうの悲鳴のような泣き声が聞こえてきます
るうが死んでしまうかと思うと、一睡も出来ず、こんな悲しみは初めてでした

翌朝いちばんで動物病院に行くと、なんと
るうは元気になってました(今度は嬉しくて涙が・・・)
もう1日だけ入院して、無事に戻ってきました
腰のあたり(シッポの付け根)の毛を剃られてました
骨髄に注射(点滴)をした跡みたいです
獣医さんの話では、最初、バルボウイルスかと思ったけど違ってて
体内の雑菌が増えて、体調が急変したみたいです
お腹に虫もいたようで、駆除してくれました
でも元気になって、本当に良かったです

体が弱っているので、ヒルズの療法食a/dの缶詰をミルクで溶いて
与えるように言われました
その後、ヒルズの仔猫用のカリカリを食べるようになりました

この頃、コチカくんのホームページに出会いました
私と同じように、仔猫と出会い、育てて来られたひまわりさんの日記を読んで
励まされ、いろいろ参考にさせて頂きました

*

「病気のこと」

その後も、食が細くて、よく嘔吐しました
生後6ヶ月を過ぎて、避妊手術のために血液検査をすると、肝臓の数値が高く、
麻酔や手術は危険なので、避妊手術は肝臓が治ってからにしましょうと言われ
毎日お薬の生活が始まりました
錠剤を飲ませるのは難しいので、粉にしてもらって、フードに振りかけます
毎月、血液検査で様子を見ますが、全く治らず、そのうち恐怖の発情期が来ました!
ペット不可のアパートで、こっそり猫を飼っていたので、発情期とは言え
大きな声で鳴かれると困るのです
猫に導かれるように、私は両親がいる戸建ての実家に戻ることにしました
動物嫌いだった両親も、今ではるうのことを孫のように可愛がってくれています

その後、実家近くの動物病院で事情を話し、獣医さんの勧めで避妊手術と
肝臓のバイオプシーをしましたが、結局原因はわからず、
食事はヒルズの療法食l/d(肝疾患用)にしましたが、数値は変わりませんでした

2004年の夏には、今までの薬に加えて、ビタミンEのシロップを追加
食事をz/d(アレルギー用)に変更し、少しだけ数値が下がります

2005年の夏に、また数値が上がり、薬を変更しました
今度の薬は、錠剤のまま飲ませないと効かない・・・と言われ
毎朝、格闘して飲ませています

お薬と療法食の生活は、今も続いています
(お薬を飲ませ続けることには、抵抗があったのですが、獣医さんの話によると
お薬と言っても、サプリメントのようなもので、副作用の心配は無いそうです)

*

「なぜお散歩をすることに踏み切ったか」

外に出たい〜と言って鳴くるうを、家の中に閉じ込めておくことに、
とても罪悪感を感じていました
でも、外出自由にするには、ちょっと危険が多すぎます
コチカくんの日記を読んで、猫に紐を付けて散歩させるという
選択肢があることを知りましたが、一度でも外に出すと、もっと出たくなるような
気がして、昼夜を問わず、出してくれ〜と鳴かれたら困るので躊躇してました

この夏、るうの体調が悪くなり、週に何度も苦しそうに嘔吐する姿を見て
あとどれくらい、この子と一緒に過ごせるんだろう・・・?って考えました
いつか、るうが居なくなる時に、いっぱい後悔しそうな気がします
私が公園から連れて来なければ、もっと自由に、
のびのびと生活できたかもしれない
まずい療法食ではなく、もっと美味しいものが食べられたかもしれない

元気に歩けるうちに、もっと広い世界を見せてあげたい・・・と思いました
ちょうど、季節は秋でお散歩日和に加えて、私の仕事が一段落して、
時間と心に余裕が出来たので、思い切って、るうのお散歩生活をスタートさせました